Boschさんの映画レビュー・感想・評価

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アドヴィタム(2025年製作の映画)

4.1

解説で「96時間」のようなストーリーとあったが、かなり違う。

あまり描かれることのないフランスの特殊部隊GIGNの活動が中盤ではリアルに描かれており、隊員のプライベート描写と合わせてドリマ的な色調も
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MEG ザ・モンスターズ2(2023年製作の映画)

1.5

ストーリーに色々盛り込見過ぎで、サメだけではなく、恐竜とトカゲの合の子ような両生類、挙句には◯◯まで、さらにはレアメタルを採掘する悪党グループを相手に、深海から海上、そしてリゾート地までを舞台として戦>>続きを読む

ナイトスイム(2024年製作の映画)

1.0

粗製乱造の気があるジェームズ・ワンとジェイソン・ブラムコンビ。
捻りの効いたアイデアでヒットも多いが、元々低予算作品がメインだから外すことも多いコンビで、今回は嫌な予感が当たった。

まったく新鮮味の
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.5

世間の流れから離れて、自分(と自然)のリズムの中でたゆとうような日々を送る主人公の生活には惹かれると同時に耐えられない孤独も感じる。

常に映るスカイツリーは、現代版、都市の大樹であろうが、常に樹木を
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フォレスト・ガンプ/一期一会(1994年製作の映画)

5.0

もう6回ぐらい見たと思うが、全く飽きることなく物語に没入できる。演技、脚本、撮影、音楽、美術、編集、VFX、そしてゼメキスの演出まで完璧で、その相乗効果によりいつまでも色褪せない名作になっている。>>続きを読む

レベル・リッジ(2024年製作の映画)

2.5

田舎町を訪れた男が、横暴な警察に理不尽な扱いを受け、ついには、怒りを爆発させる…

「ランボー」や「アウトロー」パターンの物語。
話はリアルでどちらもやたらと発砲したり殺したりはしない分、理屈っぽい話
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ザ・バッド・ガイズ(2019年製作の映画)

3.5

「バッド・ガイズ」と言うタイトルから、悪党同士の抗争物と思ったが、実際は(多少)前科のあるメンバーによる超法規組織が組まれて脱獄犯達を追う展開。

メインプロットと並行して、逃亡した個々の犯罪者の話が
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.0

あまり語られることのない、戦時下での通訳の矛盾した立場が背景にはあるが、アフガンを舞台にしたミリタリーアクションとして十分に楽しめる。

ガイ・リッチー監督は凝った演出の作品が多いが、本作ではドローン
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無双の鉄拳(2018年製作の映画)

3.0

見てる側は主人公が元ワケありでとことん強いのは分かってるだけに、そこに行くまでの軟弱振りの強調は無駄で、話が動き出すまでの30分は無駄に長い。

強烈にサイコ的な〝悪党〟はキャラも立っていて面白いのだ
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

2.5

異常に嗅覚が優れた女性が同様の男性と出会ったとき、新たな世界を知るが…

前半の孤独なヒロイン像は良いのだが、その〝正体〟が分かってからの展開後が弱いし、せっかく事件捜査と結びつけながらも消化不良で、
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イノセンツ(2021年製作の映画)

4.0

郊外の大型マンションに越してきた少女と自閉症の姉。そこで仲良くなった少年・少女と遊ぶうちに徐々にお互いの能力が覚醒して行く…。

ローティーン特有の無邪気さ残酷さ優しさが繊細に描き込まれており、主演二
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キラー・ナマケモノ(2023年製作の映画)

1.0

ナマケモノが人間を襲うというプロットだけで、どう考えてもまともなホラーではなく、コメディタイプとは思ったが、全く中途半端の作品。

だらだらと女子寮の会長選挙の話が続き、やっとナマケモノの出番かと思え
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鷲は舞いおりた(1976年製作の映画)

5.0

劇場で観てから50年近くたつが、今見ても全く色褪せない。
J・ヒギンズの原作を最大限に活かした脚本とキャスティングは見事。M・ケインが誇り高いドイツ空軍大佐を見事に演じきっているし、R・デュバルやD・
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.5

まさかの続編でどう展開するのかが気になっていた。

前作から四半世紀経っているのだが、劇中も同じ時の流れの設定で、新しく暴虐を尽くす皇帝兄弟、その指示で強引な領土拡大のために妻を殺された男が奴隷から
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グラディエーター(2000年製作の映画)

5.0

もう3回目だと思うが見事に楽しめる。
ドラマティックなストーリーに濃厚なキャラを配して描く一大叙情詩。

スコット監督の力強いながらもケレン味たっぷりの演出に、R・クロウのタフな演技、W・フェニックス
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THE KILLER/暗殺者(2022年製作の映画)

4.1

少女を守る殺し屋…
「アジョン」や「レオン」「96時間」系。

とは言え、ストーリーはもう少し工夫しようとした跡はあるものの、いずれにしろさほど説得力はない。

ひたすらアクションの連続だが、これがガ
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荊棘の秘密(2016年製作の映画)

1.5

選挙戦の最中に行方不明となった有力候補者の娘…

誰が何のために、そしてその真相は?と言うことになるが、ダラダラとした展開にヒステリックなヒロインにも同情出来ない。

話に起伏はあるもののミステリー
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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

2.0

この2作で描かれているのは、バットマンのアンチテーゼとしての〝ジョーカー〟ではなく、〝ジョーカー〟というキャラを演じた心に病を持った哀れなピエロの物語であり、それを計算され尽くした画面作りと濃密な演出>>続きを読む

デトロイト(2017年製作の映画)

2.5

デトロイトで起きた黒人暴動を描く。

前半は暴動の発端からそれが広がっていくさまを描くが、中盤以降はアンジェモーテルで起きた事件に焦点が移る。

リアルな演出は迫力があり、人種差別や人種間増悪がエスカ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.5

山荘で起きた男性の墜落死。家にいたのは妻だけ…
事件の真相を巡り裁判が始まり、検察,弁護側の主張が全編にわたって濃厚に繰り広げられる。

現場にいた妻、そして息子、関係者の証言で事件は語られていき、夫
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悪霊島(1981年製作の映画)

2.5

(再見)
角川版金田一シリーズながら、監督・主演もレギュラー陣?も交代、しかもビートルズをテーマ曲に採用。

大胆にアレンジしようとした割には、結局「犬神家〜」や「獄門島」等の初期のヒット作の世界観を
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パリの灯は遠く(1976年製作の映画)

2.5

大戦前夜のフランス、同姓同名のユダヤ人と間違われたことから、その男を探そうとするが…。

アイデンティティを模索する現代人ともダブる展開で、大戦前夜の寒々とした雰囲気が上手く描き込まれている。

一方
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ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

4.0

W・ヒル監督の初期作品。
この頃はざらついた夜のシーンが多く、光と影の扱い方が独特で、ネオンや蛍光灯の灯りとコンクリートの無機質な佇まいが70年代の都会部の荒涼とした雰囲気を上手く切り取っており暗いト
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フリック・ストーリー(1975年製作の映画)

4.0

強盗殺人を繰り返す脱獄犯と刑事の追跡劇。
様々な登場人物を織り交ぜながら描くのでドラマとしても見応えがある。

J・ドレーの演出は今見ても、リアルタッチで上手いし、ノスタルジックなセットやロケも雰囲気
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エスケープ・ルーム(2019年製作の映画)

3.5

「キューブ」や「ソウ」「人狼ゲーム」などのシチュエーションホラータイプ。

キャラ紹介を兼ねた導入部までのテンポが早く、スムーズに〝ゲーム〟へと話が進む。
演出のキレも良いし、脚本も工夫されていて凝っ
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真夜中の刑事/PYTHON357(1976年製作の映画)

2.5

前半の〝老いらくの恋〟シーンがやや退屈でS・サンドレッリの美しさだけが印象的。
同性から見ても男性は弱くて情けなく感情移入出来ない。

中盤以降は追うものと追われるもののそれぞれの立場が描き込まれてい
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ダブルボーダー(1987年製作の映画)

3.5

国境の街を舞台にヘロインと金を巡り、三つ巴の戦いが繰り広げられる。

現代版西部劇を彷彿させるような雰囲気は良いが、ストーリーがやや散漫なのは残念。特に女性の絡みは取ってつけたようで不要だったのでは?
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夜の訪問者(1970年製作の映画)

2.0

何故か、オープニングの制作会社ロゴがCANAL+、しかもフランス語‥
ストーリーも一本調子だしキャラも単調、キャストは豪華だがB級のアクション。

フランスを舞台にしながら、C・ブロンソンが主演で奥さ
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殺人漫画(2013年製作の映画)

2.5

ホラー漫画と同じ手順で人が死んでいくと言う設定は面白い。
しかし、捜査にあたる刑事の緩さは無駄だし物語に合わない。意味のないショックシーン(夢?白日夢?)も無駄に多くコケオドシにしかなっていない。
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キャドー湖の失踪(2024年製作の映画)

3.5

制作がM・シャラマンたが、話の展開といい演出といいまるでシャラマン監督作品。

毎回、ワンアイデアを上手く膨らませ、脚本を練り上げて作品を作るので、今作はサスペンス?ミステリー?SF?ホラー?と想像し
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.5

内戦とはいえ、戦争の理由や行方を描くのではなく、その状況下でジャーナリストを通して、そのあり方、人間の本質を掘り下げる。

ロードムービータッチで、「地獄の黙示録」アメリカ内戦版とも言えるかもしれない
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

タイム・リーブものだけど…ミソはたった2分間ということ。
しかも全員が最初からそれに気づき右往左往するという設定で、脚本が異色の完成度の高さ。

変なドタバタにもならず、薄いドラマにも流されず、最後ま
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ダイヤルMを廻せ!(1954年製作の映画)

3.0

まるで舞台劇のような濃厚なセリフ回しで話しが進む。脚本が良く練られていて、奥さんを排除しようとする主人公の思惑が、予想から外れながらもなんとか切り返していく展開が面白い。

とはいえ、今のサスペンスか
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閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.5

再見
軍の特殊訓練中に起きた殺傷事件。生存者の話は二転三転し、少しずつ真相が明らかになっていく。

脚本がよく練り込まれていて、最後まで惹きつけられるが、雨で暗いシーンが多く、何か起きてるかわかりにく
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.0

道化師である主人公アーサーの狂気に至る道程が濃厚に描かれる。

バットマンの適役としてのジョーカーではなく、ここには一人の人間としてのジョーカーが強烈に浮き彫りにされ、それが反体制のアイコンとなる過程
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人狼ゲーム 夜になったら、最後(2021年製作の映画)

2.5

人狼ゲームを思わせるタイトルで、確かにそういう雰囲気はある。
雪で閉ざされた田舎町で起きる殺人事件…。

パイプラインの敷設に伴う住民の反目や様々な利害関係を入れ込むことで、人狼、それともヒトの犯行か
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