もりもりさんの映画レビュー・感想・評価

もりもり

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キングオージャーVSキョウリュウジャー(2024年製作の映画)

3.6

いまや朝ドラ、連ドラ主演俳優となった竜星涼がちゃんとキングやってるだけでもはやサプライズ!
キングオージャー本編で声だけ出演だったのは伏線だったのかと思うくらい。

スーパー戦隊出身俳優が売れっ子にな
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キングオージャーVSドンブラザーズ(2024年製作の映画)

3.7

なるほど、現代とファンタジーを繋ぐのは死後の世界か。
圧倒的お祭り映画と、ドンブラファンへの最後のプレゼント。

Love Letter(1995年製作の映画)

3.5

夢見る少女じゃいられないほどあなただけ見つめてる

神戸と小樽を結ぶ、時を超えた手紙のやり取り。
文通、ペンフレンド、かろうじて30年前はあったんだよなあと思うと、技術の進歩と時の流れの早さ、そして若
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聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア(2017年製作の映画)

3.7

予め定められたロシアンルーレットで崩れ壊れていく形骸化した理想的な日常

静かなる恐怖と狂気。
不気味なほど整然とした構図と不自然なズームイン/アウト。
不協和音が不穏すぎて不安を増幅させる劇伴、から
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

3.7

繰り返す日常の中の平凡な非日常

閉ざされたコミュニティとシチュエーションの中で進んでいく2分間のタイムマシンブルース。
何周したかわからないけど、動いていないように思えて確かに少しずつ着実に動いてる
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トラップ(2024年製作の映画)

3.6

猟奇的なサイコパスダディのサザエさん的日常

もはや二重人格。作品も主人公も。
冒頭10分で気付くやべえ奴っぷりに目が離せなくなる一方、閉ざされたワンシチュエーションにすぐ飽きが来てしまった。
けどこ
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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.9

“ libenter homines id quod volunt credunt ”
Julius Caesar
「多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」
−ユリウス・カエサル−

全然面白
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.5

哲学的で論理的で思慮に富んだ完璧主義な、冷酷無比で人間味のある凡庸なその他大勢の中の1人

ロボットのように正確で無味乾燥を装ってるけど、感情に任せた衝動的な動機を隠しきれてない恋する男が主人公の復讐
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ラプンツェルのウェディング(2012年製作の映画)

3.5

ほとんどセリフがないけど、疾走感とテンポの良さと笑えるシーンのバーゲンセールで、大満足なラプンツェルワールドのサイドストーリーでした。

22番VS人間の世界(2021年製作の映画)

3.5

地上に行きたくない、生まれたくないって、たぶん怖いからだったんだろうな。
色んな人から聞いて頭でっかちになって知ったつもりになって勝手につまらないって思い込んでたけど、実際の体験に勝るものはないし、そ
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ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)

4.1

どうして空は青いのか
どうして赤くて黒いのか
当たり前のことなんて何にもないんだ
(「ピ ピカソ」モダンチョキチョキズ
詞:矢倉邦晃/保山宗明玉/チャンキー松本 , 1997年)

インサイドヘッドの
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ラストマイル(2024年製作の映画)

3.2

高度にシステム化された便利さを支える1人ひとりの思いと、集合体の闇と罠

改めて、アニメや怪獣映画以外の邦画を映画館で観る意義が見出せなくなってる。
どうしても2時間ドラマの上位互換を超えられない気が
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

4.2

夢を切り捨ててきた、夢見る子供だった全ての大人たちへ

名言だらけ。

テーマは映画製作だけど、映画に関わる人だけでなく、働く人すべてにシンプルでまっすぐでひたすらに、大切だったものを思い出させてくれ
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あの夏のルカ(2021年製作の映画)

3.7

マイノリティを抱えて強く成長するひと夏のジュブナイル

ディズニー王道のテーマ、勇気と冒険、アンシャンレジームからの解放、固定観念へのアンチテーゼ、そして愛。(と、多様性とポリコレ。これはいい塩梅)
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Ms.ベビーシッター(2020年製作の映画)

2.4

中二病こじらせたバイオレンスでホラーもどきなパニックルーム

これは完全なパケ写詐欺。
Mr.ノーバディーの、パロディ要素も類似性も全くなかったけど大丈夫そ?
評価には納得の退屈さと間延び感と蛇足要素
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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

3.7

背後に忍び寄る、おぞましく蠢く巨大な影と闇

1と2の間、リスペクトとオマージュ。
プロメテウス、コヴェナントと前日譚的な作品もこの世界に散りばめられた謎を解き明かす上では興味深いものの、
王道のギャ
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BODIES BODIES BODIES/ボディーズ・ボディーズ・ボディーズ(2022年製作の映画)

2.5

脳内お花畑でイカレた20代のお粗末な人狼ゲーム

人バッタバッタ死んでくな。
どうして別荘に血が流れるんだ!

終始騒がしいし徹頭徹尾イライラしてて、何か起きても起きなくてもパニックでヒステリックな集
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.4

苦難を乗り越えて強く賢く成長する少年の大冒険活劇(亡霊を味方に)

スタンドバイミーにITを足していくイメージ。
さすが原作:スティーブン・キングの息子ってことで、シンプルでコンパクトなSFサスペンス
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インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.1

全ての大人が通ってきた成長に戸惑う十代の心

喜怒哀楽も善悪も嫉妬も不安も怠惰も羞恥心も、それらを超えた感情も、全部ひっくるめて自分を構成する要素なんだよなあ。

ライリーの変化と迷いに自分の思春期を
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20世紀少年<最終章> ぼくらの旗(2009年製作の映画)

2.3

日本のエンタメ界を巻き込んで創り上げた壮大な挑戦作

まさかのオリジナルストーリー
にもなりきれない改変と改悪。
原作のエッセンスを要所要所で流用してるものの、端折って切り貼りしてとっちらかって説明不
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20世紀少年<第2章> 最後の希望(2008年製作の映画)

2.5

ドリームナビゲーター高須の再現度やばい

原作知りすぎてると、端折りすぎて展開早すぎて繋がりとまとまりが全然なくてとっちらかってるものの、キャストやセットをできる限り忠実に再現しようという気合いはひし
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インサイド・ヘッド(2015年製作の映画)

4.5

悲しみをやさしさに、自分らしさを力に

もうずっと泣かされっぱなし。

記憶が人格を形成する。
必ずしも楽しい記憶だけじゃなくて悲しい記憶も嫌な記憶も怖い記憶も、いろんな感情が重なって交わっていくこと
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アンフレンデッド(2015年製作の映画)

2.9

誰ひとり救えないクズだらけのオレンジデイズ

亡霊に追い詰められて自分を見失ってお互いに罵倒しまくる声と同じくらいか、それ以上に字幕がうるせえ。

今は割と見慣れたPC画面オンリーの世界観だけど、Se
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フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

3.9

夢とロマンと嘘とラブコメ

そして猫。
男もまた女によって変わるんだなあ。

オープニングから畳み掛けるスカヨハの安定感と60’sポップな音楽。
中盤まで一気に駆け抜けるサクセスストーリー。
終盤にか
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ベルファスト(2021年製作の映画)

3.0

“同じ空の下、雨は止まないけど、本当に君と出逢えて良かった
ここからまた歩いてく
眩しい光が差し込むあの場所まで”
(詞:松岡充, 1999年)

想像力が足りなさすぎた。
思いや考え方、言動にまつわ
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エスケイプ・フロム・トゥモロー(2013年製作の映画)

3.1

家族サービスダディのアバンギャルドな人生最悪のバカンス

冒頭から満身創痍。

舞台は間違いなく著作権が厳しい例のパーク。
ここまでがっつり園内で撮影してええんやろか…(って思ったけど、これゲリラ撮影
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.9

最高にハッピーな繰り返しの平凡な毎日

バカンス満喫型タイムループ・ラブコメディ
って、くっそパワーワードかつ簡潔に本作の本質を突いた秀逸なコピーだと思う。

夏にぴったりの映像と舞台、そしてBGMが
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アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.4

喪失感と虚無感に満ちた喜劇のような、ハッピーエンドの悲劇

おもちゃみたいなセットと夕暮れみたいなフィルターがかかった、どこを切り取っても絵葉書になりそうな場面とモノクロの場面との対比はまさに目の保養
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6

命知らずなデンジャラスハンターの人生論

おまたヒュンってなる。
めっちゃいいこと言ってるかんじになってるけど、身も蓋もないこと言うと承認欲求モンスターの危険なチャレンジ(に巻き込まれるお友達)
シチ
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関心領域(2023年製作の映画)

3.5

退屈で幸福な日常と隣り合わせの残酷で非道な惨状

人類史上最もおぞましいジェノサイドを淡々と突き付ける新たなアプローチ。

アウシュビッツ強制収容所所長家族と言えば憎悪の対象となるものの、肩書きと背景
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ボブ・マーリー:ONE LOVE(2024年製作の映画)

3.2

LOVE&PEACEとFREE、そしてラスタファリ

愛、自由、希望、夢、平和と自由
ボブマーリーちゃんと聴いたことないし、事前情報一切なく名前しか知らないレベルで、仕事終わりになんとなく時間が合う映
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恋はデジャ・ブ(1993年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

長い長い長い冬に耐えて芽吹く人の温もりと愛の花

暴走しても豪遊してもワンナイトかましても自ら命を絶っても、何度でも何度でも同じ日に戻る。
これ自分の身に起こったら心の底から絶望するし、もしふいに明日
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Saltburn(2023年製作の映画)

3.7

キョロ充チー牛陰キャの一発逆転サマー

愛と憎しみは表裏一体ではなく隣り合わせ。
爽やかな学園BLモノ風な前半ではあるものの、冒頭の語りを聞いた後だと否が応でも不協和音と不穏な雰囲気を感じざるを得ない
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.1

飽くなき探究心の先にある破滅と進歩に群がる欲望

分裂と融合を繰り返しながら、指数関数的に増大する重厚な情報量を連鎖的に畳みかけられた。
質量保存法則の観点で言うと、この作品から発せられたエネルギーは
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