面白くない。
わけのわからないものを通ぶって褒めそやすのはもうやめよう。
あまりにもテンポが悪い。悪すぎる。間の取り方で面白がらせようとしてたんだろうけど、全く面白くない。ただイライラさせられただけ。テンポを差し置いても、面白いシーンがひとつもなかった。
何故か声優が芸能人で固められてたのも良くなかった。ゆるさを出したかったんだろうが、ゆるいとかじゃない。聞くに堪えない。
不良が理由もなくバンド組んで、プログレにも程がある演奏と言えるかどうかすら怪しいモノが何故かウケて、それを町内のフェスで披露して大衆にもウケる というのが大筋。呆れる。バンドを舐めるな。大衆を舐めるな。
漫画から音は聞こえてこないから「なんかすごい演奏」ってのは描写しなくていいと言うか、できない。
でも映画では音楽も流れるわけだから、作中で「すごい」と扱われる演奏ならすごい演奏なりの音楽を実際に流さなきゃならない。今作はそれができてない。あれは音楽ではなく音出しです。
僕もバンドをやってるから音を合わせた時の楽しさとかは理解できるし、「音を楽しむと書いて音楽」だと思ってるけど、何も知らぬまま、練習もロクにしないまま好き勝手に音を出して全然良くない演奏をするバンドを映像作品で見せられても、それを面白がることはできない。
内輪でわちゃわちゃするだけの物語なら、音を出すだけでも楽しいよね!っていう筋でもいいけど、フェスに出てウケるって物語なら、ウケる理由や背景を作るべき。あんな音楽にもなってないようなモンが大衆にウケるわけねぇだろ。
ロクに練習もせずに人前に出てきてヘラヘラしてる演者と、通ぶって「俺は分かってます」みたいな顔して良くもないものを褒める奴が一番嫌いなんだよ俺ァ。舐めんじゃねぇ。
制作に何年かかったとかどんな苦労があったとか、何故か制作側がベラベラと御託を並べてるけど、その姿勢も気に食わない。見てる側はそんなん知らないから。
少なくとも私は、制作側の苦労を慮って作品を評価したりはしません。