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パトニー・スウォープのよのネタバレレビュー・内容・結末

パトニー・スウォープ(1969年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ポール・トーマス・アンダーソンが偏愛していると噂のロバートダウニーJrのお父様が撮ったコメディ映画。

『ブギーナイツ』で商談中に爆竹を鳴らし続ける中国人のシークエンスの明確なオマージュ元のような演出がある。
弛緩したショットの連鎖は画面に歪な締まらなさと取り留めのない印象を与えていた。例えば『ブギーナイツ』の商談シーンであったり、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』の「俺のミルクシェイクを飲め!」のシーンであったり、『リコリス・ピザ』で主人公一向の車が思いがけず坂を下っていくシーンであったり、PTAの映画にもこの映画と同種のユーモアは確かな要素として点在しているのだが、PTAは画面をちゃんとキメる作家なので、『パトニー・スウォープ』とは異なり同時にサスペンスも発生しているのが大きな違いかも。
『パトニー・スウォープ』は短いコントがとめどなく繋がれているような印象が強い。

ニキビ薬の広告と火をつけて全てを燃やし尽くすオチが面白かった。デモ集団が押しかけるシーンの見せ方がゲリラ撮影的な迫力のある画面になっていて、ここだけヌーヴェルヴァーグ的な趣きがある。
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