ワンコさんの映画レビュー・感想・評価 - 67ページ目

ぼくらの7日間戦争(2019年製作の映画)

3.5

秘密基地
昔、親戚のお寺の裏は、山の一部を造成した公園になってて、さらに、その奥に踏み入ると藪だらけで鬱蒼としてて、大人なんか絶対にくるような場所じゃなかった。

そんな場所に、簡単な板張りのちっさな
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ジュマンジ/ネクスト・レベル(2019年製作の映画)

4.0

おおっ、マイロ〜!
皆さん、良いお年寄りは大切にしましょう
あと、ゲームやSNSばっかりやってないで、たまには外に出て、みんなで食事でもしましょう。
ジュマンジ・ワールド炸裂で楽しませてもらいましたけ
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

5.0

信仰のジレンマ、無力感、告解、沈黙、そして…その先
多分、あまり注目されてない映画のように思うが、予想以上、期待以上の物語だった。
僕の表現力不足で、上手いキャッチも見つからないが、まず、ベネディクト
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カツベン!(2019年製作の映画)

4.0

ノスタルジックな喜劇
昔、映画館でサイレント映画を観たことがある。
月世界旅行とか、カリガリ博士とか、チャップリンのキッドとか、戦艦ポチョムキンとか結構、映画史に残るような有名な作品で、少し退屈なとこ
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ハルカの陶(2019年製作の映画)

4.0

用の器
地球に土が誕生したのは約5億年から4億5千万年前と言われています。
それまで、地球はゴツゴツした岩石の惑星でした。
今は、土で覆われてるように感じがちですが、実は、土がどうして出来たかは、まだ
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

レイアの祈り
SWシリーズに一貫して描かれるのは、家族の葛藤の物語と、力を持った者の怒りや、暴力的な衝動との向き合い方だ。

ただ、このエピソード7から9については、レイアの祈りが中心だと思う。
ベン
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だれもが愛しいチャンピオン(2018年製作の映画)

5.0

案ずるより産むが易し
田舎で小さい会社を経営してる僕の友人が、最近、あることでたまに連絡してくる。
発達障害の従業員を雇ったというのだ。

それで、その日常の工夫を説明してくれる。
彼は、昔、雇ってい
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男はつらいよ お帰り 寅さん(2019年製作の映画)

4.5

お兄ちゃん!
さくらが、寅さんを見送る場面が、いつも泣けるのは僕だけだろうか?
どうせ、帰ってくるんだから…と思いつつも、泣ける。

「風に向かって、おれの名前を呼べ」
ん?そしたら、風に流されて、お
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

5.0

【もうひとつの片隅と、世界のその先の未来】

もうひとつの白木リンの長めのエピソードが加わって、物語の厚みが増したように感じる。

世界の片隅は、それぞれ、世界の中心でもある。

亡くなった人は戻って
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シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢(2018年製作の映画)

4.0

【理想宮とは】

シュバルの理想としたものは調和だったのだと思う。

あるがままの自然と対話し、文化とか、宗教とか、東洋的とか西洋的とか、古代とか近代とか、そうしたものを超えて…、そして、人が集う…、
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テッド・バンディ(2019年製作の映画)

4.5

もし
もし、デッド・バンディが、死刑を前にして、殺人の詳細を自白しなければ、フロリダの有罪となった事件でさえ、今も冤罪の可能性が取り沙汰されていたのかもしれないと思わせる。
映画で描かれるテッドの為人
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.5

今宮純さん
このフォードがル・マンで躍動する物語は、先般ご逝去されたモーター・ジャーナリストの今宮純さんが、高校生の頃のことだと思う。
きっと、血湧き肉踊ったのだろうなと想像してしまう。

この映画、
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マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)

5.0

ブルックリン・ドジャース。今、見応えがある作品
ドジャースが、ブルックリンからLAに移転が決まった頃の物語だ。
もしかしたら、NYブルックリンの再開発に伴って、スタジアムの移転を余儀なくされたドジャー
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

5.0

【好きと嫌いのバランス】

昔、付き合っていた女性に、僕自身の好きなところを50個あげてみるように言われて、途中で諦めたことがあった。

まあ、50個もあるわけはないと、最初から諦めてたところもあるが
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.2

クリント・イーストウッドの冷静な視点
911の同時多発テロで、その前のテロ事件は忘れられがちだが、アトランタで発生した96年7月の公園爆破事件の前、93年2月に世界貿易センタービルで爆破テロが発生した
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ラストレター(2020年製作の映画)

4.5

ラブレター、ラストレター
「早春の風に背中を押されるように…」
未咲は乙坂の背中を押したのだ。
そして、早春の風が通り過ぎるように、乙坂の元を去った。

少女時代の裕里も、大人になった裕里も寂しそうな
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家族を想うとき(2019年製作の映画)

5.0

その先の未来
この映画のオリジナルタイトル「Sorry We Missed You」、
映画のストーリーに沿って意味を考えたら、「分かってあげられなくてゴメン」あたりだろうか。
家族が、それぞれに向け
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

5.0

アメリカの歴史を知ること
なんか、さすがだ。200分を超える長尺だが、飽きることなく見ることが出来た。

フランクの目を通して見るアメリカの歴史だ。
フランクはボロボロのトラックで肉を運送していた退役
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