keibaba08

モーリタニアン 黒塗りの記録のkeibaba08のレビュー・感想・評価

4.0
アメリカ同時多発テロ事件に関与
したとして拘束されたモバメドゥ
ウルドスラヒの物語。

人権派弁護士ナンシーホランダー
は裁判も開かれないまま首謀者の
1人として、

長期間拘束されていることを知り、
収容先のキューバに向かい、彼を
弁護することを決意する。

弁護のため、スラヒに手記を書く
よう依頼する一方、政府には供述
調書の開示を要求するが、

ようやく開示された調書は黒塗り
だらけで、ほとんど意味をなして
いないものであった。

実話を題材にした物語だけあって
非常に重厚感のある内容で、心に
ずっしりくるものがありました。

裁判が開始するまでに8年かかり、
収容先から釈放されるまで、更に
7年を要したということ。

拘留中に看守たちに受けたという
拷問を未だにアメリカ政府や軍の
関係者は認めていないということ。

客観的な事実を基に、それぞれが
想像し考えてみるだけでも、世界
が変わるように感じます。

スラヒ役のタハールラヒムさんの
演技は素晴らしく、それだけでも
十分に観賞する価値がありました。
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