クロスケさんの映画レビュー・感想・評価

クロスケ

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箱男(2024年製作の映画)

3.4

前代未聞、映画史上初の箱を被った人間同士のアクションシーンは、大いに笑えたし、なかなか見応えがありました。しかも箱を被っているのが、良い歳したオジサンたちだったりするので、何だか可愛かったりします。>>続きを読む

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

4.7

簡素なアパルトマンに、年頃の息子と二人で暮らす未亡人ジャンヌのある3日間を描きます。

1日目は、ジャンヌの些か神経質なルーティンを淡々と見せられます。
身なりをキチンと整え、キビキビとした動きで家事
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零落(2023年製作の映画)

3.7

漫画を熱心に追いかけることを辞めて久しく、浅野いにおの存在も名前だけ記憶している程度で、作品は全く読んだことはありませんが、タイトルに使われた言葉の響きや主人公のとことん屈折したキャラクターに、何処か>>続きを読む

殺人魚フライングキラー(1981年製作の映画)

2.8

死体の腹から飛び出してくる殺人魚の描写は、のちに『エイリアン』の続編を撮ることになる監督なんだと思うと、何だか感慨深いし、カリブ海と北大西洋の違いこそあれ、この頃から沈没した船をカメラに収めるために海>>続きを読む

ミッシング(2024年製作の映画)

3.2

ただ、大切な人を失ったという事実だけを提示して、犯人探しのミステリーやショッキングな展開に物語を誘導することもなく、周辺の出来事を比較的淡々と描写しています。
『空白』や『BLUE』にも見られる作風で
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グラン・トリノ(2008年製作の映画)

5.0

【再鑑賞】
クリント・イーストウッドが演じるこの映画の主人公は、傷を負った女のために、己の命を賭けてけじめをつけようとする。
『許されざる者』でも『ミリオンダラー・ベイビー』でも語られた主題がここでも
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日本独立(2020年製作の映画)

3.0

映画として目新しいものがあるわけでもありません。過剰にドラマチックになることもなく、比較的淡々と物事が進んでいきます。
少々薄味と言ってしまえばそれまでですが、近頃お疲れ気味の私は、味付けの濃いものを
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マーゴット・ウェディング(2007年製作の映画)

4.0

中途半端な田舎の、あの独特の陰鬱さと薄暗さが、ハリス・サヴィデスによるハンディカメラのざらついた画面に、生々しく表出されています。
ニコール・キッドマンを始めとする役者たちの、ささくれだった表情と言葉
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ライフ・アクアティック(2004年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

【再鑑賞】
ウェス・アンダーソンのフィルモグラフィーの中で最も好きな映画。やはり、ラストシーンには毎回泣いてしまいます。

小さな潜水艇に、ビル・マーレイを始めとするオールスターキャストが身を寄せ合う
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X エックス(2022年製作の映画)

3.8

老夫婦の本性が明るみになって、主人公たちに襲いかかってくる物語の筋書きそのものは、正直想定の範囲内で、特に新鮮な驚きはありませんでしたが、それを物語る為のショットの構築が独特で、興味深い映画でした。>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.0

このユルさが味だというのはわかるのですが、もう少し創作上の野心や挑戦といったものを見せてもいいのかなと思いました。

少し物足りなさを感じます。

ガートルード/ゲアトルーズ(1964年製作の映画)

4.2

この映画の登場人物たちは不自然なまでに視線を交わしません。肝心なことを話すとき、彼らはそれぞれ別の方向に視線をやり、空虚な一点を見つめています。その多くが正面からのミドルショットで捉えれられるため、そ>>続きを読む

妖星ゴラス(1962年製作の映画)

3.5

精巧なミニチュアセットを駆使した南極基地の導入シーンとクライマックスの大洪水シーンは、見事な仕事ぶりが堪能できます。

6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

4.3

この映画にはこの長さが必要です。

物語と上映時間が過不足なく調和しています。まだまだ見ていられる、そう思わせてくれるぐらい、メイソンとニコルが並んで腰を下ろすラストショットの後の余韻には、映画外の大
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東京公園(2011年製作の映画)

4.4

【再鑑賞】
とても愛おしい映画です。

瑞々しい存在感で画面を満たす三浦春馬や榮倉奈々が可愛いし、彼らによって紡がれる、少し不思議で繊細な物語も、柔らかな眼差しを注ぐ月永雄太のカメラも、微笑みを浮かべ
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劇場版 ユンカース・カム・ヒア(1995年製作の映画)

4.2

思いがけぬ出会いでした。

Blu-rayを所有しているにも関わらず、YouTubeで限定配信されていた『AKIRA』をうっかり観てしまい、エンドクレジットで性懲りもなく感動していたら、自動再生で何処
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ミクロの決死圏(1966年製作の映画)

3.5

ピッタリとしたウェットスーツに身を包んだラクエル・ウェルチのグラマラスな肉体が気になってしょうがありません。彼女のようなお色気要員をちゃっかり配置するあたりに、娯楽映画としての抜け目のなさが窺えます。>>続きを読む

フェノミナ(1985年製作の映画)

4.0

【再鑑賞】
麗しい美少女が、ウジ虫にまみれた腐乱死体が浮かぶプールに放り込まれるという悪趣味な変態性こそに、ダリオ・アルジェントの美学が迸っています。
直後に続くシーンでは、水面を漂うボートの上で月明
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きさらぎ駅(2022年製作の映画)

2.3

一度なぞった筋をもう一度なぞるという、何だか難易度の高いことをやってます。
これをモノにするのは、演出家としての知能指数が相当高くないと、なかなか難しいかと。

セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

3.5

間一髪のところで、トライアスロン大会を救って、めでたしめでたしみたいな展開だったら、少し興醒めだなと思っていたら、想定以上に滅茶苦茶にしてくれて、それなりに満足な出来栄えでした。

ヌードの夜(1993年製作の映画)

4.7

【再鑑賞】
石井隆は現代日本におけるフィルム・ノワールの体現者でした。映画全体を濡れた画面が覆い尽くし、夜の光と闇でエロスを物語る。これほどまでに夜と雨に執着する映画作家もいません。言い換えるなら、そ
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