何度目か分からない、ヨハンナ・ユピリの有名小説の実写映画化。どうみても子ども向けの内容だが、ミニシアターでしかやっていない。原作が同じだから当たり前なのだが、アニメ版でみたままのエピソードが出てくる>>続きを読む
ディズニー(暫定)最後の手描き長編アニメーション。
本作は、『ビアンカの大冒険 ゴールデン・イーグルを救え』以来となる、歴代2作目の劇場公開用の続編映画である。『くまのプーさん』は、ウォルトの存命>>続きを読む
WDASの長編第50作にして、同社の完全復活を宣言した記念碑的作品。
本作はもともと名アニメーターのグレン・キーンが温めていた企画であり、実際に彼が監督に就いて進行していたが、2008年に心臓の病>>続きを読む
『バットマン ビギンズ』と『ダークナイト』に挟まれた、ひときわ地味で退屈なこの映画のなかで、ノーランはひとつの創作論をぶちたかったらしい。ノーランは映画をマジックに見立て、2人のマジシャンの対立を通>>続きを読む
ジョン・ラセターがディズニーの要職に就いてから、2回だけ復活した劇場用手描きアニメーションのうち1本。スタッフは90年代のスタッフロールで見かけた名前ばかりで懐かしい気分に。
残念ながら、その興行>>続きを読む
クリストファー・ノーラン監督第3作は、1997年公開のノルウェー映画のリメイクだが、『メメント』と『バットマン ビギンズ』に挟まれて影が薄い。実際、『インソムニア』には前作ほどの挑戦も、次作ほどの豪>>続きを読む
本作は、何者かの死体を撮ったポロライド写真のショットから始まる。なぜか写真は徐々に薄くぼやけていく。次の数ショットで、このシークエンスが巻き戻しであることがわかる。この写真は、10分おきに記憶を失っ>>続きを読む
こいつは楽しい。
これまで自社生え抜きのスタッフのみを監督に就かせてきたピクサーが、今回初めて外部から監督を雇った。その監督がどの社員にもないユニークな発想の持ち主で、そのうえ宮崎駿のごとき完璧主>>続きを読む
かなり後になって『アウトレイジ』で自己引用されるラストシーンだが、ラストショットはかなり唐突で人を戸惑わせる。あえて解釈してみるなら、彼女は「ふつうの人びと」を代表しているのかもしれない。うろんな目>>続きを読む
サリーとマイクの出会いを描く、『モンスターズ・インク』の続編。前作よりずっと面白かった。でも子ども向けにしては苦いメッセージが込められている。12年分の技術進歩がすさまじい。
■ストーリー
●前>>続きを読む
ピクサー長編第4作。ピート・ドクターおよびリー・アンクリッチの記念すべき初監督作品でもある(『シンプソンズ』のデヴィッド・シルバーマンがどういった経緯でここに加わったのかは知らない)。前作『トイ・ス>>続きを読む
ディズニーが、自分たちがずっと生みだしてきたプリンセスとそのストーリーを全力で揶揄するという、ある種自虐的な作品。『グーフィー・ムービー』や『ターザン』の監督で、『102』で実写映画も経験済みのケヴ>>続きを読む
のちの快進撃の影に隠れて目立たなくなってしまったが、ディズニーの復活を告げる佳作である。同時に、ラセターの製作総指揮としての実力が改めて確かめられた。しかし、本作がもともと“American Dog>>続きを読む
ピクサー買収後、初めての作品。すでに制作がかなり進んでいたのを、新たに製作総指揮についたラセターの見直しにより、半分以上が作り直されたそうである。
ま~たしても見た目に魅力が乏しい主人公である。そ>>続きを読む
ディズニー初のフル3DCGを『ラマになった王様』のプロデューサー&監督に任せるとは、上層部の正気を疑う。案の定めちゃくちゃな作品。この間に手描き部門はほとんど閉鎖され、スタッフは大量に解雇されたり怒>>続きを読む
このエドワード・ヤンの遺作は、『クーリンチェ少年殺人事件』に並ぶ彼の代表作に位置づけられている。多様な性格と背景をもつ登場人物たちによるポリフォニーの規模はなるほど前者にならぶが、舞台は両者の間つま>>続きを読む
ディズニーが手描きのアニメーションスタジオを閉鎖する前の最後の作品。有終の美を飾るにはあまりに珍味。三頭の雌牛が主人公の西部劇パロディという、頭のネジがぶっ飛んだような企画である。(そういえば、複数>>続きを読む
ストレートな感動作。盛り上がりに欠ける地味なストーリーではあるが、当時のアメリカ情勢を思うと、制作者の込めたメッセージに胸を打たれる。『ムーラン』『リロ&スティッチ』に続く、フロリダのスタジオ主導の>>続きを読む
ジョン・マスカー&ロン・クレメンツの監督5作目。ふたりがスティーヴンスの名作『宝島』の宇宙バージョンの企画を初めて提案したのは、『リトル・マーメイド』と同じときである。その後も希望してはカッツェンバ>>続きを読む
この頃のディズニーのなかでは最も愛されている作品だろう。
■クリス・サンダース
90年代を通して活躍したフロリダのスタジオが制作の中心となった2作目である(1作目は『ムーラン』で、本作>>続きを読む
厳しい評価が多いが、自分にとっては、思った以上にまんまジブリな映像というだけで許せる作品だった。こうしてまた観られただけでもありがたい。この水準の手描きアニメーションが拝めるのもいつまでやら、という>>続きを読む
ウォルト・ディズニー生誕100周年の2001年の作品だが、別にそういう要素があるわけではない。むしろ、これまでのどの作品とも趣を異にする、アメコミタッチで和製SFファンタジーっぽいアニメやってみまし>>続きを読む
原作読んだのがだいぶ前ですでに手許になく記憶も薄れているが、大筋のところは残しつつ、ハリウッドらしい脚色をうまく適合させてエンタメに昇華させている。とは言ったものの、その結果生まれた、原作にはない本>>続きを読む
※ 宗教法人幸福の科学の信者の方は読まないように。
■前置き
自分語りになるが、幸福の科学(以下HS)の映画とは、『永遠の法』(2006)との出会いから10年以上の付き合いになる。HS映画に>>続きを読む
トンネル内を走行中の男がトンネル崩壊事故に巻きこまれるというだけの話から、夫婦愛や友情、そして無神経なマスコミ、事故の政治利用(どうみても前大統領なのがウケる。)、手抜き工事問題、経済第一主義、流さ>>続きを読む
ディズニー長編40作目。ピクサーやドリームワークスといったライバルの出現もあり、『ライオン・キング』を頂点にすでに緩やかな下降線をたどっていたディズニーだが、それを一気に急勾配にしたのがこの作品。>>続きを読む
難しい。
賞賛するには問題が多すぎるし、酷評するほどは嫌いになれないというか。
とはいえ、具体的に何か書こうとすると批判的にならざるを得ない。やはり問題は脚本であり、叫び、駆けるティーンなど>>続きを読む
友達付き合い。
これ、前作の時点で今回のストーリーも出来ていたのだろうか。たとえば、何組もの家族関係があらわれるわけだけど、どれも前作から引きついだもので、テーマのために新たにこしらえたものが>>続きを読む
何年か前に早稲田松竹で『レゴムービー』と一緒に観て以来、そのときの同伴者の部屋で久しぶりに観た。やっぱりシナリオは「?」だし主題展開も「ふーん」だしギャグも8割はピンとこないが、キャラクターの強さ、>>続きを読む
ディズニー初のCGアニメーション映画。一応これもWalt Disney Feature Animation: WDFAのリストに数え上げられているのだが、『メリー・ポピンズ』や『ロジャー・ラビット』>>続きを読む
最初に結論を言うと、最後の話(と『魔法使いの弟子』)だけは観る価値がある。他は凡~佳作くらい。
『ファンタジア2000』は、ウォルトの兄にして共同経営者だったロイの息子、ロイ・エドワード・ディズニ>>続きを読む
ピクサーの長編第2弾。CGのクオリティはまだ発展途上だが、コンピュータの性能が向上するのだからレベルアップしていないわけがない。OPのアリたちが暮らす茂みに少しずつ近づいていくショットなんて、相当手>>続きを読む
『トイ・ストーリー』シリーズには、とにかく「完璧」という言葉がふさわしい(そこに若干の嫌味が含まれているにせよ)。4作目の公開が決まっている本作だが、間違いなくスタッフたちは本作を最終作のつもりでつ>>続きを読む
これも名作といわざるを得ない。それどころか、物語、映像、そして深み、どれをとっても前作をはるかに上回る。強いていえば、オモチャが守るべき隠密行動がかなりおざなりになっている点が引っかかって楽しめない>>続きを読む
何度観ても完璧な作品だと思う。ちょっと可愛げがないくらい、よく出来ている。
本作最大の勝因はなんといっても「オモチャ」という題材の選択だろう。この選択についてはさほど意外ではない。ラセターはす>>続きを読む
本作の撮影や編集は、明らかに観客をイラつかせることを意図している。ドキュメンタリーのようにハンディで近距離から主人公を撮り続けることによる、視野の狭さや手ブレだけではない。冒頭、工場と思しき建物内を>>続きを読む