Enaさんの映画レビュー・感想・評価

Ena

Ena

映画(102)
ドラマ(0)
アニメ(0)

天使の入江(1963年製作の映画)

3.7

ギャンブルにハマり始めた青年が、南仏のカジノでギャンブル中毒の金髪マダムに出会う話。なかなか謎なストーリー展開なので人にはお勧めしづらいけど、個人的にはとても面白かった。ギャンブルにのめり込むのは褒め>>続きを読む

モルグ 屍体消失 デジタルリマスター(1994年製作の映画)

3.6

死体安置所でバイトすることになった男子があれやこれやに巻き込まれる話。普通に面白いとは思うけど、伝説の北欧カルトホラーとかいうコピーに惹かれて高い期待値で観てしまったので、若干の肩透かし感はあったかな>>続きを読む

(500)日のサマー(2009年製作の映画)

4.2

サブカル系草食男子トムが自由奔放女子サマーに出会って沼ってしまうボーイミーツガールな物語。サマーはズルいくらい魅力的で可愛いけど、恨み節を並べながらも結局彼女を嫌いになれないトムはもっと可愛い。IKE>>続きを読む

デリカテッセン 4Kレストア版(1991年製作の映画)

3.8

核戦争で荒廃した近未来のパリで営業を続ける怪しい精肉店(とそのアパート)を舞台にしたディストピアもの。グロ要素こそないものの、笑いとしてはかなりブラックだと思うんだけど、『アメリ』にも通じるレトロお洒>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

3.8

ベテランと新人が二人きりで4週間の灯台守の仕事に就く話。地味なポスターでなかなか食指が動かなかったのだけど、なかなかにイカれた怪作だった。ベテラン灯台守の話が通じないムカつく感じも、新人灯台守のジワジ>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

3.6

女優を目指すミアと、ジャズバーを開きたいセブが、数多の挫折を経てそれぞれの夢を追いかける話。古き良き時代のミュージカル形式を取りながら、舞台を現代に置き換えて、過去をリスペクトしつつそれを乗り越えよう>>続きを読む

太陽はひとりぼっち(1962年製作の映画)

3.8

恋人と別れ空虚な日々を過ごしていた矢先、証券取引所で働くイケメンと出会うけど、やっぱり空虚な日々は変わらない美人アラサーの気怠いお話。私的ハイライトは、9.5割無表情なモニカ・ヴィッティがケニア生まれ>>続きを読む

昼顔(1967年製作の映画)

4.2

優しい医師の夫と何不自由ない暮らしをしながら、性的に満たされず鬱々とした日々を過ごしていた美人奥様が、娼館の扉を叩く話。もっとSM描写がどぎついかと思いきや、サンローランのスタイリッシュな衣装とドヌー>>続きを読む

メイド・イン・USA(1967年製作の映画)

3.5

話はよく分からないし理解する気もないけど、アンナ・カリーナが着てるカラーブロックのニットワンピが60年代ぽくて可愛い。

カビリアの夜(1957年製作の映画)

4.0

純粋すぎる娼婦カビリアの踏んだり蹴ったりな人生譚。いくら男に雑に扱われてもへこたれず、ムカついたら悪態をつき、マンボがかかってたら踊る。喜怒哀楽を体いっぱい表現するカビリアは野良猫のように自由気ままで>>続きを読む

憐れみの3章(2024年製作の映画)

3.9

三つの変な話のオムニバス。奇天烈設定ながら、どの話もちゃんとオチがあって、なんだかよく分からないけどジワジワ面白い。ただまあ悪趣味だから(でも洗練されてる)、自分からは積極的にお勧めはしないけど、話題>>続きを読む

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)

4.0

貧乏な青年トムが、裕福な知人フィリップを自殺に見せかけて殺したあげく、本人になりすまして財産を奪うことを企てる話(たぶんここまではネタバレじゃない)。序盤は緩めの展開でウトウトしかけたけど、中盤から急>>続きを読む

バルタザールどこへ行く(1964年製作の映画)

3.4

有名監督がこぞってお気に入りに指名する本作、せっかく観る機会を得たのに睡魔に勝てなかった。(あらすじを確認してから)いつか再チャレンジしたい。

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

4.0

金城武演じる警官が金髪サングラスの謎の女性に恋する話と、フェイ・ウォン演じる店員が別の警官(トニー・レオン)に恋する話の二本立て。なのだけどストーリーはたぶんあまり重要でなくて、あの当時の混沌とした香>>続きを読む

ダークナイト(2008年製作の映画)

3.6

『ジョーカー』が大変面白かったので、これもいけるかもと思ってつい観に行ってしまったけど、そもそもの設定がよく分かってなくて、置いて行かれた感。でもなんというか勉強になった。こんな世界があったなんて。あ>>続きを読む

ストーカー(1979年製作の映画)

4.0

ゾーンと呼ばれる立ち入り禁止区域には願いが叶う部屋があると聞いた教授と作家が、案内人(ストーカー)に連れられて奥へ奥へと踏み込んでいく話。男3人の探検、次第にそれぞれの思いが剥き出しになっていく感じが>>続きを読む

プロスペローの本(1991年製作の映画)

3.3

島に幽閉された男が24冊の魔法の本を一冊ずつ読み解いていく話。素っ裸で行き交う精霊たちにも次第に目が慣れていき、さらにマイケル・ナイマンの美しい音楽に惑わされた結果、何冊分か寝てしまったけど、起きたら>>続きを読む

モデル・ショップ(1969年製作の映画)

3.6

ベトナム戦争下のアメリカ西海岸で、男性相手に写真を撮らせる「モデル」として働くローラが無職の男と出会う話。たぶん単独で観るとそこまで面白いストーリーではないのだけど、前日譚の『ローラ』から続けて観ると>>続きを読む

(1960年製作の映画)

4.2

同部屋の囚人5人が一致団結して脱獄を試みる話。基本的にはありあわせの道具を使って交代制でガツガツ穴をあけるだけなんだけど、いつ看守に見つかっちゃうかとハラハラドキドキ。そしてその裏の人間ドラマがなんな>>続きを読む

砂の女(1964年製作の映画)

4.1

砂丘に昆虫採集に来たところ、帰る手立てがなくなってしまい、砂に埋もれた民家に泊めてもらうことになる男の話。かいてもかいても砂が流れ込んでくる感じとかうまく表現されていて、世界のどこかにほんとにこんな家>>続きを読む

モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

4.0

生涯その才能を認められなかった夭逝の画家モディリアーニの純愛と苦悩を描いた物語。ただのクズ男のメロドラマかと思いきや、芸術家の苦悩という普遍的なテーマが描かれていて面白かった。才能を保ちながら社会と折>>続きを読む

ローラ(1961年製作の映画)

4.0

キャバレーで働くシングルマザーのローラが幼馴染ローラン(・カサール!)とばったり再会していい感じになるも、やはり初恋の相手が忘れられなくて、というのがメインのストーリー。これに脇役たちの人生が絶妙に絡>>続きを読む

籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.7

籠の中というか塀の中に閉じ込められて両親から独自の教育を受けている子供たち(息子も!)の話。外界から連れてこられた女によって禁断の果実を知ってしまうくだりが可笑しくも切ない。説明もなしに淡々と画面が切>>続きを読む

蛇の道(2024年製作の映画)

3.3

娘殺しの犯人を探すフランス人男性と、それを手伝う謎の日本人女性が織りなす復讐譚。オリジナル版は未見、二転三転するストーリーはそれなりに面白かった。ただ、フランスで撮ってる割には日本の郊外にもありそうな>>続きを読む

ジョン・レノン 失われた週末(2022年製作の映画)

3.6

ジョンレノンの愛人としてオノヨーコにあてがわれた秘書メイパンがジョンと過ごした日々を回想するドキュメンタリー。当時の動画を編集でうまく繋いで物語として成り立たせていたので感心した。たまに映るヨーコの存>>続きを読む

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.0

アメリカ人脚本家が恋人とパリに遊びに来たところ、20年代にタイムスリップしてしまい、憧れの文化人と夜な夜な親交を深めるという夢のある話。ウディアレンにしては辛辣なセリフが少ないけど、心穏やかに楽しめる>>続きを読む

悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.3

自然豊かな町に突如として持ち上がったグランピング場建設計画をめぐる衝突とその余波を描いた物語。町の説明会に現れたいかにも都会風の人間たちの人柄が徐々に見えてくる感じはなかなかリアルで面白かった。悪は存>>続きを読む

メットガラ ドレスをまとった美術館(2016年製作の映画)

3.6

メトロポリタン美術館で開催されるファッションイベントの舞台裏に迫ったドキュメンタリー。中国をイメージしたファッション展を同時開催ということで、王家衛が起用されて意見していたのが興味深かった。アジア系の>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

3.4

強制収容所の横で優雅に暮らしていた所長一家の日常を、残忍な行為を想起させる不快音とともに淡々と綴る映画。概ね想像通りだったけど、思った以上に静かな映画で、息を殺して気配を感じなきゃいけない緊張感があっ>>続きを読む