【グランド・フィナーレ🍾】
フランソワ・トリュフォーによる自らの分身、アントワーヌ・ドワネルものの最終章は幾分「おまけ」的な作風のおちゃらけた恋愛遍歴コメディ。これまでのドワネルものの総集編として、または回想録として楽しめる作品。
『大人は判ってくれない』→『アントワーヌとコレット』(短編)→『夜霧の恋人たち』→『家庭』→そして本作『逃げ去る恋』と、ドワネルくんの恋と友情と儚いロマンスや情熱…が比較的ラフなタッチで描かれているのが特徴でもある五部作。
やはり恋愛至上主義の国であるフランス🇫🇷らしいボンボン青年の自堕落さと彼を囲むリッチな女性との素晴らしい愛の謳歌!みたいないわゆる「リア充臭」のプンプンな作品になっていた。
優柔不断な主人公ジャン=ピエール・レオと奥さんが踊りながらレコードで掛かる「逃げ去る恋」の歌詞が映画とリンクするラストシーンはまさに絶品。
個人的にドワネルものでは『夜霧の恋人たち』が一番好きなのだが(笑えるから)、本作も飄々としているのに頑固者なドワネルくんのあたふたぶりを愛でる事が可能な人間臭いラブコメの逸品。フラッシュバックがやたら多くて構成がキツキツではあるけど…。(⌒-⌒; )
これにてドワネルくんの恋愛遍歴は華麗にFIN!👋といった趣きの極めてラブリーなフランス映画。🎉