emuさんの映画レビュー・感想・評価

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大きな家(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

様々な人生の、その一瞬を見た。誰かにとっては実家のようなものだったり、ただの通過点でしかないと思っていたり。他人とは分かり合えない、たまたま一緒に暮らしている他人同士で、家族とは思えないと漏らしていた>>続きを読む

エフィ・ブリースト デジタルリマスター版(1974年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

圧巻のハンナ・シグラ。鏡越しの会話、交差しない視線、本のページを捲るように進むその人生の末路。最後の静かな叫び。結婚する事が幸せと成功の道とされているこの世界の、まさにあの当時の時代で、自分らしく好き>>続きを読む

リュミエール!リュミエール!(2024年製作の映画)

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映画は私にとってはなくてはならないもので。沢山の世界に繋がる窓で、奇跡に近い特別なもので、なかった頃には戻れない。原点でありながら誰かの生活の一部であり、日常風景であり、その生活の地続きになっているも>>続きを読む

リトル・ワンダーズ(2023年製作の映画)

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このレトロで懐かしい世界観!誰にも指図されず、強制されず、大人の作るしきたりに囚われる事のない子どもたちの自由さと無敵さに救われる。

ゴンドラ(2023年製作の映画)

4.2

魔法みたいな映画。ループウェイ越しのアンサンブル、村人たちによる小さな音楽隊!主人公の2人がとてもキュートで大好き。狭いこの世界で2人でならどこへでも行けるような、圧倒的な自由とパワーを感じてすごく嬉>>続きを読む

Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

ラストの長回し、嘘も偽りもない独白。自分の持っている裏表の感情。怒りも悲しみも渇きも、今の自分のいる状況が許せなくて感情の行き場がないのも、誰も悪くないからこそ余計に哀しくなる。そしていつのまにかパー>>続きを読む

太陽と桃の歌(2022年製作の映画)

4.2

桃農家を営む一家と、その環境を取り巻く時代の変化。登場人物たちの誰かに絞って焦点を当てるのではなく、感情移入もさせず、最後までただ一定の距離からフラットに見つめていくカメラの距離感が良かった。時折ふと>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

楽しみにしていたcivil war、スクリーンでは見る勇気がなくてようやく。連写する写真のモノクローム、人が倒れても立ち竦むことなんてできない。車のシートを流れる血、拭き取ったタオルの血の赤。アメリカ>>続きを読む

劇場版モノノ怪 唐傘(2024年製作の映画)

4.7

テレビアニメ版も大好きなので楽しみにしていた。瞬きするのも一息つくのも惜しいくらい、より一層華やかで艶やか、美しくて何より恐ろしい。大きなスクリーンで観れて良かった。

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.4

全てのシーンがとっても愛おしい。ピエール・エテックスのyoyoポスターと、septemberに泣く。

国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)

4.0

みな自分を語らない。ここから抜け出したい。どこかへ行けるのに、行けない。雪に包まれた中国と朝鮮の2つの文化が入り混じる土地。氷、水、抱えている閉塞感、抜け出せると思ったのに、どこへ行っても生きづらいの>>続きを読む

グレース(2023年製作の映画)

4.3

呑み込まれそうなほど傑作。冷たくて重い、したたかで荒削り、そして何故かとても眩しい。多言語の行き交う辺境、張り詰めた空気、音楽、道中のスナップ写真、心を開けない父、そして自分。映画の中でしか体験できな>>続きを読む

ヒューマン・ポジション(2022年製作の映画)

4.0

猫とパステルカラーの大きなお家、椅子のある生活。青みを帯びたノルウェーの町並み。淡々としていて、全てが無気力になってしまいそうな日常、でも世の中に対する心のなかのざらつきや葛藤を受け流すことはできなく>>続きを読む

リトル・ダンサー デジタルリマスター版(2000年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

10年以上ぶりに観た。炭鉱のストライキ、暗雲の立ち込める不景気な社会のなかで搾取される側の人間たち。歴史と個人の夢と、政治に屈せざるを得なかった人たちの物語。ビリーの踊りを見て思わず感極まる父の涙、兄>>続きを読む

SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

4.0

舞台挨拶付き上映にて。
無くしてしまったものを一緒に探してくれる人がいること、いなくなってしまった後も、ずっと探し続けていること、そしてそれを大事に持っていてくれる人がいること。私たちが居なくなってし
>>続きを読む

チャチャ(2024年製作の映画)

4.0

万華鏡のように、光に透かしたガラス玉のようにきらきらしていて、それでいてヒヤリとするような。自由に生きるってどういう事なんだろうな。この映画のなかのチャチャは『ナミビアの砂漠』のカナとは似ているようで>>続きを読む

ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

こんなにも人のこと叩いていいんだ、大きな声出していいし汚い言葉を浴びせてもいい、ちょっとびっくりしてしまった。でも嬉しかった。他人にどう見られたいとか本当は気にしたくないしどうでもいいって思っていても>>続きを読む

HAPPYEND(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

何となくだけど今のこの時代、これから日本の社会のあり方について私が悶々と考えてしまっている事と重なってどきっとする。私たちが笑って過ごしている間に、誰かが怒っていて、間違ったことに対して声を上げている>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

2人きりで食べるバースデーケーキ、口いっぱい頬張って生きててよかったって、ぼろぼろ涙出てくるの最高に胸がキュッとなった。これが最後なんて言わないでよ、、

ドキュメンタリー オブ ベイビーわるきゅーれ(2024年製作の映画)

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アクションシーンのリテイク、何度も何度も重ねながら映像を作っていく過程に、ある意味で本編よりもずっと切羽詰まってて真っ直ぐで生々しい。これを経てからのナイスデイズ本編を観てとてもお腹いっぱい。今放送中>>続きを読む

麻希のいる世界(2022年製作の映画)

4.4

怒り、傷つけて傷つけられて、それでも尚あの子に会いたくてたまらない。ものすごいエネルギーに圧倒されてどうにかなってしまいそう。平常を保って居られない、目が離せない。言葉でなく視線で対話する、あの子の存>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

銀行でのいざこざと「花束みたいな〜」のやり取りめちゃくちゃ笑った。それを経ての後半、怒涛の死闘に痺れる。今ベビエブも観ているのでナイスデイズも楽しみ。

異人たち(2023年製作の映画)

4.7

濃くなってゆく夜の密度、彷徨う魂たち。言えなかったこと、聞きたくても聞けなかったこと、あの時にはわからなかったこと。失ってもう取り戻せないとわかっていても、それでも手放したくないから余計に泣いてしまう>>続きを読む

機動警察パトレイバー THE MOVIE(1989年製作の映画)

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かっこよすぎる。100分間ずっと目が離せなかった。この頃のセル画アニメは本当に素晴らしいな。