クロスケ

無言の丘のクロスケのレビュー・感想・評価

無言の丘(1992年製作の映画)
2.5
物語の展開は緩慢で、主題の焦点も散漫。何を語って(映して)何を敢えて語らないか(映さないか)の選択が、殆ど成されていないように思います。ショットにしろ、台詞にしろ、無駄が多い。

これだけの長尺ですから、幾つか「おっ」と思わせる瞬間も無くはありません。ただ、何故このタイミングなのだ、何故ここでシーンを転換させないのだ、など構成上の拙さが気になって、比較的良く撮られたショットも活きてきません。

登場人物たちの饒舌さが象徴してるように、ワン監督自身、映画を利用して語りたいことが山ほどあるようですが、興味の範疇外なのか、洗練された映像によって物語ることへの意識はそれほど高くないようです。
クロスケ

クロスケ