このレビューはネタバレを含みます
痛快
この時代設定、テーマ性に対して軽快で明朗、質の高いコメディ調が新鮮で楽しい
テーマ性やアカデミー賞云々に対して説教臭さは感じない上にちゃんと盛り込んではいる、純粋に面白いロードムービー
二人の友情にじんわりと涙があふれる
例えば最強のふたりとは逆に、エリート黒人と白人運転手（イタリア系）のコンビも珍しい
ある意味この時代ではまだお互いに被差別者同士
粗野なトニーには差別意識や偏見発言もあるがあまりにまっすぐ（いい意味でも悪い意味でも）なので不快感がほぼない
安心して見られる
黒人であること、がただ肌が黒いというだけでない定義があるのをしっかり示したのは良かったし、黒人以外の被差別（ここではイタリア系や男性愛者等）の言及も疎かになっていない
エリート黒人としての孤独も描くのは流石、この時代ならではの空気感
というか見覚えあると思ったらヴィゴ・モーテンセンか
すごいゴツくなってる、顔はやっぱかっけえ
似た系統だと荒く粗くした野性味のあるマッツ・ミケルセンみたい、個人的にはマッツよりもすき
マハーシャラ・アリの上品で高貴な感じ、無邪気ともやや違う浮世離れした風格もすごくいい、物悲しげな陰のある演技も
