leyla

すべてうまくいきますようにのleylaのレビュー・感想・評価

3.8
ストレートな尊厳死の話。脚本家エマニュエル・ベルンエイムの自伝的小説をオゾン監督が映画化。オゾンにしては真っ当な描写です。

脳卒中で倒れ体の自由がきかなくなった父は、長女(ソフィ・マルソー)に「もう終わらせてくれ」と頼む。姉妹は葛藤のすえ、フランスでは安楽死は犯罪なのでスイスの安楽死を支援する協会にお願いすることに…

そりゃ家族はとまどう。自分の親の安楽死を認めるなんて難しい。しかもこの父は割と元気だったし。でも、そこまで望むなら望み通りにしてあげたい気持ちもわかる。

芸術一家で裕福っていうのが、重いテーマにしては品よくまとまってる要因だと思う。オゾン監督にしてはあっさりめで、後味は悪くないけど少し物足りなかったかな。

チラッと登場する母役のシャーロット・ランプリングがインパクト大。ハンナ・シグラの存在感は説得力があります。

協会に払うお金も、渡航費も多額なのでお金持ちしか安楽死はできない。大人な国フランスでも安楽死は認められてないのだから、日本が認める日は来ないだろうな。
leyla

leyla