高齢になった信友直子さんの両親を映したドキュメンタリー映画だが観ていて複雑な気持ちにさせられた。
母親のアルツハイマーの発覚や過去自分の乳がんで母親に助けられた事、高齢の父親による母親の介護など赤裸々に見せる内容は本当に切ないが、それ以上に心に響いた。
信友さんの両親の過去を知れば知る程気丈に振る舞う姿が観ていて悲しかった。しかしデイサービスやヘルパーさんとのやり取りなどは心が救われる気も。母親の完全に子供返りしている姿や悲観的な言葉を聞くと本当に辛いが、一生懸命生きている姿や時折見せる笑顔を見ると絶望的とはいえ応援したくなった。元気な両親が颯爽と歩く姿と老いて腰の曲がった両親の姿を重ねた映像は涙が出た。
日々年老いていく信友さんの両親を見ていると自分の亡くなった祖父母を思い出したのと同時に両親やこれからの自分の未来まで考えてしまった。正直ここまで感動させられるとは思わなかったと同時に観て本当に良かったと思えた。