20052010さんの映画レビュー・感想・評価

20052010

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スープとイデオロギー(2021年製作の映画)

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徹底して自身の家族を描く「私小説」的な作風でありながら、朝鮮半島と日本の現代史のドキュメンタリーとしても秀逸な作品を撮ってきたヤン・ヨンヒ監督だが、「南の済州島出身の両親がなぜ北の国籍を選び平壌政府に>>続きを読む

映画ざんねんないきもの事典(2022年製作の映画)

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NHK-Eテレで放送された中ではウチヤマユウジ(紙兎ロペ)の印象が強かったが、映画版はウチヤマ作品を含む3本のオムニバスで、まずイメージと違った。
やはり2本目のウチヤマのペンギンの話がいちばん面白く
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月のひつじ(2000年製作の映画)

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1969年のアポロ11号による人類初の月面着陸の映像を全世界に伝えるため、電波の中継基地になったオーストラリアの小さな町の巨大パラボラアンテナ(原題のThe Dish)をめぐるコメディ。

人類史に残
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MARINES DOCUMENTARY 2024 自分たちを超えてゆく。(2024年製作の映画)

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結局レギュラーシーズン3位、CSファーストステージ敗退で終わった2024年シーズンのドキュメンタリーだが、作品としては「幕張の奇跡」などがあった2023年版よりも見ごたえがあった。
特に、「野球のため
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

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ひたすらグロテスクな作品だった。批判でも賞賛でもなくただ言葉通りの意味でだが、人間社会の醜悪さを描くのも、嘔吐や糞便がこれでもかと出てくる映像も、グロテスクの限りを尽くしている。
後者についてはここま
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菩提樹 リンデンバウム(1988年製作の映画)

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本作も80年代東映のアイドル映画。
南野陽子は20歳のときの『スケバン刑事』(1987)から26歳までの間に8本の映画に主演しており、その中にはHIV感染者を演じた『私を抱いてそしてキスして』(199
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ボクの女に手を出すな(1986年製作の映画)

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小泉今日子がアイドル時代に主演した3本のうち本作だけ未見だった。『生徒諸君!』(1984)は女子高生役で正統的なアイドル映画だが、本作では足を洗おうとして事件に巻き込まれる孤児の元不良少女役とひねって>>続きを読む

Back to Black エイミーのすべて(2024年製作の映画)

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2011年に27歳で夭折したエイミー・ワインハウスの生涯については『AMY エイミー』(2015)というドキュメンタリーが既にあるが、本作は俳優が演じるドラマ。概ね事実に基づいているとはいえ、脚色や創>>続きを読む

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

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エリート高校に「特例入学」した母子家庭育ちのジウと、「人民軍」とあだ名される脱北者の警備員ハクソン。数学が苦手なジウは、ひょんなことからハクソンに数学を教わることになる。

傷を抱えた落ちこぼれの生徒
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雨とあなたの物語(2021年製作の映画)

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2003年、ソウルのさえない浪人生ヨンホは、小学校のとき一度だけ言葉を交わした同級生だと信じてその妹ソヒと文通を始め、次第に惹かれ合うようになる。
「少しだけ昔」を舞台にした素朴な純愛ストーリーだが、
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ガルボトーク 夢のつづきは夢…(1984年製作の映画)

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『ラブ・セカンド・サイト  はじまりは初恋のおわりから』(2019)でさえない中学教師が別の世界線で人気ピアニストになっている妻に近づこうと策を弄するのを見て本作を思い出した。余命短い母のために、母が>>続きを読む

ラブ・セカンド・サイト はじまりは初恋のおわりから(2019年製作の映画)

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人気作家の夫ラファエルと挫折したピアニストの妻オリヴィアの境遇が入れ替わるストーリーとは聞いていたが、二人は結婚もしておらず出会ってすらいなかった世界線に変わることは知らなかった。
スターであるオリヴ
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転々(2007年製作の映画)

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霞が関までの奇妙な「東京散歩」の途中にオダギリジョーと三浦友和が出会う数々の変な人たちとのエピソードは、特に好きでもないが嫌いでもないというところ。『時効警察』を見ていればもっと楽しめたのかもしれない>>続きを読む

パラレル・マザーズ(2021年製作の映画)

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赤ちゃんの「取り違え映画」といえば『そして父になる』(2013)だが、スペイン映画の本作はだいぶテイストが違う。
題名通り二人の母親のストーリーで、二人ともシングルマザーになる。産院で一緒になった40
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ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

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ボストン郊外の全寮制の男子校で1970年のクリスマス休暇を学校に残って過ごす羽目になった生徒と監督役の教師、住み込みの学食主任。はじめ生徒は5人おり、計7人が学校に「閉じ込められる」話かと思ったが、4>>続きを読む

国境ナイトクルージング(2023年製作の映画)

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北朝鮮との国境に近い中国の延吉で若い男女3人がひょんなことから数日間をともに過ごす。国境を望むシーンやこの町に多い朝鮮族の人たちも出てくるが、3人は朝鮮族ではないし、国境の向こう側は背景にとどまる。>>続きを読む

鴨川ホルモー(2009年製作の映画)

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京都での学生生活には憧れるところがある。本作と同様、京都の学生の真剣な酔狂や愚かさを受け入れる町の懐深さを背景にした作品として、大森一樹監督の自伝的作品『ヒポクラテスたち』(1980)を思い出しながら>>続きを読む

わさび(2016年製作の映画)

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父子家庭で育った女子高生「わさび」は、うつ病らしい父が営む寿司屋を継ごうとしている。親の期待を受けてそうするのか、男の世界に飛び込む勇気ゆえなのか、はっきりしないが、進路を決めるのに明確な理由がひとつ>>続きを読む

歩きはじめる言葉たち 漂流ポスト3・11をたずねて(2021年製作の映画)

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2020年3月に心筋梗塞で急逝した佐々部清監督に私淑していた升毅が監督にゆかりの人々や土地を訪ねるドキュメンタリー。表題の「漂流ポスト3・11」とは陸前高田にある、亡き人への手紙を差し出すポストで、監>>続きを読む

The Hill(原題)(2023年製作の映画)

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Amazon Prime Videoでの邦題は『リッキー・ヒル 奇跡のホームラン』。
幼少期から脊椎の難病に苦しみながら1970年代にマイナーリーグでプレーしたリッキー・ヒルのプロ入りまでの実話に基づ
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偽りの隣人 ある諜報員の告白(2020年製作の映画)

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自宅に軟禁されている野党党首の隣家で諜報活動をする主人公が党首の人間性に惹かれ、ついに自身をなげうって救うストーリー。設定は、韓国人一家に扮した北の工作員が隣人一家と親しくなってしまう『レッド・ファミ>>続きを読む

見上げてごらん夜の星を(1963年製作の映画)

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この題名で坂本九主演とくれば、ヒット曲のタイトルに合わせた歌謡映画だと思って観たがそうではない。オリジナルは永六輔やいずみたくによるミュージカルで、その主題歌を坂本が歌い、さらに坂本主演で映画化された>>続きを読む

マシュー・マコノヒー マーシャルの奇跡(2006年製作の映画)

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1970年に遠征先から帰るチャーター機が墜落して選手、監督、コーチの大半が死亡したマーシャル大学アメリカンフットボール部が翌シーズンに復活するまでの実話。
日本ではこのようにスポーツチームが遭難した事
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アゲイン 28年目の甲子園(2014年製作の映画)

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甲子園を目前にしながら不祥事で辞退させられたチームのキャプテンだった主人公(中井貴一)らは、ケリをつけられないまま28年が経ったが、そこに不祥事の「犯人」の娘(波瑠)が「マスターズ甲子園」の事務局員と>>続きを読む

あまろっく(2024年製作の映画)

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題名は舞台となる尼崎の臨海部で海と川の水位を調節して水害を防ぐパナマ運河式の「閘門(lock)」のこと。地元でもあまり知られていないが、主人公の父親が「目立たなくてもみんなを守っている」存在として自分>>続きを読む

ギミー・ザ・ルート ~NYグラフィティ~(2012年製作の映画)

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ニューヨークのブロンクスでグラフィティ・アートを描いているマルコムとソフィアという10代の男女のコンビの物語。ストーリーはいちおうあるが、大きな事件や劇的な展開はなく、彼らのゆるい日常を楽しむ作品。>>続きを読む

スポットライト 世紀のスクープ(2015年製作の映画)

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カトリックの司祭による児童への性加害を地元紙ボストン・グローブが暴くまでのドラマ。
綿密な調査報道によって社会悪のスクープに至った成功譚ではあるが、単純な話ではなく、最後のカタルシスよりむしろ苦い面の
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ムーンロック・フォー・マンデー(2020年製作の映画)

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免疫系の病気のためシドニーの自宅で父親によるホームスクーリングを受けている少女マンデーが、通院の帰りにちょっとした偶然から強盗犯の少年タイラーと出会い、憧れの「ムーンロック」をめざして旅に出る。
ほと
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パリタクシー(2022年製作の映画)

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中年のタクシードライバーのシャルルが乗せた92歳のマドレーヌは、自宅から終の棲家となる老人ホームに向かう。思い出の場所を巡りながらパリを横断する道中に語った彼女の人生は衝撃的で、二人は生涯を振り返る道>>続きを読む

フィラデルフィア(1993年製作の映画)

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1993年のアメリカでエイズ患者と同性愛者への差別と偏見がこれほどだったことに驚くが、そういえば同じ時代のアメリカを舞台にした村上龍監督の『KYOKO』(1996)にも同じような描写があり、歴史的事実>>続きを読む

おひとりさま族(2021年製作の映画)

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カード会社のコールセンターのオペレーターのジナはいつもイヤホンをつけて他者を拒んでいるが、一人で外食するときもスマホでテレビを見ているし、外出中も家のテレビはつけっ放しにしている。さらに実家にカメラを>>続きを読む

ウェディング・ハイ(2022年製作の映画)

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題名と篠原涼子が中心にいるポスターから受けるイメージ(『THE 有頂天ホテル』2006を想起させる。篠原も出ていた)とはやや違った作品だった。
披露宴の時間が大幅に足りなくなったのをなんとか時間内に収
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私たちの幸せな時間(2006年製作の映画)

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悲惨な生い立ちから人を殺し、従犯なのに主犯として死刑が確定したユンスと、裕福に育って歌手として活躍しながら退き、一族の経営する大学でやる気なく教壇に立つユジュンが、ひょんなことから週に一度関わりを持つ>>続きを読む

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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イギリス人の若い父親カラムと、離婚により離れて暮らす11歳の娘ソフィーがトルコのリゾート地で過ごす夏の数日間が淡々と描かれ、これといった事件は起こらないが、不思議な印象といくつもの謎を残す作品。大人に>>続きを読む