矢吹

あみこの矢吹のレビュー・感想・評価

あみこ(2017年製作の映画)
4.1
あみこ、お前がNo.1だ。
完全無欠のピュアパンチ。

怒りの、ピュア。
あの時の君は東京ピュアランキング圧倒的に1位だった。
そして、山中さんがあみことは別のところにいる可能性がある。あみこが山中さんのヒーローとして具現化しているように思うのは、適度にあみこを矮小にも描けるから。若さ故の、世界VS自分の構造じゃなくて、世界VSあみこを外からちゃんと撮っている感じがして、たまらん。
でもきっと、自分の中のあみこなのよ。

勝手に、暴走女子高生の暴走が描かれるのみかと思いきや、めちゃくちゃおもろいストーリーラインがあったし、WILLER Expressに乗っていた。あと、マクドナルドのヤッキーがまだある、2017年。長野県のヒサンな子ランキング8位。
ぶっちぎり1位の栄冠すらも、愛する彼には多分絶対、響かない。
渾身の寝起きドッキリも肩透かし。
お前は、そんなやつじゃねえ、そんなことできるやつじゃねえ、ずるいぞって
あみこちゃんが言ってくれるの、ありがたい。
最もピュアだからこそ、こんなにいかれる娘となれる。
確かに、怒りを基準に考えると、
怒りの反対は、悟りの境地、出家であるとしたところ、さらにその反対は、ピュアなのだ。
ピュアなところにしか怒りや恨みは生まれない。
ピュアで、何かを信じるからこそ、裏切られた時に爆発できる。
ピュア最高。人間臭さこそ、ピュアに宿るかも知れないよ。という、提案。
私は周りの人とは違うと言う、純粋無垢な邪推。
あみこ、お前がNo.1だ。
現役、さいきょう。であり、
そのまんま育てば地上最強。になりかけ。
その話をどこでも、するな。
希望と逆襲を胸に、温め続けろ。

地元の有象無象や軽薄そうな奴とは違う、私を賢いと見極められる実力を持つ、あの彼との、
あの時の、あの会話も、
奇跡の、心の通い愛も、
それを、信じていた、お姫様に過ぎなかった。かも知れないけど。
はっちゃめっちゃ素晴らしいことなのだ。
倒れたら。一緒にいれるだろうか。も良かったよねえ。

中盤までは、結局。誰とも話していない女。
こうみると狭い教室。威勢だけはいいやつ。
に止まると思いきや、
東京に向かう長野から飛来する爆弾娘と化せたのは、
あの瞬間の彼のおかげではあるから、一応、君にもありがとう。

日本人は音に合わせて体が勝手に動くとかねえんだよ。って、流れも、完全に作品の中でも関係なくも思うけど、急にフィルムの胎盤に包まれた部分でもあったからさ、でもでも、それも、好き勝手やっててくれ。いつだって、特に17歳の脳みその中では繰り広げられてるもんでしょうから。
愛をできるだけ、片っ端から否定していきたい。くだらねえって我関せずの距離でいたい。紛うことなき、17歳かな。

単純に、寝起きドッキリに向かう際の、
そこにいるそいつが、本当にそいつかどうか、
家の中まできて、やっと判明する緊張感がとんでも無かった。勉強になります。

河合優実さんが、これを見て監督さんに女優になると声をかけたらしいやつ。
次回作。
あみこVSカナ。
お待ちしております。
矢吹

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