SetoKC

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版のSetoKCのレビュー・感想・評価

5.0
229分というとてつもないボリュームに詰め込まれた愛、友情、そして裏切り
圧倒的長編ではあるが見て損はない
まず驚いたのが物語が少年期、青年期、老年期と別れており、それが時系列を少し変えて行ったり来たりする構成に驚いた
これにより本作はギャング映画というよりかは過去の思い出を振り返るメモリアルムービーのように感じた
それに、時系列を入れ替えることで先の展開や結末が予想できてしまう恐れがあるのだがむしろそれが上手くミスリードとして働いており終盤はまさかの展開に驚いた
物語もよくできており、主人公ヌードルスとマックスの出会いからギャングに成り上がる様、大きくなるにつれて方向性が変わっていく2人、そして禁酒法時代の終わりなどなど
これでもかと詰め込んではいるが脚本や演出の上手さに時間を忘れてしまった
そして何より本作を語る上で外せないのがエンニオ・モリコーネによる素晴らしい劇伴
この音楽が物語を何倍にもおもしろく彩っている
冒頭30分、セリフはあまり多くはないのだが、映像の美しさや俳優達の名演、そしてモリコーネの素晴らしい劇伴がガッチリと噛み合っており物語序盤から釘付けになってしまった
「スカーフェイス」ほどギラギラしていないし「ゴッドファーザー」ほど高級感に溢れてはいないが1人の男の半生を、禁酒法時代に彼らは何を思い過ごしたのかを体験できる素晴らしい映画だった

11時19分、感想を書き終える
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