ナナメ後ろも百太郎さんの映画レビュー・感想・評価

ナナメ後ろも百太郎

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BAD LANDS バッド・ランズ(2023年製作の映画)

4.5

鬼に金棒、原田眞人に宇崎竜童である。

その曼荼羅の一人称が「ぼく」なのが精神的な幼さを感じさせてギャップで私が早めに撃たれました。

ほんと映画の長さを感じさせない伏線回収の数々と美しい映像×音楽で
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.5

優しさを受ける側にも器が必要なんだと思い知った。

長澤まさみも凄いんだけど、永遠に若いチンピラ役が出来る阿部サダヲもどうかしている。

実話(川口祖父母殺害事件)をベースにした作品で実際に息子が受け
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ヘル・レイザー 4Kデジタルリマスター版(1987年製作の映画)

3.8

この人、ヘルレイザーじゃないんだ…

しかもこんなに大量殺戮兵器のような厳つさを持ってるくせに悪を裁く側っぽい(裁き方に注意)
80年代の中でも尖ってるファッションでとんでもないラブシーンを繰り広げる
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君の名は 第一部(1953年製作の映画)

3.8

私の心が汚れ切ってしまっているからでしょうか?

後宮春樹より、浜口勝則のほうがこじらせててエロいという点だけで高ポイントをつけてしまいます。
役所勤めのエリートでプライドが高く、クセの強い母親に手厚
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悪人(2010年製作の映画)

3.5

「愚行録」と抱き合わせにしたい、
そんな妻夫木×満島作品の一つ

愛し合う2人が行き着いた灯台のシーンがすごく美しい
エンディングの福原みほ「Your Story」も良いので聴いてほしい

冷静に考え
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鬼龍院花子の生涯(1982年製作の映画)

3.5

是非ご覧ください。
「いや、こっちかい花子ムーブ」が起きます。

五社英雄が監督なこともあり
熱気と色気がすごい。特に岩下志麻さま!
病に倒れて最期の力を振り絞り三味線を弾く様は恐ろしいくらいに美しい
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盗まれた恋(1951年製作の映画)

4.0

なによりオープニングの登場人物が「アイ・ラヴ・ユー」って… モダンすぎる。
フォントもおしゃれ。
そして志村喬のILOVEYOUはレアすぎる。

ただ、ストーリーは無茶苦茶なコメディである。
ダンサー
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不死鳥(1947年製作の映画)

3.5

とにもかくにも、この作品で俳優「佐田啓二」がデビューしたのだ。
冒頭15分あたりに出てくる学ラン学帽姿を眺められるだけで有難い。
全くあらすじの通りの作品なのでTHE戦後のメロドラマだ。

中盤、召集
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

アポカリプスもので社会風刺コメディという珍しい作品。

笑えるが常にうっすら怖い

しかし万策尽きた時の世界中の反応を映すシーン、とにかく美しかった。
自暴自棄だけでない、それぞれの最期の迎え方があっ
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フェノミナ(1985年製作の映画)

3.0

これ…私が観ようとしてた映画と違う…
フェノミナンじゃなくて、フェノミナだったんだ…

こんなことが本当にあるのか?
と思いながら結局最後まで観た映画。

溢れ出る虫!蟲!!ムシ!!!
死体だけを食べ
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赦し(2022年製作の映画)

2.0

残念な映画であった
この作品のポスターがあまりにも良すぎた
「反省や後悔」をしているというより、「軽蔑」をしているような眼差し。

彼女(加害者)を中心に描くのかと思っていたら、その心理描写はほとんど
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

3.0

(ホラー映画を摂取したいのになかなか辿り着けない)

方々で話題になっていたので観ました。
爺のやる気スイッチを押してしまったのは間違いなく主人公のグループなので、そこはもう謝り倒そ?いっそ、腹切ろ?
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デビル(2010年製作の映画)

3.3

血中のホラー濃度が薄くなってきたので探して摂取。短いから夕食のお供にサクッといけます。

そう、どんでん返しの申し子シャラマン原作
しかも高層ビルのエレベーターに閉じ込められた男女に次々と惨劇が起きる
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男の優しさは全部下心なんですって(2019年製作の映画)

2.5

どう感想を残せば良いかとぐるぐるしていた

なぜなら今年観た幾多の映画の中で一番、
もしかしたら人生の中でもトップクラスに気色悪い作品だったのだ。
パステルカラーのクラシカルなメリーゴーランドとクマの
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金田一少年の事件簿 上海魚人伝説(1997年製作の映画)

3.7

原作よりだいぶ強めな美雪ちゃんとふんわり口調の天然を通り越してしまっている金田一でお送りする実写劇場版

そもそも殺害方法の残忍さや犯人の風貌で平成キッズに大なり小なりトラウマを与えた作品であったが、
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

-

伊坂幸太郎も斉藤和義もこだまたいち(路上で歌うカカシみたいなスナフキン)も好きです!

…でも、この映画に関しては何回観ても感想が全く思い浮かばない上に記憶にも残りません。
過去数回観てるのに毎回はじ
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哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)

3.0

パンデミック後にあえてこの作品を作った
ロブ・ジャバズのイカれっぷりは凄まじい

ホラーの皮を被った、娯楽映画だと思った
不快感を感じたい人に向けた娯楽

なんというか、人の心の中にあるドス黒い闇をウ
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ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)

5.0

おしゃれ映画の決定版的位置にあるこの作品

冒頭からもう魅力に溢れている。
冒頭でもうティファニーで朝食してる。

深く考えるともうパトロンで生活しようとしてるけど、詰めが甘くて毎回逃げるしか道がなく
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真夜中の妖精(1973年製作の映画)

3.0

ロマンポルノのはなぜ、高確率で最後に人が死ぬのか?

ヴィレッジ(2004年製作の映画)

5.0

シャマランらしい、寓話のような超現実を描いた作品。
今回もどんでん返しを用意しています。

もうこの映画知ってから8回くらい見直してる。伏線を探すために…

なんつって。
"金色長髪知的障害のためピ
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コレクター(1965年製作の映画)

4.5

この映画の雰囲気が好きで何度も観てしまう。

まず主人公のテレンス・スタンプがちょうど良い気持ちの悪さ
オタク気質の悲しき性で奥手であり、それゆえにの癇癪持ち。かつコレクター癖がついつい出てしまって美
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鬼畜(1978年製作の映画)

3.5

チャレンジをしては辛すぎてリタイアをすることを繰り返した。
そして、ようやく最後まで観ることができた。

それぐらいのヘビーさを持った映画だった。
傾きかけた(いやもう傾いてるわ)印刷工場と夏の暑さや
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幸福(しあわせ)(1964年製作の映画)

-

幸福な家族!幸福な夫婦!!!
そして幸福な俺!!!!
これでもか、の幸福のてんこ盛りでお送りする映画。

自分たちの畑の外にも林檎の木があって実がなっている
「あなたが喜ぶなら…」と2人の女が1人の男
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キャラクター(2021年製作の映画)

4.0

急にFukaseを準主役に据えた上、まわりの役者もガッチリ固めてるから話題性を狙った映画だろうなぁと期待してなかった。

まず
ミュージアム(2016)を連想させる小栗旬の刑事役!
そしてその上司の中
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ペネロピ(2006年製作の映画)

5.0

「多くの人がウィルハーン一族と同じ呪いをかけられてるのかも知れない…」
とか良い感じのレビューかまそうと思ったんですけど、我慢できないわ。

この!マカヴォイがっ!最高っ!!!
いやー、良くない。これ
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ザ・クレイジーズ 細菌兵器の恐怖(1973年製作の映画)

-

あらゆるパンデミック映画の中に必ず出てくる特効薬の開発シーンの中で最も私に衝撃をくらわせてきた。

「待って!え!バカなの!?え!?」と叫んでしまった。

こういった細菌兵器や新しい疫病が発見された時
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浮草(1959年製作の映画)

3.5

みんな大好き若尾文子と川口浩が恋に落ちる物語。

とはいえ、この話を仕切っているもう1人が今日マチ子である。一筋縄にはいくはずがない…!
ハニートラップの恋愛なのだ。

思わせぶりに誘う文子、そしてそ
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

5.0

映画が始まってすぐやり場のない悲しみが襲ってきて、何度か泣いてしまった。

私は「ゴジラ」を娯楽映画と位置付けていたがこの作品は「戦争映画」だ。
終わらない戦争と生きていくための戦争だ。

そもそもの
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ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

3.0

ちょっと昔の三谷幸喜の映画のようなハイテンションコメディ。

バカリズムらしいセリフまわしや、独特の自分語りのナレーションなども面白い。

個人的には一回の鑑賞で満足です!
でもおもしろいよ。

キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.8

あらゆるアクション映画の中でも
トップクラスにトリッキーな闘い方をしてくれるラスプーチン。
ラスプーチンパートだけで2時間欲しいレベルで好き。

ブラック・ジャック(1996年製作の映画)

4.0

は?森絵都?森絵都なん???すご。

出崎統は少女漫画でさえ劇画タッチでアニメ化しているので、出崎統を選んだ時点でシリアス確定。
そして、出崎ワールド行き確定。
原作の柔らかさなしハードボイルド間黒男
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生きものの記録(1955年製作の映画)

4.0

何かに対する恐怖は大きな事件が起きなくったって、人生を狂わせることができる。

黒澤明が描く反戦は孤独な闘いだ。
家族を、自分を愛するが故に守りたいがために主人公は家族を敵に回した。

モノクロで描く
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不壊の白珠(1929年製作の映画)

4.0

約100年前の日本映画なのに今の日本よりお洒落な街並みと、ファッション。(インテリアも!)

音楽もなしのサイレントなのでなかなか好みが分かれそうだけど、とにかくお洒落。
口は動いてるけど字幕はでない
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さいはて(2023年製作の映画)

2.5

たぶんこの映画を観たほとんどの人が圧倒的に不完全燃焼である。

情熱的な愛でもなく、もちろんとことん貪るエロでもなく、ただただ自分を隠すためにキスをしまくるんすけど…これ女の子のキスの方がエロいな…だ
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チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

5.0

泣ける映画をお探しの方。

泣ける映画のすべてが最後に優しい眠りを連れてくるわけじゃありません。

どうしようもない憤りと失うことの痛みを容赦なくぶつけてくる作品です。

ティッシュ持って、
水分補給
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コンテイジョン(2011年製作の映画)

3.3

安心してください、ほぼハッピーエンドなんで。でもね?幸せなラストシーンでエンディングかと思ったら不穏な音楽流れるから。
え…そこ?ってなるから。

何日で未知のウイルスが
確認→流行(パンデミック)→
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