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天気の子の01のレビュー・感想・評価

天気の子(2019年製作の映画)
4.0
前作から3年を経ての今作、「天気の子」。

新海誠監督の発想には、やはり驚かされる。
“天気の子”というテーマの描写、キャラクターの魅力、緻密な構成、そして圧倒的なリアル感と世界観。その全てが素晴らしく、改めて新海監督にしか作れない作品だと感じた。
何より、観終わった後のあの余韻。あの感覚が堪らなく好きで、また足を運びたくなる。

ただ、少し気になったのは、今作では“新海誠らしさ”がやや控えめだったこと。「君の名は。」で全開だったあの独特の個性が、前作の成功とプレッシャーの影響もあってか、少し抑えられているように感じた。また、他作品からの影響が色濃く出ていて、“新海誠”そのものの純粋な世界観が少し霞んでいた気もする。とはいえ、ここまで期待されるのも、新海監督が人を魅了するだけの実力を持っているからこそ。次回作では、もっと監督自身の色を前面に押し出した作品を観てみたいと思った。

それにしても、あの雨の描写。やっぱり新海監督の映像美は別格だ。
結局のところ、新海誠監督は凄い。これに尽きる。

今日の天気は雨。明日も、雨が降りますように。
おやすみ、世界。
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