タイトルはcloudなのになぜか菅田将暉はハードディスクに固執している。現実とインターネットがひっくり返っている。そう考えると奥平大兼がAIらしく見えてくる、というかヤクザ的冷たさ(北野武とかウシジマ>>続きを読む
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150年展へと誘った友人にお返しで誘われて。露骨な過激描写、随所のチープさ、驚きのないシナリオと、好きな人には申し訳ないが自分の観てきた映画の中で群を抜いて圧倒的に退屈で、当然途中寝たが、目が覚めてク>>続きを読む
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おい、こんな怖い映画を課題で見せるな。ビビり散らかした。フラッシュバックからの一連の流れ、震え上がった。
冒頭からカーテンがやけに目についた。第一殺人の風呂のカーテン、ロングコードのはためきと続いて>>続きを読む
人物にも話の筋にも何も面白いところはない。中盤なんて無心で見てたかも。
必然的に色だけを追うことになるわけだが、ラストで突然にノックアウトされた……! まさに青天の霹靂。なんて可愛いの。最後の3ショ>>続きを読む
mon oncleに比べてあまりしっくり来ず。白黒だからか知らんが誰が何してるのかわかりにくかった。バケツのシーンはよかった。曲は言わずもがなかわいい。魚がすでに登場している。だいぶイデオロジック。>>続きを読む
作品の真ん中、髭を剃る手前の詩のシーンに重心がかかっている。『飛行士の妻』みたい。
二人の人物の間に介入する青色。滲み感染していくものとしての色。
こういう映画が大好きなんだ!
壊すこと、垣間見ること、遮ること。ゴミ、道、物音。犬と魚、赤と緑。隣人が立ち去るときの噴水の切り返しを起点におじさんが本領を発揮し始める。ジャズにうっとり。
太陽に重なりながら、赤さが徐々に顔を出してくる。だからと言って正直な愛ばかりが持ち上げられるのではなく、本音を促す土壌自体にも焦点が当てられる。プライベートな領域に介入してくるメロディ。みずみずしい青>>続きを読む
実は初小津! かわいいね、いいね、決まり文句の反復にキアロスタミみを感じた。
良いショットばかり。やかんを回収した警官が蕎麦をすするショットが一番美しかった。玄関口での切り返しに、大人の無駄と余所余>>続きを読む
記者とタクシードライバーの切り返しから始まって、イラン社会の階級性が作品世界を大きく分断する。スプレー缶と車内三人を写すロングショット。
一方、撮る者と撮られる者との関係の中で、演技の問題も主題とし>>続きを読む
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当座のベストフィルム、パトリス・ルコント『髪結いの亭主』に引けを取らないマゾヒズムに手に汗を握る。なお、僕の言うマゾヒズムとは大抵ドゥルーズ『ザッヘル=マゾッホ紹介』におけるものを指す。
のっけから>>続きを読む
てっきり優しさを餌にするサークラだと思ってた白城が本当に良いやつだった。中盤以降株急上昇。久しぶりに脚本に魅せられた。白城たりたいと奮闘する一繊細さんとして見応えがあった。
傷みの語りが反復されるが>>続きを読む
美し…。メランコリー、ノスタルジー、そして愛に重なる透き通った青。こんなにも悲しい話なのに、観ていて鬱屈とした気分にならない。ケアでも成長でもない勇気ある受容に素直に感動した。ただし喪には明確な転機は>>続きを読む
奥行きの映画だった。カメラワークが絶えず水平、垂直に位置取られることで、建築物の設計図の緻密さが物語に介入してくる。裏を返せば、徹底的な監視網に潜在する死角が繰り返し立ち現れていた。サスペンス、建物、>>続きを読む
とにかく映像が美しいし、個人的にも作品の思想によく共感できるが、ナレーションが好みじゃない。
それはそれとしてスリランカの名無しの「小さいお坊さん」ヤバ
相変わらず美しいが「友だちのうちはどこ?」「そして人生は続く」のほうが好き。というより、ジグザグ道を何回も撮り直し、その深みへと肉薄していくキアロスタミのスピードに、本作でついに振り落とされてしまった>>続きを読む
破壊には二つの種類がある。獣や天災のような自然の獰猛さに対して、力の勾配に基づく人間の加害性こそが暴力と呼ばれる。イ・チャンドンを観るのは二作目だが、人間の暴力とそこに至るまでの過程を描くのが上手いと>>続きを読む
館を逍遥する遅々とした足取りが、カメラワークを通じて鑑賞者を巻き込みながら、急きたてられ置き去りにされる。ドア越しの時間の痙攣、舞踏会の対流と遠心力、手袋のクローズアップ。絶えず宙吊られる視点には速度>>続きを読む
子供ぶりに見返したけど、見事に好みでありませんでした。
フランス語 ジーニーの早口とイアーゴの下品な語彙に置いてきぼりにされる
やっぱり面白いですな 王宮の柱と床がリアルに映るんだけど、ジャファーの悪巧みの後に影が射すと途端にフィクショナルに見えてはっと>>続きを読む
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互いに触れ合えない異種族(異元素)たちの物語。接触、蓄積、決壊と境界線を強調するイメージが絶えず反復される。だからこそついに触れ合えた瞬間にはカタルシスだけでなく、ある種の納得感もある。ただし物語はそ>>続きを読む
アッバス・キアロスタミ「ジグザグ道三部作」二作目。こう来るのか……。「友だちのうちはどこ?」で高まった期待値をなんなく凌駕され圧巻。
優しい映画だった。生死、欠乏と充足が不在と発見に重ね合わさる。失>>続きを読む
なんて優しい映画なんだ。ボロボロ泣いてしまった。映画を観て泣いたのはいつぶりだろう。思い出せない。
感情の一人一人は素直で幼い。けれど彼ら彼女らの根本にはライリーへの愛がある。それぞれの感情が健全な>>続きを読む
初めてミツバチのささやきを観たとき、わからないのに惹かれてやまなかった。もう二回見返して、少しは魅力を言葉にできるようになった。その上で本作を観たらまた別の意味でわからなかったし、それでもやはり惹かれ>>続きを読む
ライカート四作目。寝不足で劇場行ったらうたた寝してしまった……
他作と比べて筋がはっきりしていて、パリで観たjusqu’au bout du mondeに全体的に似ていた。相変わらず動物がかわいい。>>続きを読む
女性性の描き方と撮り方が見事に一致していて、作品の凝縮と充実を感じた。それでいて可愛げや爽やかさもあるのだから、好きな映画だと胸を張って言いたい。
全編を通じてぼろいお化け屋敷のような雰囲気。お化け>>続きを読む
死が日常の隣にある。その死は冷淡に眼差されたり、遊びの中で無邪気に再演されたりする。まるで子供のような死への青さは、血の、炎の、ハイビスカスの赤さに繰り返し侵食され、そして結局は貫かれてしまう。作品に>>続きを読む