全編に渡ってデヴィット・フィンチャー作品独特の暗くて青白い映像が続く。
アメリカの西海岸を撮っていてもなんだか寒々とした北欧の冬みたいな景色になるフィンチャー映像なので、舞台がスウェーデンなんてことになるともうとんでもなくピッタリだと思う。
2時間半以上というかなりの長尺作品だけれど、何とも意味深で謎が謎を呼ぶ展開に、見る者の集中力を切らさないドキドキする小気味いい演出が光っている。
6代目ボンドのダニエル・グレイグが主人公のミカエルを好演。
そしてその相棒役として「ソーシャル・ネットワーク」でザッカーバーグのキュートな恋人役を演じていたルーニー・マーラが顔中ピアスで背中にはドラゴンのタトゥーというかなりぶっ飛んだ女の子、リスベットを演じていてあまりの意外性にのけ反ってしまった。スゴイ演技力。そしておっぱいもスゴイきれい。
重要な役どころを演じるステラン・スカーシュゴード(スカルスガルド)は「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」とか「RONIN」とか「 ディープ・ブルー 」とか、2000年前後の作品に出ているのを続けざまに見ていた大好きな俳優さん。
スウェーデン出身だからまさにはまり役なのだよね。
そしてクロアチア人のセキュリティ会社の社長役として、髪の色を変えたERのドクター・コバッチュ、ゴラン・ヴィシュニッチが出ていた。やはりクロアチア人といえば彼か。
フィンチャー作品の常として、あとから見返すと新しい発見や、初見時とはまた違った新たな感想を持つような、やっぱりそういう映画だと思う。
それはそれとして、オープニングの「移民の歌」を聞くと、ブルーザー・ブロディを思い出すなぁ。懐かしいなぁ。