【シッチェス映画祭2015 男優賞】
俳優としても活躍するジョエル・エドガートンの監督デビュー作。ブラムハウスが制作し、シッチェス映画祭では男優賞を受賞した。
期待通り面白かった。軽く見始めたのだが、目が離せない展開の連続に魅せられた。ジョエル・エドガートン、『ある少年の告白』もよかったし本当に監督として腕がある。
エドガートン自身が演じるゴードの得体の知れない存在感が不気味。不可解な言動の数々に胸がぞわっとした。ジャンプスケアに頼らずしっかりとキャラクターが立っていてよかった。じわじわとした怖さがあるタイプ。
サイモンが本当に最悪すぎた。真実が明らかになってくるとゴードにどんどん肩入れしてしまう。グレーな後味を残す終わり方も最高。
デビュー作でここまでの完成度を誇るホラーを手掛けたジョエル・エドガートン、俳優としてはもちろん監督としても今後期待できる存在ではないだろうか。個人的にはイーストウッド、レッドフォード以来の俳優出身監督の秀才と言っていいのではないかと思う。