してぃぼさんの映画レビュー・感想・評価

してぃぼ

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Welcome Back(2024年製作の映画)

4.0

テル、ベン、北澤。3人とも個性的なキャラクターで演技もめちゃくちゃ良かった。ボクシングのシーンは息を呑むような緊張感がある。バカで無骨だけどベンの事を親身になって考えているテル。そもそも何故テルはペン>>続きを読む

夏の庭 The Friends 4Kリマスター版(1994年製作の映画)

3.8

三國連太郎と3人の子供たちが実在するようにしか思えなかった。序盤はズッコケ3人組のような子供ならではのワクワクが描かれているが、中盤以降は少し違った印象になった。子供の無邪気さと戦争の恐ろしさのコント>>続きを読む

どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

4.6

全ての結果が出てからあの時にああすれば良かった、あれは間違えてたなんていくらでも言える。その時々に最善の判断を下すのは本当に難しいこと。それが自分ではなく家族のことだとしたら尚更。

父と母が娘の異常
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

3.8

ジャンルは違うオタクとは言えど、自分の学生時代を少し重ねてしまった。TSUTAYAでバイトをしていたので、CDを研磨する機械、値札を貼り付ける道具がとにかく懐かしかった。ローレンスの不器用さとイタさが>>続きを読む

ドリーム・シナリオ(2023年製作の映画)

3.6

大学教授のポール。ある日数百万人の夢の中に現れ一躍有名になる。夢の中のポールは何もせずただそこに存在していることもあれば、妖艶な雰囲気を纏って近づいてくる。世間からはあの有名人が実在するなんて!と概ね>>続きを読む

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.2

ニューヨークで1人暮らしをするドッグ。夜な夜なコントローラーを両手に持って、2プレイ用のゲームを1人でするシーンから始まる。ゲームに飽きてジュースを飲もうとしたら、くるっとストローが回転して掴めなくな>>続きを読む

本心(2024年製作の映画)

3.2

掴みどころがないなあと思った。朔也と亡き母の物語が主題ではあるけど、近未来におそらく人間が直面するモヤモヤや、恋愛や恋愛に近い演出もしっかり描かれていて、とっ散らかっていた印象。彩花もイフィーも底が見>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.6

戦争映画は実話ベースが多いけど、本作は完全なフィクション。でもそれでいて近未来に起こってもおかしくない。アメリカという超大国が分裂して内戦に発展し、同じ国の人間同士で殺し合いが始まった世界。兵士や市民>>続きを読む

アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

3.5

1つのベンチを舞台にちょっとした日常を切り取った全5編からなるオムニバス。うーん。面白いけどなんだが気持ちの悪い映画。ホラーとかそういうのではなくて、見ていて自分が「うっ」となる要素が多いというか。ど>>続きを読む

動物界(2023年製作の映画)

3.8

身体が「動物化」していく奇病が発生した世界。感染者は凶暴性があるとして、施設で隔離される。エミールの母もその1人だったが、移送中の事故により野に放たれる。母の行方を捜索するエミールと父・フランソワ。母>>続きを読む

ノーヴィス(2021年製作の映画)

3.7

レガッタ、がんばっていきまっしょいのような青春ボートドラマではなく、狂気的なスポ根スリラー。努力は美しい、素晴らしいことだけど時には異様な光景にも思える。「セッション」「ブラック・スワン」のような題材>>続きを読む

地獄のSE(2023年製作の映画)

3.5

詩のようで、エッセイのようで、短編アニメでもある映画。プログレ音楽なのなもしれない。冒頭の詩が忘れられない。狂った人間を観ると狂っていない自分が異常者のように感じる時がある。映画の考えがまとまらないま>>続きを読む

レイブンズ(2025年製作の映画)

3.5

東京国際映画祭にて鑑賞。写真家・深瀬昌久の生涯を綴った伝記的作品。敵でも味方でも無い、鴉を模したクリーチャーが常に隣にいる。後の代表作「鴉」がイメージ?鴉は英語を話し、日本語は話さない。深瀬にとって自>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

4.5

シリーズの集大成的となった本作。1、2と比較して圧倒的にアクションシーンが多い。フィールドの広さや特徴によって、戦い方が変わるし、ギミックも多く面白い。拳銃、ライフル、ナイフ、素手など武器のバリュエー>>続きを読む

トラップ(2024年製作の映画)

3.4

世界的アーティストのライブ会場に潜むサイコ切り裂き魔を探すスリラー。どでかい会場で実際にライブを行いながら、撮影しているのは臨場感があって良い。ただストーリー的には特に捻りもなく凡庸。流れるようにスム>>続きを読む

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.8

前作と比較して動きは少ないけど、遥かに救いがない。幼少期に虐待を受け、障害もある中で周囲から愛情を受けずに育ったアーサー。大人になってもその空洞は埋まらないまま。でもある日「ジョーカー」という仮面を被>>続きを読む

SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

4.6

帰りの電車で余韻に浸って考えこむ作品こそが面白い映画だと思っている。余韻にもいくつか種類があるが、そういう映画は行間と行間を繋げて答え合わせをひとりでにしたくなる。1から10を全て解説されない方が良い>>続きを読む

HAPPYEND(2024年製作の映画)

4.1

舞台は近未来の日本。人口減少や人材不足を理由に難民の受け入れが緩和された(と思われる)世界。街中の人々は日本人だけではなく、国籍も様々。それは学校でも例外なくありふれた光景になっている。日本国籍を持た>>続きを読む

ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.1

子供の頃なんとなく花が嫌いだった。甘いものが嫌いな時もあった。関わりたくない大人がたくさんいた。そんな時分をぼんやりと思い出した。でも大人になった今、子供って素直で残酷だと思った。

兄の影響でなんと
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

4.4

21歳。脱毛サロン勤務。趣味は特になし。常に自分主体で他人にほとんど興味がなく、一方的にあれをしたい、これをしたいと子供のように騒ぐカナ。人の話に積極的に介入するわけでもなくどこかうわの空で、片手には>>続きを読む

石がある(2022年製作の映画)

4.0

時間を持て余した若い女性と、河原で水切りをする男性。2人で川遊びをする描写がほとんど。何も起こらずただただ川辺を練り歩くだけ。


夕暮れが近づいた頃、女性が放った「何をしたいんですか?」という誰しも
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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

4.5

グリーンバックなしでセットを用いて製作した本作。エイリアンの気持ち悪さ、カッコ良さ、容赦無さそして絶望感全てが盛り込まれた究極の映画。人間の赤ちゃんと結合?して即効で産まれた人型エイリアンの不気味さは>>続きを読む

#スージー・サーチ(2022年製作の映画)

3.7

バズるために事件をでっち上げるどころか犯罪にまで手を染めてしまう、承認欲求がもたらす顛末を描いたスリラー。スージーは、クラスの人気者どころか学校やバイト先からは少し浮いた存在。父親はおらず闘病生活を送>>続きを読む

Chime(2024年製作の映画)

4.0

黒沢清監督の45分ホラー。

主人公は料理教室の先生。レッスン中、1人の生徒が「頭の中でチャイムが鳴っているんです」と言う。どう考えても不気味。平然と刃物が置かれている状況ってよく考えたら恐ろしい。
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

4.3

幕末の侍が現代社会にタイムスリップし、殺陣役者として生きる話。吉本新喜劇では冒頭の小芝居に若手がちょっと面白いことを各々する枠があるが、それをずっと観ていた気分。クスッと笑える緩いシーンがずっと続く。>>続きを読む

ツイスターズ(2024年製作の映画)

3.7

巨大竜巻を防ぐために故郷に戻った気象予報士のケイト。現地で出会った仲間と共に竜巻の内部に侵入し、竜巻を破壊する痛快ディザスターパニック×青春ムービー。初めはお調子者感があり軽薄さを感じた仲間たちも実は>>続きを読む

時々、私は考える(2023年製作の映画)

3.9

誰とも話す気になれないことが時々ある。なんなら人間関係をリセットするボタンが目の前にあったら、押したいとさえ思う。別に病んでいる訳でもないけど、非現実的な空想に耽ってどこかへ消えたくなる。

本作の主
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ロイヤルホテル(2023年製作の映画)

3.7

アメリカの田舎街に渋々ワーホリで働きに行ったらそこは前時代の価値観しか持ち合わせていないパワハラ、セクハラ、モラハラ人間が集まる場所だった。主人公2人以外がとことん酷い。

厨房のおばちゃんだけまとも
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蛇の道(2024年製作の映画)

3.6

「本当に怖いことって終わらないことでしょう?」

舞台はフランス。柴咲コウ演じる精神科医の小夜子は、娘を殺された現地民の男と協力して関係者を1人ずつ拉致していく。柴咲コウがとにかくすごい。ペラペラのフ
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.7

母親から暴力を受け、売春を強制させられた後に薬物に走った杏。ドキュメンタリー風の真摯な作品で、淡々と彼女の生き様が映し出される。刑事でもあり薬物更生の自助グループの主催者でもあるが、隠された裏側を持つ>>続きを読む

THE MOON(2023年製作の映画)

3.5

設定モリモリで目まぐるしく展開が変わる宇宙を舞台にした韓国発のパニックホラー。宇宙船でトラブルが起き、1番若手の船員以外亡くなってしまう。司令塔と連携して、どうにかこうにかして地球に戻るという過去の名>>続きを読む

クワイエット・プレイス:DAY 1(2024年製作の映画)

4.3

「クワイエット・プレイス」の前日譚。

本編も好きだがこっちの方が良いかも。突如無数のクリーチャーが飛来し、ディストピアと化した地球。主人公は末期がん患者。

だからクリーチャーに襲われても襲われなく
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ザ・ウォッチャーズ(2024年製作の映画)

3.0

今年公開作品の中で群を抜いてつまらなかった。終盤やや盛り返した感があり、まとまったようにも思えたがカタルシスが一切ない。「誰か」に監視され続け、その理由も分からず、してはいけない制限だけが増えていくシ>>続きを読む

かくしごと(2024年製作の映画)

3.6

友人が蒔いた種とはいえ、ゴリゴリの犯罪行為をしているのに何故かそれを正当化している。法律や制度で(たぶん)救われないから私が代わりに助けてあげるしかない。というエゴを感じた。本作は認知症の父、山で連れ>>続きを読む

チャレンジャーズ(2023年製作の映画)

3.9

大人版ファーストスラムダンク。テニスの試合シーンもさることながら爆音で流れるテクノが意外と作風にマッチしている。カメラワークも面白い。登場人物はほぼ3人のみで構成された非常にシンプルな作品ですが、想像>>続きを読む

関心領域(2023年製作の映画)

4.0

アウシュビッツ収容所の隣に住む所長とその一家の物語。真横の敷地では日々絶え間なく残虐な行為が行われているが、そんな状況下でもまるで何事もないかのように、家族は何不自由なく優雅に暮らしている。本作はその>>続きを読む