晴れない空の降らない雨さんの映画レビュー・感想・評価 - 20ページ目

晴れない空の降らない雨

晴れない空の降らない雨

ロッキー2(1979年製作の映画)

3.0

 前半は退屈そのもので、物語が折り返しても腑抜けたままのロッキーにはかなりイライラしたが、そのぶん復活後のカタルシスは大きい。練習とジョギングのシーンなんて物語的にはさして意味もないのに、2作目にして>>続きを読む

ロッキー(1976年製作の映画)

3.0

 『クリード』の予習で観た。
 スタローンかっけー。タリア・シャイアかっわえー。あとスタローンの声が最高なので、これは字幕で観るべき。
 例のテーマ曲ありきな映画という感じがしないでもない(他の曲もよ
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野火(2014年製作の映画)

4.0

 観る機会をことごとく逃してきたので、「やっと」という気分。人は最後のイモをタバコと交換する、という作中のセリフが印象的だった。状況が極限になればなるほど、つまり生存に見込みがなくなるほど、幻想の快楽>>続きを読む

ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

2.5

 そういえばキッズ向けなんだった、これ。
 あとは懐古させるためのファンサービスもあるけど、別にファンでもないし記憶も薄れているので大した感慨もない。
 なんつーのかな、いろいろなところが古くさく感じ
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ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲(2014年製作の映画)

2.5

「犬以外、全員素人と言われても驚かない」。そんな映画だった。犬が主役だけど、かなりひどい目に遭うので、愛犬家でも心が弱い方は要注意。

良かった点
①(もう笑うしかないという意味で)笑えた
②犬の集団
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裁かれるは善人のみ(2014年製作の映画)

4.0

 タイトル通りの無残な映画。後味悪い映画としてよく挙がる『ファニー・ゲーム』や『ミスト』は、「観客に胸クソ悪い気持ちになってもらおう」という監督の魂胆がうかがえるような作為があり、これ見よがしな感じだ>>続きを読む

心が叫びたがってるんだ。(2015年製作の映画)

4.0

「岡田麿里のシナリオによくあること」を詰め込んだような作品だった。「学生が皆で力を合わせて何かをする」という骨格部分からして、『凪のあすから』のお船引や『あの花』の花火作りと同じである。個人的にはあ>>続きを読む

ヒトラー暗殺、13分の誤算(2015年製作の映画)

3.5

 オリヴァー・ヒルシュビーゲル監督といえば、言うまでもなく『ヒトラー~最期の12日間~』。その人がまたナチス映画を撮ったわけだが、史実を正確を描こうとしているわけではない。

 さて、私の駄文の前に、
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ハーモニー(2015年製作の映画)

3.0

 結論からいえば、「原作を読もう」。作者の早逝もあって必要以上に祭りあげられた感はあるし、荒削りで未熟さが目立つのは確かだが、本作が突きつける困難な(哲学的かつ政治的な)問いは、「中二病」などと揶揄し>>続きを読む

ぼくらの家路(2014年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

 うーん、あまり乗れなかったというのが正直なところだ。兄弟の道中が淡々と描かれすぎかなと思う。(そもそも比較するもんでもないかもしれないが)『霧の中の風景』の個々のエピソードがもつ凄まじい強度(事件と>>続きを読む

泥の河(1981年製作の映画)

4.0

今度新作公開ということで知った小栗康平監督。デビュー作を観てみた。
戦後10年目、川沿いに暮らす貧しい人々を描いている。しかし、決して「貧乏だったけど人々の心は温かかったあの頃」などという空想上の過去
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

私的な話になるが、最近ぼんやりと考えていたことを明確にしてくれるような話だった。

ウンチク話から始めると、心理学・脳科学・遺伝学では長らく「サイコパス」と呼ばれる人間について研究してきた。簡単にいえ
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クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

3.5

前半はストリープが出て行った後の父子関係の悪化と修復を描かれるのだが、ちょうど折り返し地点でストリープ再登場、後半は親権をめぐる裁判という構成の上手さに感心した。

出だしはイマイチだったかな、ちょっ
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ラスト・ナイツ(2015年製作の映画)

2.0

紀里谷監督作品を観る人は、いろいろとお察しのうえであえて観に行ってるのだと思うが、本作は紀里谷作品としても最悪の出来である。その最大の理由は、CG処理を駆使したインパクトある映像世界や戦闘シーンが消え>>続きを読む