セレクトさんの映画レビュー・感想・評価

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スパルタンX(1984年製作の映画)

4.4

見応えのあるカンフーアクション!!

あの手この手で工夫を凝らしながら、アクションのサプライズと迫力に相当な造り込みがされているというのが伝わってくる。ジャッキー・チェン本人が選ぶベストアクションシー
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ヘリウム(2013年製作の映画)

3.6

嘘話が生きる希望を見出す。

死後の世界にヘリウムという風船や飛行船で浮かんでいる島々があるようだ。

アルフレッドが死ぬ瞬間を飛行船で迎えに来る演出は粋というか、心に沁みた。

天使のはらわた 赤い眩暈(1988年製作の映画)

3.3

若々しい竹中直人が見られる。

ほとんど話はないようなもので、ナチュラルに桂木麻也子がエロい。当時、20歳くらいでエグい演技をしていたのかと、驚嘆した。

ラストの展開が唐突すぎて、笑ってしまう。

憐れみの3章(2024年製作の映画)

3.9

支配と服従が3章に共通するテーマだ思うが、毎度ながらヨルゴス節が炸裂しており、奇妙で気持ちの悪い映画となっている。人間の行動原理や感情を所詮こんなものでしょとやや冷笑的に見せながら、人間の本質を提示し>>続きを読む

BTS:PERMISSION TO DANCE ON STAGE –LA(2022年製作の映画)

3.6

現在活動休止中のBTS。今年中に復活するといった噂もある。

正直、BTSのメンバーを知らず、曲も3曲くらいしか知らなかったが、ARMYの熱狂に応じて、私も楽しめた。客層も女性が多かったが、老若問わず
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陪審員2番(2024年製作の映画)

4.3

良心と正義を問う重厚な映画。

様々な要素を組み合わせながら、善と悪、真実と正義とは何かを考えさせられるような仕上がりで、脚本が素晴らしい。

ハハハ(2010年製作の映画)

3.7

ホン・サンスはヒューマンドラマが得意なのかな。

男女のなんとも言えない恋模様を酒の席で過去の話で盛り上がっている。

3人の男はまぁまぁ酒癖が悪いが、好きな女性に対して、詩を読み上げるなどなかなかロ
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(1975年製作の映画)

4.1

冒頭の列車強盗から西部劇さながらのガンアクションまで、超大作と言わしめるアクション映画として見応えのある一本。

生死逆転の展開で、ハラハラするし、濃い面々のキャラがいい味出している。

インド映画の
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ぼく モグラ キツネ 馬(2022年製作の映画)

4.0

躍動する輪郭線。バラバラな生き物だけど、それぞれ違う優しさを持ち、温かい世界を構築した。

アニメーションの躍動感が素晴らしかった。特に馬が走ったり、飛ぶ動きは生命の喜びを表現しているかのような生き生
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魔性の香り(1985年製作の映画)

3.7

初日活ロマンポルノ。

国民的アイドルとして人気を博した天地真理がポルノ映画に挑戦ということで、結構生々しいセックスシーンが長回しで撮られていた。

雨や線香花火など落下物を見せることで、ラストシーン
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ジャナタ・ガレージ(2016年製作の映画)

3.7

RRR以来のインド映画を鑑賞。

全体的な出来はRRRに劣ってしまうが、アクションやダンスはさすがインド映画ということで、熱量が高かった。

環境活動家を自称していながら、車やバイクを使っていたり、物
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よく知りもしないくせに(2009年製作の映画)

3.7

初ホン・サンス作品。

女たらしの映画監督ギョンナムの人間らしい、等身大な姿を描いた。だらしがないというか、女にかまけて、酒に溺れて、間が悪く、余計なことを言ってしまうギョンナム。ダメな人間だろうけど
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4人の食卓(2003年製作の映画)

3.4

韓国発、難解映画。

正直、さまざまな要素が散漫していてよく分からないのが感想。結局、最初の電車に乗った二人の子供からマンションから突き落とした子供にシフトしたミスリードの意図はよく分からず、何を伝え
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一本の電話(2013年製作の映画)

3.2

一本の電話で繋がる生と死。

節目である新年の日にちょうどいいのではないのかな。

初見ではピンと来なかったが、解説を読んでみると結構深みのある映画なのかもしれない。

Santa Claus(原題)(1898年製作の映画)

3.0

世界初のクリスマス映画。

そして冒頭にタイトルが表示される最古の映画かもしれない。

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

音響、映像全て精密でよくできている。

そこそこ戦争映画を見たが、戦場カメラ目線、ジャーナリスト目線での戦争映画は見たことがないので新鮮だった。ジャーナリストなので、善悪ではなく俯瞰して見ている。映画
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Red Psalm(英題)(1972年製作の映画)

3.5

わずか26ショット➕長回しで監督としての存在感と作家性というものをはっきりと表してる。

正直この映画を観ただけだと分からなかったが、大寺さんの解説を聞いたおかげで、社会的背景やミクロシュ・ヤンチョー
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モアナと伝説の海2(2024年製作の映画)

3.8

最近、本格的に寒くなったので、夏を感じられる映画を観て、温まりたかった。

前作からディテールの変化など精密に制作されてるのがよくわかり、ポリネシア文化を学ぼうとフィールドワーク迄する徹底ぶり。異文化
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モアナと伝説の海(2016年製作の映画)

3.8

踊って歌って楽しんで!

ディズニーらしいワクワクするような物語で楽しめた。

とにかく透き通るような海の描写は美しかった。

ミュージック(2023年製作の映画)

3.1

あまり意味のなさそうな長回しや主人公の内情の変化についていけなくなったが、ラストの主人公が歌う音楽は響くものがあった。

デカローグ デジタル・リマスター版(1989年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ワルシャワ公営団地に住む人々の選択と運命の物語。

どの話も琴線にふれるような良質で、繊細ながらも洞察的・探究的な試みで、ヒューマニズムを描き出したキエシロフスキの芸術のような作品群。

個人的にはエ
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太陽と桃の歌(2022年製作の映画)

3.7

カタルーニャの晴れ渡る大地と無邪気な子供達に癒される。一方で、太陽光パネルの設置をめぐり、桃農園の土地を開け渡さらなければならなくなった。

地元北海道でも、もともと畑作だった土地が太陽光パネルで埋め
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カンバセーション…盗聴… ‐4Kレストア版‐(1974年製作の映画)

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無口で孤独な男が盗聴という仕事をしていくうちに徐々にのめり込んでしまう訳だが、ちょっと見逃したシーンが多いので、また鑑賞します。

バグダッド・カフェ 4Kレストア(1987年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

荒涼とした土地にポツンと佇むカフェがあった。

何もなかったカフェだったが、ヤスミンが店に訪れたことで少しずつ変化が起きる。

なんともノスタルジックで、人の温かみを感じられる映画なんだ。あらゆる人種
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どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

4.5

この問題をどうやって解決するのか?

統合失調症を患った姉とその両親を弟が20年以上撮影続けていた。姉に精神科で診療することを薦める弟とそれを拒否する両親。家族としてどう向き合うのか正解かどうかも分か
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ラブ・アクチュアリー 4Kデジタルリマスター(2003年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

9つの愛の物語を見事に一本の映画としてまとめ上げた。たいてい、キャストが多い群像劇はキャラの識別や関係性が曖昧になりがちだが、今作は超豪華俳優陣と脚本によってキャラの特色や関係性が1回見ただけで理解で>>続きを読む

クレイヴン・ザ・ハンター(2024年製作の映画)

3.9

SSUの最後?になるかもしれない作品。

なんやかんやあったSSUだった。見てない作品もあるけど、個人的には好きです。
今作は結構アクション映画として面白くて、人間が野生に目覚め、アメコミ作品には珍し
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銀河鉄道999 4Kリマスター版(1979年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

あまりにも有名なタイトルと主題歌。

日本アニメの地位向上にも貢献したと言われる銀河鉄道999を鑑賞。45年も前の作品なので、設定や価値観にやや古さが見られるものの、冒険活劇として楽しく見られた。
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アッテンバーグ(2010年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ギリシャによる変な映画。

冒頭から女性二人がディープキスしてから唾を汚く飛ばし、動物の真似をする。このシークエンスからただものではないと感じた。

主人公の性の目覚めと父親の死の対比を癖のある描写で
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鉄の男(1981年製作の映画)

3.5

大理石の男の続編。
前作は共産主義社会のポーランドをベースに描かれたドラマだが、今作はポーランドの労働組合「連帯」のストライキから発展し、共産主義の終焉につながる出来事を描いた社会派映画。

前作はウ
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大理石の男(1977年製作の映画)

3.3

最初と最後は面白い。

ポーランドの現代史や社会的・文化的背景を知識として入れればもっと面白く見れたのかもしれない。

チャイナタウン(1974年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

上質なフィルム・ノワール。

全体的に超渋い作品に仕上がっているが、大きく二つの要因があると思う。一つはジャック・ニコルソンの存在感。顔が渋い。私立探偵として、ロサンゼルスの水資本の陰謀を暴き出すのだ
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地下水道(1956年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

絶望的なラストにひれ伏す。

ドイツ軍から逃げるために地下水道を使うが、毒ガスが撒かれたり、悪臭がひどい。息が詰まる思いでずっとみなければならない。リーダーみたいな人が先頭に立ち、一列に隊を組むが、迷
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灰とダイヤモンド(1957年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

アンジェイワイダの最高傑作とも呼び声がある本作を鑑賞。

チブルスキーのサングラスがずっと印象的で、ポーランドのジェームズ・ディーンと言われるだけある。若者の象徴的な俳優を起用することで、青春映画にポ
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アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

4.2

痛快エンタメ作品!!

毒をもって毒を制す。まさに勧善懲悪の世界。同時期に「地面師たち」もヒットした頃から比較されそうではあるが、まだそちらは未見なので、見てみたい。

熊沢が頼りない公務員から、ビリ
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ネットワーク(1976年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

シドニー・ルメットが描くテレビ業界・資本主義の闇。

現代ではテレビ業界からSNSメディアに変わっただけで、視聴=お金稼ぎという意味では全然変わってない。そして、ビールが社長に洗脳されるシーンでの国家
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