『ハンガーゲーム』
原題 The Hunger Games 映倫区分 PG12
製作年 2012年。上映時間 143分。
スーザン・コリンズの人気ヤングアダルト小説を映画化し、全米で大ヒットを記録したサバイバルアクション。
文明が崩壊した近未来アメリカを舞台に、殺し合いのゲームに参加させられた16歳の少女の活躍を描く。
主演はジェニファー・ローレンス。
監督はゲイリー・ロス。
肉食系ぽいウディ・ハレルソンがご出演ですが、彼は実生活では菜食主義者だそうだ仰天。
作中、ヘイミッチが食事をするシーンでは、デザートや野菜、飲み物を食べてた。
わずかな富裕層だけが住むことができる都市キャピトルでは、冷酷な支配者たちが、かつて自分たちに反旗を翻した12の地区から代表者を選び、殺し合いのゲームを強制させていた。
ゲームの模様はTV中継され、最後まで生き延びた1人には巨額の賞金が与えられる。
ゲームに参加することになった第12地区居住者の少女カットニスは、同じ地区から選ばれた少年ピータとともに戦いに挑む。
以前、視聴してましたが、感想を書くに至り再視聴しました。
ブルジョア階級(中産階級、有産階級とも呼ばれる)とプロレタリア階級(資本主義社会における賃金労働者階級のことで、マルクス某によると、生産手段を所有せず、自由な身分ではあるが、自分の労働力を商品として売ることによって生活しているものをいう。また、無産階級とも呼ばれる。)の間の抗争は、見えにくくなっちゃいるが現代社会においても現実的な存在と云える。
今作品では、パネムの社会構造に2つの異なる階級が存在する。
ブルジョワジーの代表としてのキャピトルと、プロレタリアートの代表としての第12地区である。 生産様式の所有者キャピトルは富と権力を持ってる。
それによって彼らは何んだってできる。
一方、第12区は何も持たない下層階級。
彼らはブルジョアジーのために働いて生き延びることしかできない。
その推定される事実に基づいて、今作品において社会階級はどのように描かれているのか?。
おいて階級闘争はどのように勃興しているのか?なんて2つの主要な問いに届けられる疑問とともに問題が生じる。
使用される方法は解釈学を排除してはならず、アプローチは語用論に分類され、技法は解釈の仕方にスコープを置く。
その結果、異なる社会階級が両当事者に持続可能な対立をもたらすことが示されてる。
無力な者としてのプロレタリアートはブルジョワに抑圧され、搾取の対象となる。
これは彼らの階級意識を高める。
そして、彼らの間に階級闘争を出現させ、最後に、プロレタリアートは、ブルジョアジーによってもたらされた彼らの真の敵である資本主義を破壊するために団結しなければならない。
また、無階級社会を確立するために、私有財産を廃止しなければならない。
今作品は、16歳のカットニスの目を通して語られる巧みな物語です。
原作者はスザンヌ・コリンズ。
なんて、深堀もありだけど、単にアクション満載の本作でカットニスを観るだけでも個人的には楽しい。
今作品で楽しめた点の一つは演技。
登場人物同士の相性は佳きよき。
登場人物たちがお互いを特に好きでないときも、説得力があった。
今作品の演技のスタイルは、プロットともうまくマッチしていた。
ドラマチック過ぎず、鬱陶しくもなかった。
俳優たちはその時その時の演技を心得ていたんやろな。
特にカットニスを演じたジェニファー・ローレンスは巧みやなぁ。
ジョシュ・ハッチャーソンが演じたピータも中々良かった。
このキャラが描く感情を信じたかな。
彼が恋をしているとき、怒っているとき、悲しんでいるときなど、全体的にどの人も自分のキャラをうまく表現していると思います。
演技のスタイルもまた良かった。
今作品で使われているカメラワークも良く、 カメラが揺れる瞬間が、その瞬間にとてもよくマッチしていたんちゃうかな。
落ち着きのなさ、絶望感、カオス感を高めていた。
犠牲、絶望、そして、人々が生き残るために必要なものという映画のテーマにぴったりかな。
この特殊なカメラの使い方が、走っている瞬間に使われるも好き。
自分がその瞬間に加わっているような感覚になる。
このような撮影方法は、映画の戦闘シーンにもよく合っていて、そのシーンで起こっているカオスを高めていた。 また、このような映画では良いことだが、シーンをよりドラマチックにしてくれた。
全体的に今作品はとても楽しめる。
再視聴やけど、絶対また観るやろな。