時代劇への愛にあふれていた。発想のおもしろさ。出演者の皆さんも丁寧に演じられていて、この作品への愛情を感じた。全体的に手作り感が少し残る雰囲気が逆に親近感がもててよかった。
せりふのない、心で感じる映画のすばらしさを実感。どちらかというとシンプルな絵なのに、なぜそんなにも心を揺さぶられるのか、音楽の選択も抜群によかった。触れ合っていなくても気持ちはつながっている
人を愛することのすばらしさ、誰かのために生きることの幸せ、明日への希望、人間の逞しさ。ジャン・バルジャンは司教の慈悲の心やフォンンテーヌの娘に対する愛にふれ、自らもコレットに愛を注ぐことで、人としての>>続きを読む
前半引き込まれた居心地悪い不気味さが後半はやや抜けた撃ち合い戦。吉井さんは人間の嫌なところが詰まっている。佐野くんはなぜ吉井さんを助けたのだろうか。
手に麦で作った花で気持ちを伝えあう、多くは語らないが、ヨウティエとクイインのお互いを思いやる優しさ、愛に溢れていた。麦やひよこを育てていく日々の生活のなかで、ゆっくりと心が通じ合って、かけがえのない存>>続きを読む
親切にすることがこんなにも人の人生を左右することがあるのか。人に優しさ、勇気、映画への愛がつまっている作品だった。
2人のジュリアン、サラ、みな素晴らしかった。暗い時代には小さなことに光があたる。と>>続きを読む
どうすればよかったと思う?小さい頃に先生や親から聞かれる言葉を人生も終盤に差し掛かって、子供に問われる人生はつらい。ご両親が自分たちがとってきた行動こそが娘を守っていると信じているように、ビデオを回し>>続きを読む
これでもかとLoveが詰め込まれた作品。特に後半たたみこむように次々と幸せな笑顔が押し寄せてくる展開、クリスマスの独特の高揚感も合わさって心が温かくなる。特に、少年と少女の物語は短い時間だけど少年の成>>続きを読む
鏑木の、自分の人生を生きたい、信じたいという強い思いが、その表情から、全身から強く伝わってきて、心が震えた。
信じることは人を強くもするし、生きる原動力にもなる。絶望に押しつぶされそうになっても、誰か>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
オギー、ヴィア、ジャック、ミランダ、一歩踏み出してみれば、新しい世界が広がる。2時間の映画のなかでオギーの魅力に吸い込まれていく。「偉大さは強さのなかにはない。強さを正しく使うことの中にある。最も偉大>>続きを読む
人種の壁を乗り越えようとするネネとひたすら隠そうとするマリアンヌ、。周囲に自分と同じような価値観を押し付けることは自分を追い込んでいく。ネネとマリアンヌ二人がどう自分に向き合って、お互いを理解し、自分>>続きを読む
言葉が人生を豊かにする。言葉で表現することを知らなかったら経験しなかった喜びだけでなく、哀しみも描いている。詩は詩人のものではない、必要としている人のもの、映画も同じである。またスクリーンで見ることが>>続きを読む
静かに優しい感動が心を包み込んでいく。どんなに時が過ぎても勝ち負けに関係なく人々を苦しめる戦争の不毛さ「無駄な死」や、だからこそ「一秒も無駄にせず」一緒にいる日常の日々を愛おしく大切に積み重ねることが>>続きを読む
世の中への怒りの代弁者としてアーサーを”ジョーカー“としてあがめていく民衆とリーの狂気、それにこたえることを生きる糧にしようとしてしまったアーサーの狂気。狂気と狂気のぶつかり合いは歌で表現される。同僚>>続きを読む
見終わったあとにじわっと静かな感動があふれてきた。ジャヤとプール、二人の女性が自分の力で人生を切り開いていくすがすがしさ。日々の生活や電車の中、駅での売店の様子や警察の働き方、インドの日常の様子も丁寧>>続きを読む
背筋がぞっとした。歴史上の南北戦争は奴隷制を巡る戦いであったが、この映画では、3期連続の大統領に対する反乱程度しかわからず、誰が何のために戦っているのか、何を達成したいのか、あやふやなまま話が展開され>>続きを読む
ビリーの豊かな表情、踊りにくぎ付けになった。思いを体で、全身で表現するということはこういうことなのか。少年が夢をつかまえる物語だけでなく、家族の物語であり、観終わった後に心地よい余韻が残る映画だった。
陽の光の美しさに何度も驚かされた。少年の成長の物語なのだが、ある時期の少女の残酷さが割と生々しく描かれていた。自分に自信をもてた少年の晴れやかな顔と春の緑がすがすがしかった。コーチの荒川は、少女のスケ>>続きを読む
冒頭からこの映画の世界観に引き込まれた。音楽もなく、観客も静かな世界と音が聞こえる2つの世界を体感しながら展開されていく。トンネルの演出も素晴らしい。
かなり長い年代を演じているけれど違和感はなく、本>>続きを読む
一皿に込められた思い、探求心、使われている材料を提供する生産者に対する信頼、料理は多くの人でつくりあげる芸術作品でもあることを実感した。多くの顧客の、そして、決まったコースだけではなく、アラカルトだっ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
やっかいな映画である。キャストや役柄をみると、エンターテイメントとしての期待を持つが、扱っているテーマは重い。ちょっと軽めのノンストップでたたみかけていくエンターテイメント性の強い演出が、人が飛び込ん>>続きを読む
アポロ計画の成功を見守る臨場感、フェイクからの脱却を絡めた脚本もよかった。
人との繋がりは前に進む力もくれるけど、繋がりが破滅をもたらすこともある。やるせなさも残るけど、一生懸命生きようとした、そんな彼女に少し力をもらえた。
気付けば3人のお芝居に心奪われていた。それぞれの過去はわりと壮絶なのだが、会話のなかでさりげなく明らかにされ、絶妙の距離で気遣いあう関係が心地よく、ぬくもりを感じる映画だった。1970年という時代設定>>続きを読む
決してあきらめない信念と強い意志が多くの人を救うイノベーションにつながる。娘を救いたいという思いが、新しい技術で救える命を救いたいという家族の夢となって、実用化され、既に17万人の命を救ってきた、その>>続きを読む
自分たちの事しか見えない、無関心はこんなにも恐ろしいのか。色鮮やかな花、豊かな木々の緑、豊かな川、視覚的な美しさと対照的な、不穏な”音“、映画館で見るからこそ体感する恐怖。
悪は存在しないと思いたいが、生きるためには誰かにとっての悪は存在してしまう、そんな現実を突きつけられた。ちょっとした偶然で崩れる自然とのバランスや人間同士の関係性が雄大な自然の風景とともに描かれていた>>続きを読む
青春は刹那的であるが、その時の思いや感情は長く心に残る。日本と台湾の景色、映像のすばらしさと、片言同士のコミュニケーションだけにセリフは少なく、ジミーの目で表現する感情が印象的であった。
回り道して>>続きを読む
様々なバックグラウンド、価値観の人が、自分の気持ちに正直に行動していく。発散しそうでなんとか最後まとまって、ちょっとした希望みたいなものも残る、不思議な映画。
こんな青春映画があるとは。狂児さんの言葉がさりげなく聡実くんの成長を助けていく。キャストそれぞれがとてもよくはまっていて、現実と非現実のギリギリのところをついていて、なおかつシリアスになりすぎず、それ>>続きを読む
幼い頃の思い出、自分のルーツ、懐かしさと居心地の良さでふとそちらに帰りたくなってしまうことがある。同時に、自分の生きる道はそこにないこともわかっている。どこかで区切りをつけなければいけない過去もある。>>続きを読む
人類最初の核実験「トリニティ」が成功したときの歓喜にわくオッペンハイマー始めとした関係者、ロスアラモス研究所のメンバーの姿をみると、なんもいえない深い悲しみとやるせなさ、ある種の恐怖、複雑な感情が押し>>続きを読む
メイミーの信念を持った目の力が何度も心に響いた。特に法廷で彼女が証言するシーンは、過度に情に訴えることもせず、毅然と、しかし、息子を14年間深い愛情を持って育ててきたことが強く伝わってきた。
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この映画をみて原作を読んでみたいと思う人が増えたらいいなと思う。
物語の軸は貴瑚と愛、最後まで貫いてほしかった。似たような役柄のため市子と重なる。涙腺を刺激するようなセリフや場面が加わっていたのが気>>続きを読む
クライマックスの「赤い靴」はじめ、バレエのシーンはとてもよかった。
白鳥のひたむきと切なさ黒鳥の人を惑わす妖艶さ、最も有名なバレエでもある白鳥の湖の主役を踊るのはこんなにも追いつめられることなのか。完璧を求めるがゆえに妄想と狂気に追い詰められていく主人公を見るのが辛く>>続きを読む