0を0に戻す作業。人物の想いが放射状に広がるーー像を結ばぬまま、グラグラのまま、ちょっと怪我しながら、沈む。
いつか思い出せたらいいねって、それ何の話?
「ミスミソウ」「許された子どもたち」と社会派で鈍重なつくりの映画が続いた内藤瑛亮、ここに来て原点回帰!徹底したコンテ主義によって繰り出されるキメキメの構図が役者の動きのぎこちなさをカバーする。
つねに>>続きを読む
男優2人とゼンデイヤの照明の当たり方が違いすぎて同じ空間にいると思えない。というかゼンデイヤがあまりに蚊帳の外すぎる。たしかに彼女が魅力的に映る瞬間はあるが、どれも本人の自己プロデュースの賜物でしかな>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ニコラス・ホルトが果たして「平凡な男」に見えるだろうか?そもそも顔つきが大天使ミカエルのようだし、映っていないシーンでどんな暮らしをしてどんなことを考えているのかが見えてこない。
北野武の『首』でも思>>続きを読む
モブにも心があってそれぞれの人生を生きているんだ、というテーマは下手すると原作批判にもなってしまいそうだが、そこはうまく収めてる。
物語が高速で進むなか、ふと回想のイメージショットが挿し込まれると時間>>続きを読む
近藤敦の第一印象の悪さからの巻き返しがすごい。令和の日本映画でも一夜モノは作られまくっているが、男キャラの造形は絶対こうはならない。歩き方のぎこちなさと歌の上手さがギャップとしてばっちり効いてる。
ヘ>>続きを読む
体育会系男子と文系男子の嫌な部分を煮しめたようなジョン・カサヴェテス。
登場人物がみんな笑顔で良い。デフォルトで口角が上がっている。
子どもや犬は物語に絡ませず背景でチョロチョロするのみ。というかほぼ1対1の会話しか描かれず、社会性がうっすら希薄なまま進む。幽霊が普通に野>>続きを読む
筆舌に尽くしがたい変な映画。どこを切っても味がするし、どこが頭でどこが尾なのか、始めから終わりまで脚本通りに理解することを拒みたくなる。
というか、あまりにもダーク・ボガードがエロすぎるだろう。ラフな>>続きを読む
ヒラリー・スワンクの顔が良い。ファニーな印象だが、コメディ作品には馴染まない独特の造形。自分の置かれた状況を理解できずヘラヘラしているときが一番輝くという。
イーストウッドが偏屈ジジイからデレデレおじ>>続きを読む
やはりティッピ・へドレンはヒッチヒロインの中でも一味違う。映画を通して10年は歳をとったように見える狼狽具合。
善悪の対立構造が曖昧なままそこら中から襲いかかってくる即物的なサスペンス。「色」の恐怖で>>続きを読む
間取り映画ベスト!「白線の上を歩かないと死ぬ」的な秩序の外側の秩序。
犬が街を駆け回るショットの異常な多幸感。
変な映画!アニメの絵コンテをそのまま見せられてるみたい。
作り物であることに自覚的だから、劇中で流れている音楽と劇伴を無節操に繋げたり、バラしたり。マジなのかすっとぼけてるのかよくわからん。
ベッケル、こんなに面白いんだ。
ビンタって見てるだけで痛みが伝わってくる。日常の地続きにあるイヤな暴力。街中みんな顔見知りーー信用を失ったら人生が終わる。
シモーヌ・シニョレの体格のデカさが良い。肉感>>続きを読む
プレステのRPGでシナリオを進めるイベントがわからなくてうろうろしてるときのあの感じ
ミスコン出場者たちの微妙な距離感の連帯がすばらしい。陰口叩いてた本人が現れた途端、みんなで協力してメイクを手伝ってあげるのが「その場を取り繕ってる」ニュアンスじゃなく100%の善意に見える描写のバラン>>続きを読む
ホラーではなくアドベンチャー。
西部劇の正統後継者としてのシネスコ使い。地平線と並行するように走る車、馬!観測機視点で竜巻の内部に突っ込んでいって終わりかと思いきや、ちゃんと生身の人間が突入していくと>>続きを読む
サイレントながら音とのコンビネーションが強い。
終盤はもはや戦争映画。聖者そのものより信徒の方が存在として手強い。
デニーロが全然馴染めてなくて笑う。役柄にしても看過できない動きの野暮ったさ。
銃って別にいつどこで誰が撃っても不思議じゃないからサスペンスを保たせるアイテムとしては使いづらいよな。
引きのショットが入るたびに「んん〜」と唸ってしまう。
息子を叱る笠智衆、迫力なさすぎてワロタ。逆に佐田啓二の「おい」は怖すぎる。
「いっぺん猫いらずでも入れてみようかしら」一瞬ゾッとする台詞。
音声を消して見たら劇映画にしか見えない時点で果たしてこれはミュージカルなのか?思考が画面を上滑りする。