<えっ、そこで終わる!?>
※これまでの劇場版シリーズすべて視聴済み。
※どちらかといえばヤン派。
※一番好きなキャラはウィリバルト・ヨアヒム・フォン・メルカッツ。
※この映画から見始めても良いけど意味不明だと思います。
実は今作は映画館に観に行くか迷ってたんですよ。だって小説や漫画でストーリーを知っているので、当然今回出てくるであろう悲惨な光景を目にするのを躊躇っていました。しかし、私の敬愛するメルカッツ提督がこの映画では艦隊を率いて圧倒的逆境を確かな戦術と采配でいとも簡単に乗り越えていくシーンがあるということなので映画館に駆けつけないわけがありませんでした。
ストーリーは、戦略拠点であるイゼルローン要塞を攻略するため帝国軍のケンプ大将がガイエスブルク要塞を率いて戦闘を開始するところから始まります(この記載が意味不明!って方は観に行く前にアニメや漫画を楽しんでからにしましょう)。
準備万端の奇襲攻撃に立ち向かう自由惑星同盟軍だがそこにヤン・ウェンリーの姿は無し。つまり圧倒的不利な状況の中で超困難に立ち向かわなければいけないんですよ。しかも敵は帝国だけではなく自由惑星同盟内の政府にもいるわけで。そんな四面楚歌の中で襲ってくる戦艦や武装兵たちの壮絶な戦闘描写からは目を離せませんでした。
このような圧倒的不利の中で厳かにイゼルローン要塞司令官代理へ一つの提案をするのが我らがメルカッツ提督。メルカッツ提督はもともと銀河帝国軍所属。自由惑星同盟へ亡命してきたという立場から、周りからまだ不信感を持たれているわけで。
ただ、そんな中でこの困難に艦隊を自ら率いて敵に立ち向かっていく姿は涙なしには観れませんでした。圧倒的かっこよさ、圧倒的経験値、圧倒的な統率力を持って活躍するシーンは映画館の大きなスクリーンで楽しむべきです。
なので、今作はメルカッツ提督(作中だとメルカッツ中将)をひたすら楽しむのが正しい観方です。
と、メルカッツばかり語ってきましたが、今回のメインキャラは他にもいます。これまであまり目立つことがなかったキャゼルヌ司令官代理の、ヤン不在のイゼルローン要塞を守るために自ら指揮を取るシーンは非常に面白かった。特に、自ら率先し戦略を立案するわけではなく、周りの優秀な将校の意見を活かし、取り入れ、部隊を動かしていく理想的な上司の采配には感動すら覚えました。
逆に帝国軍側だとケンプ大将の人間の弱さみたいなものも感じました。圧倒的な戦力を手にした彼はいつもとは異なる気分の高揚のせいで、部下の意見を聞かなかったり武勲を焦り冷静さを失ったり。キャゼルヌと対象的なキャラクター性でしたね。でも、うまく対比させたことで物語がまとまっていた気がします。
ただ、意見が合わないから突き放すのではなく冷静に内容を吟味し進言を取り入れていく度量の深さも見えるところがあるのは流石。帝国軍人の優秀さを感じたワンシーンでした。
と言った具合に第三章を楽しませていただきました。やっぱり艦隊戦のど迫力シーンは映画館で観るべきですね。次は9月ですか?ちょっと間が空いてしまいますが楽しみに待っています!
※「激突」は第一章も第二章もすごい良いところで終わったので、第三章はそうはならないかなぁ・・・と思っていたらまさかの終わり方。楽しみがまた増えました。
※イゼルローン要塞とガイエスブルク要塞の戦いが終わっても次はもっと壮絶な展開が待ってるので、なんというか最後まで描いてほしいですね。
※第三章はラインハルトの存在感薄め。