教会、スーパー、ガンショップ、バー、
ピザ屋、フリーメイソン、畜舎などなど…。
羅列される街の断片の数々とそこで暮らす人々、
そしてそれが提示される
リズム感が心地良すぎてまいった。
やはりこの体感は
劇場環境でないと味わえないかもしれない。
それらは一時停止などせず
あくまで流れるように
通して最後まで見なければならない。
もちろんストーリーなどないに等しいのだが
教会=神の存在は本作の大きな構成を
作っているように思う。
本作は青空から始まるわけだが
いくつかの断片的な街の風景のショットが
インサートされた後、教会が映り、
そこでやっと人の会話が映し出される。
中盤あたりでも青空のカットの後
教会のシーンが登場するため
折り返し地点かなと見ていて思ったが
終盤でまた教会が登場するわけで。
ラストカットは冒頭の青空=天(神)
だけでなく地(人)も加わることになる。
また見ていると、この街が非常に保守的で
「狭い」街ということがわかり
ここで暮らしていくことの息苦しさに
ついても勝手に考えてしまう。
街には全てがあり全てがない。