感受性豊かなリュカ。
いや、豊か過ぎてその感情を持て余しているよう。
そんなリュカが父親の死に直面することで、より自分自身を困難な状況に追い込んでいるよう。
リュカは同棲愛者だ。その描写がかなり濃厚>>続きを読む
1970年代初頭の話。
こんな寄宿学校は「いまを生きる」でも見たけど、今でもあるのだろうか?
欧米では、Xmasを家族で過ごすのが定番だから、学校に取り残されるのは寂しさと同時に屈辱も感じるのかな。>>続きを読む
分かっています、この映画で感情を揺さぶられることや、カタルシスを感じることなんて皆無だって。
だけど時々、こうゆう映画を無性に見たくなるんだよね。
中身は空っぽだけど、オシャレで単純に楽しめる。>>続きを読む
これは友情の話じゃない。
“愛”の物語だ。
幼い頃からの親友のミソとハウン。
積極的で大胆な行動派ミソと、内気で消極的なハウン。
2人の固い友情に、ジヌというイケメン男子が加わりその絆が揺らぐ。>>続きを読む
「楽園と地獄」
全く相容れない存在が隣接する。
緑が生い茂り、犬が庭を走り回り、子供たちの笑い声が響く。
だけど不穏な音がどこからともなく響いている。
夫のおかげで成り上がったと思われる妻。 贅>>続きを読む
1990年代前半の台湾。
経済成長を遂げ、豊かで活気に溢れる世界。まるで当時の日本を見ているよう。ファッションも懐かしい。
男女数人が主人公の群像劇。
仕事と恋愛と友情と、いつの時代も抱える悩みは>>続きを読む
アリス・ギイという人物は知らなかった。
名だたるハリウッドの監督やキャストたちも知らないのだから当たり前か。
1895年にリュミエール兄弟が動く映像を公開したのは有名だけど、映像に物語を加え、いわゆ>>続きを読む
てっきりホワイトハウスでの、日常を描いた映画と思っていたけど、実はフォレスト・ウィテカー演じる主人公セシル・ゲインズの、人生を描いた大河ドラマだった。
南部の綿花畑の奴隷として育ち、父を殺され母も廃>>続きを読む
少年たちの切ないラブストーリー。
シチリアの風景も少年たちも、だたただ美しい。
小柄だけどちょっぴり筋肉質で、端正な顔立ちの寡黙な少年ジャンニと、長い手足がまだ華奢で、幼さが残る少年ニーノ。シチリ>>続きを読む
最近のフランス映画でよく見る、移民が苦境の中で成功を収めるという、王道のストーリー。
でも、実話を元にしています。
パリ・ブレストというスィーツの名がタイトル。でも、映画の中のパリ・ブレストは見た目>>続きを読む
“料理は芸術”
19世紀末フランスで、既にこんな料理が作られていたとは。
美食家ドダンは、斬新なメニューを思いつき、料理人のウージェニーが完璧に作り上げていく。
冒頭から約30分、厨房で作り出さ>>続きを読む
太平洋戦争直前の、上海という異質な街の雰囲気が感じられる。
狂乱じみた華やかさの表向きと、陰湿で薄暗い路地裏との2面性を持つこの街を、モノクロが引き立てている。
ただ、スパイが暗躍していたというス>>続きを読む
仏映画にジョニー・デップ!!
に、まずびっくり!
そして、なんともお粗末な映画に驚く!
ルイ15世の愛人、ジャンヌという女性のお話。
出自は身分も低く恵まれてはいなかったけれど、知性と美貌で王の愛人>>続きを読む
愛もなく結婚できるの?
現代じゃ親の決めた相手と結婚するなんて、有り得ないけど…
リリー・ジェームズ演じるゾーイはドキュメンタリー映画の監督。自立した女性だけど、恋愛はハズレばかり。
幼じみのパキス>>続きを読む
コロナ禍の香港。
清掃業を営む主人公ザク。
“誠実”を絵に書いたような人物。
周りもそれを理解していて、信頼も得ている。
コロナの影響で消毒の仕事が急増する中、ひとりの若くて派手なシングルマザー、>>続きを読む
そこまでやるか……
初っ端から、軽快なブラック過ぎるストーリーが登場し、心を掴まれる。
飛行機に搭乗したのは皆、ある人物と関わりがあった。そんな偶然はある訳ない…ってことは……
半端ない復讐劇……そ>>続きを読む
奇しくもトランプ氏が再選した日に鑑賞。
シモーヌ・ヴェイユというフランスの政治家の名前は全く知らなかった。
1970年代は男性社会が当たり前で、カトリックの国というハンデのある中、シモーヌは大臣と>>続きを読む
マエストロの父と息子。
2人は親子でありライバルでもある。
お互いをかなり意識し、嫉妬もする。
冒頭、息子ドニの表彰式に、家族で唯一欠席する父親。
どうやら父親より、ドニの方が世間の評価が高いよう>>続きを読む
バリー・レヴィンソンが、どうしても撮りたかったという気概を感じさせる作品。
アウシュヴィッツ強制収容所を生き抜いた男の、実話ベースのストーリー。
あまりに…あまりに凄惨な強制収容所。
多くの映画やド>>続きを読む
ああ〜、いきなり歌い出して驚いた!
なんとミュージカル仕立てでした。
主婦の主人公セヨンは、余命2ヶ月を宣告されるという、深刻なストーリーにもかかわらず、ポップで華やかな歌とダンスが繰り広げられる。>>続きを読む
性格の悪い超有名俳優が、Xmasの魔法で人生が一変してしまうというコメディ。
ん〜どこか既存感があるな〜という印象。
おまけに、セレブにありがちな傲慢な主人公の行動かあまりに滑稽すぎて、見始めたこと>>続きを読む
木漏れ日のような人。
木漏れ日のような日々。
ささやかだけど美しく煌めき、ほんの少しだけ姿を変える。
なんて愛おしい日常なんだろう。
2023年の東京とは思えない、昭和を感じるアパートの部屋。>>続きを読む
ソウルで生まれ育った幼馴染が、24年の年月を経て、ニューヨークで再会する。
ロマンティックで、胸がキュンとしそうなストーリ。
12才の時カナダに移住した少女ノラ。
韓国に残った少年ヘソンと、ネット上>>続きを読む
「国ガチャ」
そんな陳腐な言葉で、表現することがはばかられる。
北朝鮮の話は、色々なテレビ番組で扱っているから、少しは実態を知っていたはずだったけど、盗撮されたであろうリアルな庶民の日常生活の映像と>>続きを読む
「君たちを憎まないことにした……」
どうしてそんなことが言えるのだろうか?
とても崇高な言葉だ。
人間は悲しみや苦しみに苛まれ、誰かを憎む。
例えば、復讐に命をかける人もいる。
憎しみに憎しみを与え>>続きを読む
家族会議は車の中。
車の中は近所に気兼ね無く話せるし、気が散る要素もないので、とことん議論もできるから好きだな。
その車の中で両親は重大な発表をする。母親が妊娠したのだ。
ひたすら弟を切望するジャ>>続きを読む
A24作品にしては、奇を衒ってなくてストレートな作品だった。
そしてジェシー・アイゼンバーグ初監督作品だと。
ジュリアン・ムーア演じるDV被害者のシェルターを運営する母親と、自分の音楽を配信するこ>>続きを読む
なかなかひねりの効いた、ロマンティックコメディ(?!)だった。
愛に純粋過ぎる若者と、複雑過ぎる大人。
アン・ハサウェイ演じる精神科医は、自分自身が行き詰まってるし、夫のピーター・ディングレイジ演>>続きを読む
カウリスマキ漬けで、すっかりその世界にハマっている。
これもまた、フィンランド社会の底辺にいる人達の物語。
不況で夫婦ともに失業してしまったけれど、まるで悲壮感は感じられず、泣くわけでも嘆く訳でも無>>続きを読む
これって、フィクションなの?ドキュメンタリーなの?
イランで政府から目をつけられているパナヒ監督が、隠れて?撮影した映画。
トルコ国境近くの、イランのとある村で、遠隔操作で映画の演出をする、パナヒ>>続きを読む
あーつまんなかった、。
時代もハプスブルク家にも興味があったのに、あまり時代背景は描かれてなく、エリザベートの個人的な話ばかり。
(まあ仕方ないか)
そして……何も起きない。
オーラや気品、かつての>>続きを読む
マッチの製造方法なんて、考えてみた事も無かったけど、なかなか壮大で繊細。
機械化されているから、人間が手を加えるのはほんのわずか。単調で退屈そうな仕事だ。
そんなマッチ工場で淡々と働く、女性イリス>>続きを読む
またまたカウリスマキの、摩訶不思議な世界へ誘われた。
死亡宣告された男が動き出す。
ゾンビか?
記憶をなくした名もない男。
暴漢に襲われ身ぐるみ剥がされ、記憶まで失った。
以外にも(?)良い人たち>>続きを読む
1950年代!?ではと思われるヘルシンキの街と生活感。
スーパーで無表情で淡々と働く女性と、現場で体を張った仕事にアルコールを手放せない男性の、労働者階級の日常を描いている。
生活には全くゆとりも>>続きを読む
「青春シンドローム」というタイトルがとってもしっくりする。
ああ、これが青春ってものよね。
でも、かなり危なっかしい。
セドリック・クラピッシュ監督の、初期の頃の作品。
なんとなく不安だったり、が>>続きを読む
愛と憎しみは表裏一体。
でもこれは恋愛の話じゃない、姉と弟、家族の話。
愛があるからこそ、憎しみ合うものなんだろうか。
妬みや嫉みは、親しいから尚更なのだろうか。
人間って面倒臭い。
舞台俳優と>>続きを読む