春とヒコーキ土岡哲朗

ゴジラvsコングの春とヒコーキ土岡哲朗のネタバレレビュー・内容・結末

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

モンスターバースは、キングコングが面白さで王者。

人間パートは、ただ深刻に喋っているだけの専門用語・科学的な言い回しが続いて、ストーリーがどう動いてるのか分からなくて難しい。ミリー・ボビー・ブラウンたちが悪の会社に潜入してトラブルに見舞われる辺りは、少年の冒険感があってワクワクした。

一番良かったのは、コングが地底世界を体験するシーン。地底空洞説を楽しく映像化。上を見上げたら空を挟んで陸地がある状態。高く飛んだら頭上の陸地の重力に引っ張られてしまう。この重力の描き方が楽しかった。未知の世界が外ではなく地球の内側にあるというのも嬉しい。
『キングコング/髑髏島の巨神』さながら、コングが怪獣をなぎ倒す様が見られた。羽のある怪獣の羽をボキボキに畳むという痛快な乱暴。

二大怪獣クロスオーバー。
オープニングで、ゴジラとコングがそれぞれ怪獣を倒してきた歩みがデータとして映し出され、最後に残った二体がぶつかり、トーナメント表になっていたのが分かる。二つの世界観のすごいやつ同士をぶつける豪華バトルです、ということを前面に出していて、かっこつけてるのも含めて最高に脳筋な開幕映像。
コングが網を張ったたくさんのヘリで運ばれる様は『キングコング対ゴジラ』と同じだったし、コングがとがったビルの頂上に掴まっているおなじみのキングコング描写もあり、オマージュも楽しい。

コングとゴジラの戦いは、基本はコングのパンチが気持ちよかった。コング相手にゴジラが放射能を吐いたらダメージが大きくてその後の展開が描きづらいためが、ゴジラが得意技をなかなか披露できないのは勿体なかった。メカゴジラの登場も嬉しかった。人間が中に入って操縦するヴィジュアルが同じレジェンダリー作品の『パシフィック・リム』に似ていて、パシリムも間接的に参加した三つ巴になっている気もして良かった。
ただ、メカゴジラが思ったよりあっさりやられて終わった。共闘をもうちょっと長く見たかった。