もうグッダグダ。ドラマシリーズでやるべきだった。
というか主人公トリオを愛でるだけのキャラ萌え映画になってしまったね。などと言いつつ、ロンのライバル(イケメンは脇役ばかり)に錯乱呪文かけるハーマイ>>続きを読む
4作品観た限りでの感想だが、本作は一番見やすいタル・ベーラだと思う。上映時間も常識の範囲内だし、スペクタクルもたっぷりあるし、寓意も分かりやすい。
これまでに観たタル・ベーラは最終作『ニーチェの馬>>続きを読む
このところ絶好調なランティモスの新作。これまでの作品と違って明確なハッピーエンドであり、主人公の満足そうな笑顔で映画は閉じられる。印象としては、北野武の『ソナチネ』や『3-4×11月』のあとで『HA>>続きを読む
中国人の個人制作長編アニメーション。かなり難解というか理解不能だったが、そこが良かったとも言える。というのも、インディーズやインディペンデントの作品を観ても、中途半端にエンタメに寄せていたり、メッセ>>続きを読む
どんどん暗くなっていく原作の地味というか回りくどいところを、巧いこと単純化して映像に落とし込んでいた点を評価したい(ハリーに俺様が乗り移ろうとする所とか)。新しい魔法生物のセストラル、新しい舞台の魔>>続きを読む
もしかしてマクシーム校長、リータを食っちゃった? 原作だと、ハグリッドとマクシームの逢瀬をコガネムシに変身して盗み聞きしてゴシップ記事を書くのだが、映画にはマクシームがハグリッドのヒゲから何かをつま>>続きを読む
2時間20分あるが、原作もどんどん分厚くなっているので、「これを入れないと話が成立しない」という箇所だけを抜き出してパッチワークした、例によってかなり息苦しい構成・編集になっている。4巻から上下巻だ>>続きを読む
激しいフィルムグレインにもかかわらず、映画ははっきりと現代だと告げている。コロナ禍を表すマスクによって。では、過去をアピールする記号でないとしたら、このフィルムグレインは何だろうか。終戦直後から続い>>続きを読む
映画の最初でウェンディとルーシーは右方向に歩いていくが、最後の貨物列車は左方向へ。その前に、野宿中のウェンディがホームレスと遭遇したあとで逃走するシーンでも、延々と左方向への移動を撮っていた。このシ>>続きを読む
第1作(TVの総集編)のヒットを承けて作られたオリジナル劇場版で、これも大ヒットした。第1作は未見であらすじ程度の知識しか持たずに鑑賞。
4K 観てきたけどとんでもねえ愚作だった。
先に良かっ>>続きを読む
タイでロケハンした中国映画。あらすじから『マイホームヒーロー』を連想した人もいるみたいだが、さすがに被害妄想だわな。
お話は結構面白いのだが、終盤の展開には「あーこれ本国では無理だからタイを舞>>続きを読む
オリジナルのセンセーショナリズムさえ失われ、現代らしく多様性尊重の風味付けが過剰に加えられるなどして、ただただ凡庸な仕上がりに。
最大の問題点として、悪魔祓い自体、動きがなくて映像としてはまるで面>>続きを読む
途中明らかに北野武の作家性とも作劇上の必要性とも無縁なゴミが混じっていたが、北野らしいラストショットだけで満足できた。
ただ今やハッキリと受け入れなければならないのは、あの「世界のキタノ」はもうい>>続きを読む
3時間を費やしても、こんな切り貼りダイジェストにしかならないのが苦しいところ。ご丁寧なことに、名前が出てこないナポレオンの側近の容姿まで再現度が高いので、長谷川哲也の漫画読んでいるだけで余計に楽しめ>>続きを読む
傑作とまでは言わないが、爆死していい作品ではなかった。初週から冴えなかったのはさすがに宣伝と公開日のせいではないのか。あるいは、こういう純正ヨーロピアンな感じが、もはや日本ではウケないらしい。精神的>>続きを読む
キャラ、ストーリー、美術、全てにおいてあまりに薄味な作品である。個人的には、21世紀では最悪の『チキンリトル』よりはマシで、『ルイスと未来泥棒』と同等くらいの評価。
『ミラベル』と『ストレンジワー>>続きを読む
アマプラに来ていたから久しぶりに見返したけど、代表作との位置づけに違わず楽しく観られる。ウェス・アンダーソンの明らかにフィクショナルな作り方が、物語に対するエクスキューズとして働きつつ、うまいこと「>>続きを読む
キアロスタミの有名な出世作。少年がノートを渡すために隣町にある級友宅を探すという何てことないストーリーだが、「子どもが体験している世界」を擬似的に共有してくれる良作だ。
そもそも「子ども」という題>>続きを読む
エドワード・ヤン流トレンディドラマというかスクリューボール・コメディというか。観客から笑い声が上がるくらいちゃんと面白い。冒頭で舞台演出家に言わせているようにヤンはここで「大衆路線」を採用しつつ、主>>続きを読む
久しぶりに岡田麿里の関わった作品観たけど、相変わらず岡田麿里だった。特に終盤は岡田麿里100%ジュースのシャワーを浴びさせられる。大抵の人はそうではないかと思うが、だいぶ胸焼けした。
といって本作に>>続きを読む
ポランスキーの社会派サスペンスドラマ。ひたすら雨模様の暗い画面と、どいつもこいつも陰気な登場人物で、イギリス映画アピールがすごい。
面白いかというと正直微妙だが、ニュアンスのある人物描写や陰気なユ>>続きを読む
ピーター・ソーンの久しぶりの監督作。というか実質最初の。『アーロと少年』は尻拭いやらされたようなもんだし。
『ズートピア』を彷彿させるテーマパーク的世界をせっせと構築しておきながら、お話は「仕事も>>続きを読む
大げさなタイトルだけど、中身はドキュメンタリー風コメディ映画。『風立ちぬ』と『かぐや姫の物語』制作中のジブリを取材しているが、ほぼ宮崎駿+鈴木敏夫が主役。
砂田「監督はオタクじゃないですか?」
宮>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
最後の「おわり」がなかった。
案の定エンタメ的なサービス精神はなし(時々おどけているけど)。物語の骨法をぶっ壊して、入れたい要素を詰め込んで、かつエンタメとして大成功という意味で、『千と千尋』が奇>>続きを読む
■逆風か、順風か
この映画を一言でいえば「究極の居直り」ですかね。凡夫にはとてもつらい映画なのだが、果たして観客がどのくらい理解できたのか。
この作品、観客が突っ込みたくなることは先回りで全部カプ>>続きを読む
■子どものための映画?
作画は物量作戦で頭おかしいことになっているし(確かジブリ最多枚数)、特に《ワルキューレの騎行》っぽい音楽とともにポニョが波の上を走っていくカットは宮崎駿のフィルモグラフィの中>>続きを読む
宮崎駿きっての問題作。本作に関して宮崎駿はほとんどコメントを残しておらず、数少ない言及では後悔を滲ませている。例えば『風立ちぬ』後の引退会見。
Q.最も思い入れがある作品は?
A.一番トゲのように残>>続きを読む
■祝祭
もともと宮崎駿の作品はストーリー以前に、物語世界を体験させることにかけて圧倒的に優れている。というか、『太陽の王子ホルスの大冒険』以来の演出家としての彼の原点はそこにある。そして、この点で本>>続きを読む
初鑑賞からずっと覚えている場面がとにかく多い。タタリ神に追いかけられる所とか、ヤマイヌが杭に激突してその勢いでサンがジャンプする所とか、誤射でアシタカの腹に穴が空く所とか、シシ神様がアシタカの傷を治>>続きを読む
チャゲアスのPVとしてつくられた宮崎駿監督の短編だが、しっかりとストーリーものになっている。香港を連想させるサイバーパンクな世界観、オウムを連想させる宗教団体、激しい銃撃戦と虐殺……など同時代のアニ>>続きを読む
もし自分が同時代に宮崎駿作品をずっと追いかけていたとしたら、本作のぱっと見の印象は「良くも悪くも枯れたな」となるだろう。「中年のための漫画映画」との打ち出し方通り、目まぐるしいドンパチはなし、コミカ>>続きを読む
『スパイダーバース』2作目。グウェン主役で行くかと思ったらやはり主人公はマイルスだった。
1作目にガツーンとやられただけに、ちょっとガッカリかな。
もちろん映像表現の追求として、大手の3DCGや大>>続きを読む
スタジオジブリ最初のヒット作。だけど当初は宮崎駿は監督するつもりはなかった。若手演出家&シナリオライターに任せようとしていたが良い人が見つからず、自分自身で原作を読んでいる内に愛着が……みたいな経緯>>続きを読む
■体験させる映画
喪われた日本の自然風景も子どもたちの芝居もすべてがディテールに富んでいる。カメラは子どもたちに寄り添い、手管を持って出しゃばってくることは殆どない。そうして我々はあたかもサツキやメ>>続きを読む
三つ編みを正確に撃ち抜ける隠れ凄腕ガンマンことムスカ様の勇姿を、一発もコナンに当たらないインダストリア兵どもに見せてやりたい。
■「漫画映画」路線からの超出
観客はオタクしかいないと思っていた『>>続きを読む