家にあるものすべてさんの映画レビュー・感想・評価

家にあるものすべて

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ジーグフェルド・フォリーズ(1946年製作の映画)

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「星の数ほどいる」スターを抱えるMGMの大作。単独で主演はれるレベルのスターが沢山出てくるからそれだけで面白い。
見どころはなんといってもフレッド・アステアとジーン・ケリーの共演だろう。

落葉(1966年製作の映画)

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フランス映画っぽい非モテの悲哀を描いた映画かあと思っていたら、後半失恋してからすごいイヤな奴になっていて悲しい。

喜びも悲しみも幾歳月(1957年製作の映画)

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劇中何度も「この海ともおさらばかー」みたいなこと言うのに全然海映さねえなと思っていたらラストに夜の海持ってきてていいなと思った。
全国各地のロケーション撮影も良い。スケールの大きい作品だが無理なく纏ま
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レッド・ドラゴン レクター博士の沈黙/刑事グラハム 凍りついた欲望(1986年製作の映画)

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猟奇的殺人犯の俗流フロイト主義的解釈だけを見れば、くだらない凡作だが、追う/追われる、見る/見られるという二項対立の揺らぎ(脱構築的)主題は非常に見応えがあるし、撮影も結構良かったと思う。

あんまり
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エナモラーダ(1946年製作の映画)

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ハリウッド風の王道ロマコメにメキシコ風の異国情緒が加味された良作。

メキシコ革命の闘士である将軍ホセ・ルイス(オーソンウェルズ似)が、上流階級の娘に恋をしてしまうという他愛のない話ながら、独立心の強
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クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲(2001年製作の映画)

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導入部が巧い。なぜか当時の大阪万博で、なぜか怪獣が出没し、なぜかヒロシが戦闘機に乗って現れ、なぜか変身して怪獣と戦うというふうに、いささかシュールな展開で謎を積み上げた上で、最初からメタ的な発言を繰り>>続きを読む

アントニオ・ダス・モルテス(1969年製作の映画)

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映画自体、それが映画であることに無自覚ではいられない60年代をある種代表するような一作。

革命、復讐の話を劇的に演出してはいるものの、一番ハリウッド的な映画と違うのはその血生臭さだろう。

ノーラ・エフロン:人生の出来事はすべて話のネタ(2015年製作の映画)

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ノーラエフロンってエッセイストだったんだ〜ってぐらい無知だったので単純に知らないこと知れて良かったという雑感。

セカンドステップ 僕らの人生第2章(2024年製作の映画)

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ソニーピクチャーズのクラシックロゴに始まる70年代リバイバルを感じさせる映画。

ハロルドとモード、カサヴェテス、イージーライダー等のニューハリウッドを彷彿とさせる作品でありながら、全く新しい印象を受
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太陽と桃の歌(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

スペインで農業を営む三世帯に渡る大家族を描いた傑作。

作物は安く買い叩かれ、土地を追い出されそうになる一家およびスペイン農家の惨状を、大人の視座だけでなく、子供の目線(イリス)、さらには子供から大人
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リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

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フランスらしい荒唐無稽なコメディでありながら、都市空間で孤立した生活を送る現代人を風刺する良作アニメ映画。

リンダがチキンを食べることができないのは、シングルマザーの母親ポレットが料理できないからで
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人間の境界(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ベラルーシ、ポーランド国境の難民問題を描いた重厚な社会派映画。

中盤からは、さながら第二次大戦時の対独レジスタンス映画のよう。

ポーランド、ウクライナ国境でのウクライナ難民に対する過保護っぶりが皮
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陪審員2番(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

「司法制度に乾杯。完璧ではないが無いよりマシ」

『牛泥棒』『十二人の怒れる男』等の古典的な法廷劇をベースにしつつ、善悪の根底を問うイーストウッドらしいサスペンスが展開される傑作。

ニコラスホルト演
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フランク・キャプラ:ミスター・アメリカ(2023年製作の映画)

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コロンビア100周年の企画だと思うんだけど、「ハリーコーンはクソ野郎だった」と喝破してるし、フランクキャプラの人と作品についてもその功罪バランスよく解説されていて良かった。