Sさんの映画レビュー・感想・評価

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イノセント(1975年製作の映画)

3.5

過去作『若者のすべて』しか観れていないのに訳あって辿り着いてしまったヴィスコンティ遺作。過去に知り合って間もない人から「自由恋愛であること」をカミングアウトされた時の胸糞悪い感情が蘇る(自由恋愛自体に>>続きを読む

ひとひらの雪(1985年製作の映画)

3.5

根岸吉太郎×荒井晴彦。秋吉久美子の艶かしいジャケット写真に釣られるも、人間の狡さやしょうもなさの醜態が晒されるばかりで、そこに美しさや儚さといった文学作品的余白はほぼ無いに等しい。喪服の着物姿の秋吉久>>続きを読む

散歩する植物(2019年製作の映画)

4.0

欲望と支配と解放。「そこになければないです」。
優しさと狂気が入り交じる、七尾旅人の「ルイノン」のような映画だった。

植物に化すことで、人間という生態、人間の持つ言葉、人間が属する社会の可笑しさが少
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きえてたまるか(2019年製作の映画)

4.5

良すぎて二回観た。この映画の良さを噛み締められる心が、まだ今の自分に残っていてよかったなと思う。

スタジオに入るとか、手持ち花火をしながら就活や将来の話をするとか、フィジカルな媒体でのやり取りとか。
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さすらいの恋人 眩暈(1978年製作の映画)

3.5

冒頭の氷のシーン(美しい)からの女の子お助けからの性行為に至るまでのスピード感に眩暈。すべてが逆算的で打診的、男女の間に起こるすべての行為には理由がある。宿命的な出会いには宿命的な別れありで中島みゆき>>続きを読む

ジュラシック・パーク III(2001年製作の映画)

3.5

グラント博士(サム・ニール)の復活。ラプトルの凶悪さと知性。母役のティア・レオーニが終始ヒステリックで耳障りだったがパニック映画にああいった役は必要。ハッとした天文学者と宇宙飛行士のアナロジー。

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ペット(2016年製作の映画)

3.5

ブルックリン方面に流されるマックスたちを見て「最近人間はブルックリンに住みたがっていて人気が盛り返してきてる」っていう不動産豆知識ひけらかすシーンかわいくて好き。

ドラえもん のび太のねじ巻き都市冒険記(1997年製作の映画)

3.5

犯罪者・熊虎鬼五郎のコピーが大量に作られ美しい星が乗っ取られるディストピア映画。森の探検途中で「ここで少しお昼ご飯にしようか」って言って全員でどら焼き食べるシーンぶっ飛んでて好き。パカポコ。

Dear Friends ディア フレンズ(2007年製作の映画)

-

ケータイ小説のDeep Loveシリーズ懐かしすぎる。ヒロコの部屋にあったピンク水玉の枕カバーが中学の頃使ってたのと同じ柄でとてもエモい。リナちゃん誕生会(姫ポジ)の解像度がめちゃくちゃリアル。

凶気の桜(2002年製作の映画)

3.0

やたら多い俯瞰ショット
スクランブル交差点の黒と白のコントラスト
parkourみたいな窪塚の動き
K DUBの日出ずる処

新宿乱れ街 いくまで待って(1977年製作の映画)

3.5

煙草の吸い殻の如く燃え尽きた70年代新宿の寂れた空気とゴールデン街に屯する"変わった"若者たちの風景。人よりも街街街。荒井晴彦脚本でやや湿っぽさあり。『花腐し』のプロトタイプないし原風景のような何かを>>続きを読む

箱の中の女 処女いけにえ(1985年製作の映画)

3.5

ミラー張りのハイエースプレイに飽きた変態夫婦が少女監禁プレイに目覚める最悪のパターン。実話なのが恐ろしいし、マジックミラー号の走りじゃん。地下の下水道を逃げ回るシーンとジャンプカットの取調室のくだりが>>続きを読む

ナイト・スリーパーズ ダム爆破計画(2013年製作の映画)

3.5

ケリー・ラーカイトらしからぬポスタービジュアルとタイトルでなんとなく避けていた作品。原題は「Night Moves」で邦題の意味分からなさが残る。過激なエコ思想とダム爆破。商業的な爆発演出もなく、ジェ>>続きを読む

ドラえもん のび太のドラビアンナイト(1991年製作の映画)

3.5

絵本の世界に取り残された人を探す作業めちゃくちゃ楽しそう。のび太の「ドラえもんは心配しすぎなんだよ。だから頭に毛が一本もないんだ」の捨て台詞が最低すぎて笑う。テンパったドラえもんがしずかちゃんちの電話>>続きを読む

マルタ(1974年製作の映画)

4.0

モラハラ変態サディスト夫による女性支配日記。日焼けした女に欲情するジャンルがあることはさておき、目元がパンダ並みに日焼けしてることに関しては大丈夫なんですか?と問いたい。ジェットコースターで気持ち悪く>>続きを読む

チェイサー(1978年製作の映画)

4.0

汚職を記した「セラノ文書」を入手した政治家の親友モーリス・ロネの死をきっかけに、政界の陰謀に立ち向かうアラン・ドロンのクライムサスペンス。仏題は「Mort d'un Pourri(腐った者の死)」。あ>>続きを読む

(2015年製作の映画)

4.0

水中から仰ぐ地上の美しい自然、地上から見た水面の煌めきのショット。スプラッシュマウンテンみたいな軽快な音楽に関西弁の緩いテンポ感が心地良い。月へ向かいながら街にあかりを灯すアニメーション。「まもなくお>>続きを読む

バウンス ko GALS(1997年製作の映画)

3.0

本格的な日本経済の低迷を背景に、援交、ヤクザ×セックスビジネス、ブルセラ、素人AVが横行する90年代後半の渋谷を舞台にしたコギャル群像劇。行き交う女子高生のルーズソックスの足元を映すアップショットのオ>>続きを読む

Post-it Love(原題)(2009年製作の映画)

-

She&HimのIn The Sunを思い出した。Post-itのCMにして良いと思う。ブラインド開けたらお日さまあるの、幼稚園っぽくて平和でいいな。

左側に気をつけろ(1936年製作の映画)

3.5

クレマンが右側、ゴダールが左側。
ベストのボタンが最後の一つだけ弾けない残念な感じから始まり、ボクシング教本見ながら戦う姿はまるではんにゃ金田のズグダンズンブングン。すべてがコメディアン顔負けの天然素
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ハローグッバイ(2016年製作の映画)

3.0

ありがちな設定とありがちな展開ではありながらも決して女子高生の思春期モノには終わらず、認知症のおばあちゃん(もたいまさこ)との出会いによってスクールカーストの垣根が取っ払われ、年齢や境遇をも越えたフラ>>続きを読む

ある道化師の24時間(1946年製作の映画)

3.5

メルヴィルのデビュー作であり唯一の短編作品。メルヴィルの好きなサーカススターの二人の一日を追ったドキュメンタリー仕立て。大半のシーンが公演や楽屋裏といったオンの映像になるのかと思いきや、家での憩いや犬>>続きを読む

ポルト(2016年製作の映画)

2.5

トムジェのワイスピ観た後に観るものじゃないよなと思いつつ、ジャームッシュ制作総指揮ということで鑑賞。ホッパーの絵画みたいな夜の街で、孤独な男女が一夜を通じて互いの過去や苦しみを言葉と体で慰め合い、それ>>続きを読む

トムとジェリー ワイルド・スピード(2005年製作の映画)

3.0

おすすめに出てきたので鑑賞。どんな卑怯な手を使ってでも相手を打ち負かすような嫌われ悪者キャラがアメリカのお茶の間にウケる!ということで豪邸の景品が懸かったレース番組に抜擢されたトムジェの長尺ドタバタ劇>>続きを読む

はじめてのうみ(2017年製作の映画)

-

はじめてのうみ。海ではなく膿。傍観者でしかいられなかった自分に対する苛立ちがハチヤへの攻撃に変わり、向かった先の保健室で交わされた上辺だけの言葉が浮遊する。見えない傷を増やすだけの友達ごっこの終焉。

滲み(2023年製作の映画)

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シネスコより横長のアスペクト比。屋外で自然の風景や足元を映す分には良いが人物(とりわけ屋内での)を捉えた時の窮屈感がしんどい。画角の変化と心理状態の変化をリンクさせたドランの『Mommy』のように決定>>続きを読む

アリックスの写真(1980年製作の映画)

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「写真をめくる⇄解説する」という規則的な反復動作の中で生まれる不自然なズレに頭を慣らしていく耐久レース。ズレに関する指摘や議論がなされることなく、矛盾を孕んだまま片される写真たち。"見えるもの"と"語>>続きを読む

サンタクロースの眼は青い(1965年製作の映画)

4.0

サンタさんへのお願い→ジャン=ピエール・レオのダッフルコートになりたい

ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

4.0

誰にも汚されたくないほどに美しいキスを見る。こういう瞬間は歳を取るとより特別なものになっていく。時折プレッソンを思い出すなど。

HOUSE ハウス(1977年製作の映画)

3.0

CM的でMV的な大林宣彦デビュー作。過剰なアニメーションにコラージュ的な合成映像、炸裂する少女フェチズムとエログロナンセンス。古びた館に住み、嫁入り前の少女を一人喰う度に若返りをキメていくオバチャマ(>>続きを読む

女と女と女たち(1967年製作の映画)

3.5

結婚生活への不満や悲しみ、怒り、嫉妬を抱く悩み多き7人の女性をシャーリー・マクレーンが演じた全7話のオムニバス。音楽はリズ・オルトラーニ。偶然なことに昨日数年ぶりに「Oh my love」を聴いたばか>>続きを読む

ダイアモンドは傷つかない(1982年製作の映画)

3.0

三股する山崎努。だらしなさと器の小ささ、支配者気取りのナルシズムが垣間見えた時点で既に終止符。中古市場を渡り歩くフィギアのように時代のコレクションにされることへの嫌悪感が沸々と湧いてくる。
「若さが甘
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