ワンコさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

海の沈黙(2024年製作の映画)

5.0

【価値】

対象物が存在すれば真贋の判断は容易でも、そうでない場合は困難だろう。
対象物が存在してても、万にひとつでも、贋作の方が優れていたらどうするのだろうなんて考えたりもする。

2017年の落札
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ふたりで終わらせる/IT ENDS WITH US(2024年製作の映画)

4.0

【ふたりで終わらせることが出来ること】

ある程度以上精度の高いデータが集められるという前提で、OECD加盟国を対象にしたDVランキングというのがあって、少し古いが2018年の報告では、日本は、真ん中
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とりつくしま(2024年製作の映画)

4.0

【原作読んでみたくなった】

※ 舞台挨拶

東かほり監督は、子供の頃、お化けが見えていたのだそうだ。
原作者は、監督のお母さん。

アットホームな舞台挨拶で良かった。

映画はオムニバスなのだけれど
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ジュブナイル(2000年製作の映画)

3.8

【懐かしい】

※ 山崎貴監督のリバイバル上映①

もうね、みんな若くて感動する🥺
世の中がY2Kとか大騒ぎしていた頃、鈴木杏ちゃんはこんな子供だったんだと感慨深かった。それに2000年と云えば、「I
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ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

5.0

【トーキング・ヘッズ「シティ・オブ・ドリームズ」】

先般の兵庫県知事選挙で、どこぞの支援者のデマによって有力な候補者のXのアカウントが何度か凍結されて、デマを流したやつが告訴されるのだそうだ。

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アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

5.0

【痛快】

世の中にありそうな巨悪なインチキを詐欺で暴くなんて痛快じゃないですか。

司法に任せましょうなんていったって、最大で最悪なパニッシュメントを用意してあげたくなるやつなんてごまんといるよね。
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六人の嘘つきな大学生(2024年製作の映画)

3.7

【無題】

主題歌が緑シャカなので加点😁

まあ、様々なガチャがあるんだろうし、企業が候補者の才能を見抜いているかなんて大いに疑問だろうなとは思う。

だから、中途採用の機会は大きくなっているし、逆に
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劇場版「進撃の巨人」完結編THE LAST ATTACK(2024年製作の映画)

5.0

【皆んな大人になった】

子供や少年少女の頃に想像した未来や、夢や、抱いた希望を僕たちは少しずつ削って削って大人になってきた。

10年ほど前、「進撃の巨人」は面白いよって友人に話したら、そうなの!?
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4匹の蝿(1971年製作の映画)

4.0

【蝿は動物😁】

※ダリオ・アルジェント「動物3部作」の③。

「サスペリア」で一躍ホラー映画作家・監督の名声を得たダリオ・アルジェントの初期作品で、イタリア語オリジナル・タイトルに動物の名前が入って
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わたしは目撃者(1970年製作の映画)

4.5

【オリジナルタイトルが謎😁】

※ダリオ・アルジェント「動物3部作」の②。

「サスペリア」で一躍ホラー映画作家・監督の名声を得たダリオ・アルジェントの初期作品で、イタリア語オリジナル・タイトルに動物
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歓びの毒牙(きば)(1969年製作の映画)

4.2

【ガラスの羽】

※ダリオ・アルジェント「動物3部作」の①。

「サスペリア」で一躍ホラー映画作家・監督の名声を得たダリオ・アルジェントの初期作品で、イタリア語オリジナル・タイトルに動物の名前が入って
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石がある(2022年製作の映画)

3.9

【「いし」】

“石”があるって、”意思”があるってのにかけてるんじゃないかと思う。

一見優柔不断で何一つ最初から決めたり、途中で見切りをつけたりできないようでも、案外、その都度都度でなんだかんだで
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.5

【砂】

たけしさん絶賛って「グラディエーターⅡ」のCMだけど、「グラディエーター」から続くストーリーのためか、ちょっと予定調和的な感じがする。

ルシウス(ハンノ)もマキシマス同様、宿敵と対峙し、そ
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アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

4.5

【座った思い出】

公園のベンチなんて何年も座っていない気がする。

昨年、陽気が良くなった春頃、ランチにお弁当でも買って公園で食べようかと思って会社の近所の公園を見たら、ベンチは既に満席で諦めたこと
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ぼくとパパ、約束の週末(2023年製作の映画)

4.5

【カオス理論】

プラネタリウムの場面で話があるカオス理論は、予測できない事象はランダムに発生するのではなく、一定の法則に従っているというロジックだ。

ある意味、ジェイソンと同じだ。

だから、その
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アイズ・オン・ユー(2023年製作の映画)

4.0

【生き残る】

※ Netflix作品

実話に基づく作品。
予想外に興味深かった。

エンドロール前のテロップで、ロドニーの手にかかった推定の犠牲者の数は驚くべきものだけれども、この作品はそれから逃
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ルート29(2024年製作の映画)

4.5

【空に落ちる】

※ 公開記念舞台挨拶

原案となった詩集「ルート29、解放」のことは知らなかったけれど、映画「ルート29」は全編を通して、登場人物の話すセリフは詩を読み聞かせているようだ。

そして
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室井慎次 生き続ける者(2024年製作の映画)

4.0

【終いにする/”おーい、顔ぐらい出せよ!すぐ戻るやつがいるか!?”】

※ 先行上映

エンドクレジットの後まで席を立たないで下さい。「おーい、顔ぐらい出していけよ!すぐ戻るやつがいるか!?」とみなさ
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イル・ポスティーノ 4K デジタル・リマスター版(1994年製作の映画)

5.0

【言葉、メタファー、観察、理解する】

※ 4Kリマスターリバイバル上映回

「ニュー・シネマ・パラダイス」のアルフレッド役のフィリップ・ノワレが詩人のパブロ・ネルーダを演じていると聞くと観たくなる人
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ネネ -エトワールに憧れて-(2022年製作の映画)

4.0

【少しずつだが確実に変わる世界】

※ 僕の独り言みたいなものです。

世界的伝統の権威パリ・オペラ座も変革の時を迎えているのだろうなと考えさせられる作品だと思う。

トランプが大統領選挙で再選し、ま
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本心(2024年製作の映画)

5.0

【本心を考える】

映画のラストの場面は、原作を読んでいた僕からしたら、”やっぱりそうだよね!”と言いたくなる感じがした。

平野啓一郎さんは以前、ご自身の作品の映画化については解釈はそれぞれなので制
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.5

【希望の持てる世界であるために】

このアニメのキャラクターはシンプルな線で描かれていて、色彩はカラフル、ストーリーは、アニメだと思って少したかを括って観ている僕たちの期待を少しずつ裏切る展開は先は読
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動物界(2023年製作の映画)

4.5

【問いかけるもの】

よく、”その人の立場になって考えましょう”なんて言うが、人同士の話であって、動物や自然を対象にすることはペットでもない限りかなり少ない。

ストーリーの中で、エボラの話題が出てく
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レッド・ワン(2024年製作の映画)

4.1

【Let’s Save Christmas!】

なかなか楽しくて良いじゃないですか。

数十年前のクリスマスイヴの夜、しんしんと雪が降り積もるなか、僕の家にサンタクロースが来た。

メリークリスマス
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ゴンドラ(2023年製作の映画)

5.0

【声なき声/心持ちの良い映画】

こっけいで、心温まる心持ちの良い作品だ。
なんか好きだなあ、これ。

先般、トルコのアナトリア北東部の村を舞台にした長い長い3時間超の会話を中心にした「二つの季節しか
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カッティ 刃物と水道管(2014年製作の映画)

4.8

【インドはどこに向かうのか/根底に流れる非暴力の精神と暴力を伴う抵抗】

現在、経済の”期待成長率”が世界で最も高いのはインドだ。

だが多くの問題を抱えていることは間違いない。それも決して小さなもの
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DOG DAYS 君といつまでも(2024年製作の映画)

4.3

【Human Days】

Dog Daysなんて言うが、実は、Human Daysのことじゃないのか。

犬の日々を考えることで、実は自分たちの日々を考えることも出来るのだ。

今は休止中だが、僕は
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STRANGERS(2023年製作の映画)

4.3

【心の奥底に潜む異なる自分への憧憬】

ジャンルとしてはホラーらしいが実は怖くはない。
でも、よくよく考えると本当は怖い作品だ。

この映画「STRANGERS」の示唆するものはなんだろうか。

(以
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アイミタガイ(2024年製作の映画)

5.0

【シンクロニシティ】

※ 舞台挨拶あり

映画を観る前日の夜、ジムのトレッドミルでヒルクライムウォークをしている時に、NHKプラスでチコちゃんを観ていたら、ハチ公が取り上げられていて、ハチ公像はハチ
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ノーヴィス(2021年製作の映画)

5.0

【ふと考えたこと/やれば出来る考】

ダルの行動から目が離せないし、惹き込まれるし、いろいろ考えることがあって面白かった。

この手の作品では、登場人部の為人が云々されがちだが、この「ノーヴィス」も同
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十一人の賊軍(2024年製作の映画)

4.5

【(メンツvs.メンツ)vs.生死の戦い】

戊辰戦争なんていうと、後に国家統一の基礎を固めたなんていうのが明治政府などの書き振りだが、たぶん多くの人は疑問に思っているんじゃないかと思う。

幕府に恨
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地獄のSE(2023年製作の映画)

3.5

【SEな世界】

僕は、言葉の意味や文章の脈絡をかなり気にする方だ。

この作品は、中学生を主人公に、自分たちや、それを取り巻く大人の社会がどんななのか、とても辛辣な皮肉も込めて作られた作品なのだと思
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がんばっていきまっしょい(2024年製作の映画)

4.2

【”一体何をやっているのか”】

朝日新聞デジタルの文化芸能のコラムが推していたので、CGアニメかあ〜なんて考えながら観に行ったが、なかなか好感度が高い作品だった。

原作の「がんばっていきまっしょい
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ドント・ムーブ(2024年製作の映画)

3.8

【ネット社会/全部誰かのせい/ループ】

※ Netflix作品

人里離れた山奥での出会いというシチュエーション・スリラーなのだけれども、登場人物の行動パターンを見ると、ネット社会も象徴しているよう
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リトル・ワンダーズ(2023年製作の映画)

3.8

【ポリコレと言う勿れ③】

令和版グーニーズってキャッチコピー見つけたけど、アメリカ作品だからね、令和版って変だよね🤪

それにしても、子供はなぜこうもゲームに執着するのか、少しでも疑問に思ったことが
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シン・デレラ(2024年製作の映画)

3.3

【ポリコレと言う勿れ②】

昔、友人からシンデレラは本当は怖い話なのだとあれこれ聞かされたことがあった。

内容はほとんど忘れているが、実は一つだけ覚えていて、それは、ガラスの靴が小さすぎて足が入らな
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