きゃんちょめさんの映画レビュー・感想・評価

きゃんちょめ

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ライオン・キング(2019年製作の映画)

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⑴話が『ハムレット』に似過ぎ。スカーはクローディアスだし、ナラはオフィーリアにしか見えない。シンバが亡き父王の亡霊を見て復讐を決めるところなど、そのまま『ハムレット』だと思う。

⑵この映画全体にある
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窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)

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この映画内に黒柳徹子さんがトモエ学園で学んだ同級生のひとりとして、山内泰二という1977年に5番目のボトムクォークであるウプシロン中間子を発見した物理学者が出てくる。

【リトミック教育】
「はじめに
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デッド・レイン(1999年製作の映画)

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【Who let in the rain】

https://youtu.be/ngs8eN5KgJk?si=QHNkn6vYq7Pn1dKK

[Verse 1]
Things like this
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ポトフ 美食家と料理人(2023年製作の映画)

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【サヴァランの原文】
J'ai parcouru les dictionnaires au mot « gourmandise », et je n'ai point été satisfait de
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ゲット・アウト(2017年製作の映画)

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【抹消先発型の脳理論の構成について】

水槽の脳の思考実験ってあるけどさ、あれって完全におかしいと思う。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B0%B4%E6%A7%
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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

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【時間的な生成流転の中に絶望ではなく奇跡を感じることは可能か】

カップヌードルが切り拓く世界では時間を忘れることができ、そのカップヌードルが希少なものではない。カップヌードルのような奥行きを見せるも
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クイーン・オブ・ダイヤモンド(1991年製作の映画)

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【この映画をみて私が考えたこと】

あるアプリオリな目的に向かって進むというよりも、目的をアポステリオリに再設定しなおし、変更しながらも、その可塑的な目的を目指してさしあたり進んではいくという行程が大
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リサとガスパール -とびきりキュートなパリの住人-(2010年製作の映画)

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【私がいま書いている陰謀論研究の冒頭】
鼻に綿棒を突っ込まれてから10分ほど経ったころの話である。私は、「はーい、コロナ陽性でーす。5日間は自宅で安静ですねェ。」と言われ、むこう1週間ほどの仕事の予定
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一遍上人(2012年製作の映画)

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【極楽に行きたいとおもいながら念仏してはならない】

「むかし、空也上人へ、ある人、念仏はいかが申すべきやと問いければ、「捨ててこそ」とばかりにて、なにとも仰せられずと、西行法師の撰集抄に載せられたり
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世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ(2018年製作の映画)

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【『徒然草』第123段】
「無益のことをなして時を移すを、愚かなる人とも、僻事(ひがごと)する人とも言ふべし。国のため、君(きみ)のために、止(や)むことを得ずして為すべき事多し。その余りの暇(いとま
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TAKESHIS’(2005年製作の映画)

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【北野武氏からの引用】

以下の引用は全て『人生に期待するな』(北野武著、扶桑社、2024年)からのものである。ページ順に列挙する。

1.【人に夢を見させるのと足元を確認させるのとでは、どちらがより
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最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

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古くから言われているとおり、「正義は勝つ」と前提してみよう。この命題の対偶を取れば「勝たないならば正義ではない」ということくらいは言える。つまり、決闘をしてみれば、負けた方は少なくとも正義ではなかった>>続きを読む

Cloud クラウド(2024年製作の映画)

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奥平大兼演じる佐野くんは実は悪魔のメフィストフェレスの化身であり、最終的に主人公の吉井良介の魂を奪い去り地獄の門にまで本当に連れて行ったのだという解釈が1番妥当だと思った。なぜなら、そのように解釈すれ>>続きを読む

プラットフォーム2(2024年製作の映画)

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【なぜ支配者は規則に例外を認めたがらないのか】
よく「いったん例外を認めると際限がなくなる」と言われるけど、あれって、「ドラックはダメ。でも、コーヒーは例外」とすると、「コーヒーの覚醒作用があるこの成
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

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【思わせぶりで意味ありげな表現が連続して困惑】

①なぜ踊るホームレスであるところの田中泯を何度も劇中に登場させたのか?
②なぜ役所広司(=平山)のバイトの後輩は突然失踪したのか?
③なぜ役所広司のバ
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イグジステンズ(1999年製作の映画)

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【夢について考えてみる】

最近気付いたんだが、夢って要するにヒュームがよくいう「観念連合(=連想)」ってやつだと思う。

例えば私は、⓪本郷三丁目という言葉を不意に友達から聞いてしまうと①東大、②バ
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アメリ(2001年製作の映画)

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【見慣れているものをはじめてみるときのように見るという仕事】

Cette ville que j'appelle secrète parce que les étrangers n'y pénètr
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男らしさという名の仮面(2015年製作の映画)

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"Boys and girls are far more same than they are different."

というディープなセリフが出てくると聞いて。

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編 始まりの物語(2012年製作の映画)

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「佐々木希は何度も何度もアンジャッシュ渡部のいのちを救おうとしてタイムリープを繰り返しており、しかし、どの世界線でも渡部は交通事故や病気で死んでしまう。しかし、唯だ一本だけ、アンジャッシュ渡部が多目的>>続きを読む

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

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今年ベスト確定!!!圧倒的ベスト!

久しぶりに五億点!大傑作!!

とにかく今はそれだけ。詳しい感想はまたあとで書きます。何も聞かずに映画館に駆け込むべき作品!

僕はトーホーシネマズ六本木のエクス
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ブラック・ジャック(1996年製作の映画)

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【手塚治虫作品でゲキシブ三作品】
①『きりひと讃歌』
②『アポロの歌』
③『やけっぱちのマリア』

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)

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【日常成立までの順序】

①神秘的な無規定

②肉体の生成

③肉体の活動

④肉体活動のひとつとしての意識活動

⑤意識に現れる現象

⑥心と物が意識によって存在せしめられる

⑦実在と
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名探偵コナン ゼロの執行人(2018年製作の映画)

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【映画ゼロシコにおけるコナンの三大罪】
①日下部検事の犯行動機についてのフェイクニュースを容認したこと
②毛利小五郎の弁護を放棄することにより有罪にしようとしたことへの報復として橘弁護士の羽場との恋愛
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Gambit(製作中止)(年製作の映画)

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チャニング・テイタムの演じたガンビットのケイジャン・アクセントが、とても好きでした。

最初の晩餐(2019年製作の映画)

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一方で、「人は食べるために生きているのだ」とは絶対に言えないのが人間の在り方だと思うけど、他方で、食べることを人間の存在条件のひとつとして軽視するわけにはいかないということをよく理解してる人たちがいる>>続きを読む

シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

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今日この映画のフランス語の脚本を、ある詩人と一緒にすべて読み終わりました。フランス語脚本が文法的にどうなっているのかを解説していたら、お金も頂きましたので、感謝しています。次はどの映画にするか、考えて>>続きを読む

電車を止めるな! 呪いの6.4km(2019年製作の映画)

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【鉄道クイズ:ゲキシブ度は★で表現する】

【Q1】田んぼの田がつく山手線の駅は?★
【A1】田端、田町、五反田、高田馬場、神田

【Q2】山手線は一周何キロ?★
【A2】約35キロ

【Q3】小川町
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人生万歳!(2009年製作の映画)

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重い話を、軽妙洒脱に、そしてさりげなく語らせたらウディ・アレンはうまい。メロディとの歳の差結婚をウディ・アレン自身の35歳差結婚の正当化だと捉えて非難する人もいるのかもしれないが、それについては、そい>>続きを読む

アニー・ホール(1977年製作の映画)

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①ダイアン・キートン、②スカーレット・ヨハンソン、③クリスティナ・リッチなどなどの大女優を開眼させたのが超女好きのウディ・アレン監督だということがなんとも複雑な気持ちになる。

④レア・セドゥも、⑤ケ
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ブルージャスミン(2013年製作の映画)

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南部の金持ち農園の娘が、貧乏な妹のもとに転がり込んでくるという筋書きの、テネシー・ウィリアムズの戯曲『欲望という名の電車』に話が非常によく似ている。

玉の輿に乗って金持ちになった強欲の姉が、窮地に陥
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ワルキューレ(2008年製作の映画)

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【暴力を使わないキング牧師に対して、暴力を使う牧師もいる】

「これ(=非暴力運動をしたキング牧師の事例)に対して、同じキリスト教の牧師でも、その行動の評価が分かれる人物がいます。ディートリッヒ・ボン
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ドッグヴィル(2003年製作の映画)

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「他者に既に十分愛されていると気づいた私は、自己を他者のために燃やすことができるほどの安心を手に入れる」というのがキリスト教の要点であり、最も重要な予言だと思います。

「グレース」という名前の主人公
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スラヴォイ・ジジェクによる倒錯的映画ガイド(2006年製作の映画)

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【「快楽」よりも「自慢できる行為」としての意味があるかどうかを気にする特殊な獣としての人間】

貧しい田舎者の男の船が難破し、無人島に漂着する。生き残ったのはスーパーモデルのシンディ・クロフォードと彼
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

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「新しい証拠が出てくるたびに、何回再審しても、そしてたとえ誰が審判を下しても、被疑者が邪悪な犯罪者だと断言できるようにするために被疑者を殺すべきではない」という主張がある。これを、私は「推定無罪の原則>>続きを読む

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

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【やっとこの映画の意味が分かるようになったが、素晴らしい映画だった】

『ローガン』、先日、同居人と一緒に見た。公開当時、友人と一緒に映画館で見ていた時は、まったくピンと来なかった(=それは俺が疲れて
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ライフ いのちをつなぐ物語(2011年製作の映画)

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【今後マラリアが蔓延すれば、いま「普通」の人が「奇形」と呼ばれる】

「最近、日本でもアメリカンフットボールの人気が高まっています。アメリカンフットボールは、筋骨隆々の大男の選手たちが鍛え上げられた肉
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