kurageさんの映画レビュー・感想・評価

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(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

老齢の独居男性の整った暮らしと背筋の伸びた佇まい。
長塚京三の料理の手捌き、特に爪先から第一関節あたりが美しくて見惚れた。
普通の料理がやたら美味しいそうだった。
特に焼き鳥での晩酌。とろりとした目玉
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サンセット・サンライズ(2025年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ここ最近、水辺を舞台にした作品に惹かれる。
きっと映像の清涼感に、濁りきった昨今のニュースから離れることができるからもあるのだろう。

岸監督の作品は『前科者』『正欲』に続く三作目。『あゝ荒野』は長尺
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マイ・オールド・アス ~2人のワタシ~(2024年製作の映画)

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マジックマッシュルームでとんでる意識のときだけ、時空を超えて未来の自分がやってくる。変な設定なので、トンデモコメディかと思ったら、爽やかな青春物語だった。湖とボート、焚き火と森を舞台に繰り広げられる、>>続きを読む

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

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新年早々、Amazonプライムで視聴。
南北戦争以来の分断を現代(近い未来)に置き換えて。

今や現実味を帯びる舞台背景だけに興味をひくが、内容は、緊迫状態にあるとき、職業人(報道写真家)として、人間
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ペパーミントソーダ 4K修復版(1977年製作の映画)

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60年代のパリ、両親が離婚して母親と住む思春期姉妹のヴァカンスから映画が始まる。
リセでのシーン、制服の可愛さ、どこを切り取っても淡く美しい思い出のようなショット。
姉は優しいが小難しいところもあり、
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コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

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何も考えずにただ楽しむ、年末年始はそんな娯楽映画が気分。

役割分担が決まっていて安心して見られるところは寅さん的だけど、亡くなってしまったふたりが悲しい……。

正体(2024年製作の映画)

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警察側の都合でよく調査されないまま死刑囚にされてしまった男性の、無罪を勝ち取るための逃亡劇をエンタテインメントに。
袴田事件の無罪判決のタイミングもあり、リアリティを感じた。

過去の捜査の過ちに気付
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十一人の賊軍(2024年製作の映画)

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『狐狼の血』の監督&脚本家コンビということで不条理エンタテインメントとして楽しめた。

けれども、演出はちょっと悪ノリしてしまった印象。
いろんな古い映画がモザイクのように組み合わされた感じがあり、ま
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アイミタガイ(2024年製作の映画)

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小さな町に起こった、奇跡の連続。
ペイフォワードのような優しさの連鎖でもあり、人を想う気持ちは巡り巡って縁となる…答え合わせのような物語。

一つひとつのシーンにほろりときて、泣くまいとこらえていると
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ことの終わり(1999年製作の映画)

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第二次世界大戦下、ロンドンで起こる空襲時に逢瀬を重ねる内務大臣の妻サラと小説家モーリス。二人は初対面で惹かれ合い、結ばれたが、別れる。
この話は、その2年後から始まる。
久しぶりに再会したモーリスとサ
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

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制約から生まれたクリエイティブの数々が素晴らしい。
主演の山口馬木也さんがとても良かった。
いろんな意外を突いてきた本作、最後まで面白く、終演後には客席から拍手も。

土を喰らう十二ヵ月(2022年製作の映画)

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ジュリーの座り姿や古民家の陰影に余韻が残る。

最近テレビドラマのシリーズものを見ていたため映画らしい佇まいの作品は久しぶり。

映画館で観たら良かった。

ラストマイル(2024年製作の映画)

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社会派エンタメの旗手、野木亜紀子さんらしい、骨太なテーマをテンポよく軽妙に見せることに成功している作品と思う。

ほつれる(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

観ていて集中するし、全くのびているところはないのだけど、なんかもうちょっと足りない。
夫婦間の会話にうんうんとうなづくだけで、自分には心に響くものが感じられなかった。
夫の態度とセリフの気持ち悪さはと
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

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主人公サマイ役にスカウトされたラバリ族の少年がみずみずしい存在感を放っている。

映像の光の不思議を手と光を交えた表現で描かれており、印象的なショットとして記憶に残る。

本筋の話に都合の良いように友
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秘密の森の、その向こう(2021年製作の映画)

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まだ2作しか観てないけど、この監督の作品、好きだな。
このところバタバタでなかなか映画が観られていなかった。
こんな可愛らしい掌編に出会えたのは、テレビ放映の偶然。
映画は心の時空間を変化させてくれる
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5回出会った見知らぬ2人(2017年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

人生の中で偶然5回も出会ったふたりを描いた短編。
されたことが写し鏡のように連鎖していく。
5回目に会った二人は、いい表情をしてた。

ルックバック(2024年製作の映画)

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ものづくりへの情熱、純粋な思いが詰まっている作品。
割引を一切しないところはクリエイターへのリスペクトを感じる。新しいビジネスモデルになるのだろう。
良い作品なのでこのやり方でも人は集まると思うけど、
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また、あなたとブッククラブで(2018年製作の映画)

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若い頃からブッククラブを開催してきた4人の女性たちの恋愛群像劇。
ある月、担当に回ってきたメンバーの一人がベストセラー官能小説を皆に配る。
もうそんな年齢ではないし、という人もいれば、現役真っ只中の人
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SALAAR/サラール(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

インド分を補充しようとして何の情報もなく観に行った映画。
......第二章に続くって!?
お願い、わたしの時間を返して......!

ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

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ブータンを出て海外での暮らしを夢見る今どきの若者が主人公。
祖母と住む刺激のない毎日、教職に向かず、音楽で身を立てたい。
やる気のなさが上司にバレて、ブータン1の僻地の学校に飛ばされるが、夢見るオース
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陽だまりの彼女(2013年製作の映画)

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猫を意識したヒロインのセリフ、気になる女性のデートを追いかけて江ノ島に追いかけていく上司の行動など、10年前のラブコメはこんな!?

十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

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会話劇なので映像はあまり変わらないが、全然飽きさせずあっという間にラストへ導く脚本、演出が素晴らしい。

被疑者の少年が最初に出るだけで、陪審員それぞれのセリフの応酬が独特の緊張感を作り出し、全員の人
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

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恥ずかしながら、『せかいのきおく』だとタイトルバックが出るまで勘違いしていました。
そうか、おきくか、おきくなのね、と文字面を追いかけながら本編が始まると生々しい肥溜め内部の様子が......。

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ソウルメイト(2023年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

思春期の女同士の友情の危うさを描いた作品として、かなり好みの作品。
ミソもハウンもどちらにも感情移入できるキャラクター造成で、若干ノワール的な匂いも漂う。
そのような中に置かれる男性としてジヌ役のピョ
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20世紀のキミ(2022年製作の映画)

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映画というよりも、テレビドラマのような印象。では映画とはなんだろうと思ったりしてみると、三角関係の描き方としてこの後に観た『ソウルメイト』の方が圧倒的に映画的だ。

親友の好きな人を自分が好きになった
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ストレイト・ストーリー(1999年製作の映画)

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10年前に喧嘩別れした兄に、トラクターで会いにいくストレイトおじいちゃんの話。
シンプルさの中に主人公&周囲に関わるひとたちのいろんな感情が込められていて、心にじわじわと染み込んでくる。

視覚と体感
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

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娘きぬと江戸の長屋に暮らす柳田格之進は彦根藩の元藩士で、碁はうまいが仕事はなく、生活に困窮している。
碁会所で知り合った商人と仲を深めるうちに商人の家に出入りするようになる。そして、月見の夜、きぬと柳
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邂逅(めぐりあい)(1939年製作の映画)

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王道ラブストーリー。
当代きっての色男と歌手が船上で出会い、惹かれ合う。
観ているうちにどんどん引き込まれていく会話。
意地を張る男、相手を想って嘘をつく女。
何年経っても色褪せない強さがある。

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