このレビューはネタバレを含みます
白鳥の湖を聴く機会があり、久しぶりにブラック・スワンが観たくなった。
プレッシャーに押し潰され、次第に狂っていく1人のバレリーナのお話。
淡いピンクのトゥシューズ、それを刃物やトンカチで傷つけ、血だらけの足になじませる。
ぬいぐるみやオルゴールが置かれ、ピンクで統一されたニナの部屋はファンシーで、少女の部屋のよう。内面に抱える孤独と闇。
この映画のそんな世界観が好きだ。
清純無垢で可憐なニナを演じるナタリー・ポートマン、その印象はまさに白鳥そのものだがその分、王子を誘惑する妖艶な黒鳥があまりにも似合わない。
そんな彼女が踊るブラック・スワンなのだが、これが素晴らしく、鬼気迫る演技に圧倒された。
白鳥の湖のストーリーと重なるような映画の結末も美しい。
命と引き換えに完璧な踊りを手に入れたニナ。
その後、伝説になっただろうと想像する。