このレビューはネタバレを含みます
ヴィム・ヴェンダースのセンチメンタリズム全解放!
自分にとって不要なものを全部削ぎ落とし、内省が及ばないよう全力できっちり仕事をこなすという"ルーティン"を人生に課した男の物語。
カセットテープの>>続きを読む
子供たち
対等であるがゆえに自分の言葉で逞しく語る彼らを羨ましく眺めた。
ジェシーに自分の偏狭さを試されているようで終始心が騒ついた映画だった。
ジョニーも感じたであろう
ジェシーの母親への圧倒的>>続きを読む
1979年
時代の過渡期であったのだろう。
それぞれの世代の女たちの言葉と
カーターの演説。
それらが持つ普遍性にはっとさせられる。
Don't you worry 'bout me ♪
ジェイミー>>続きを読む
崇高さと傲慢さは表裏一体だと知る。
芸術における理想の追求は果たしてエゴなのか
特権の行使はハラスメントなのか
という二つの疑念が浮かんだ。
それにより周囲が離れていく状況から総崩れに陥る、凡庸で>>続きを読む
Christmas Time is Here
初めて制作されたPEANUTSのアニメーション。
60年代に制作されたこのお話は商業化されたクリスマスに対する皮肉が込められています。
そんなシュルツ>>続きを読む
社会を形成する人間への一縷の望み、あるいは痛烈な怒り。
西川監督のテレビの特集で、
「あんたは他人のイヤなところばっかり見る」と子供の頃母から苦言を受けた、ということを語っておられた。
西川監督の本>>続きを読む
彩度を極限まで排除した美意識とVFXの結集。命の水の鮮明な青が際立つ。
ドゥニ・ヴィルヌーヴが描く浮遊している物体(得意!)に重量感を与える音響。
ティモシーとレベッカ・ファーガソンを含む細部への造>>続きを読む
2024年暮れに"テルマ&ルイーズ"を観る
正直、こんな古臭かったっけ?が今この作品を観た印象。
当時のアメリカ中西部や南部には女性軽視や差別も(今より)色濃く残っていたようで、日本においても90年>>続きを読む
美しい海、そして風。
ポリネシア文化への敬意を感じる。
このモアナの2作品はオセアニア周辺の歴史や神話を上手くオリジナルアニメに昇華したディズニーの成功例じゃないかと思う。
1と同じストーリー運び>>続きを読む
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おもしろかったー‼︎
うぉー‼︎
で、いいんじゃないか、これは。
前作で恋した"闘うおじさん"マキシマスもお目にかかれた上、ローマの血湧き肉躍る一大スペクタクルを映画代だけで観せていただいて感謝し>>続きを読む
甘い甘いチョコファッジの中に臓物煮込みが突如ぶっ込まれたような映画。
見てはいけない、公に口にしてはいけない、おぞましさや人間の根源的な欲や好奇心や陰鬱たる官能をおびた美、といった子供の頃に漠然と感>>続きを読む
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魂が潔癖であり続けたがゆえの選択。
ピーター・サヴィルのアートワークで有名なJoy Divisionのアルバムジャケット。
彼らの音楽よりそのビジュアルを知ってる人の方が多いと思う。
むしろデザイン>>続きを読む
憤慨とカタルシスが同時に押し寄せる。
登場人物全員の矛盾した行動原理と同じく、鑑賞者の自分もこの映画に対して矛盾した感情を抱いてしまった。
挙句、気持ちが整理が出来ないままになっている。
好意的にこ>>続きを読む
娘の気持ち
お母さんの気持ち
かつて娘だった母でもある私はどちらの気持ちにも振れてしまう。
意地っ張りで反目し合う2つの感情。
鬱屈した想いを持て余し、闇雲に疾走してなにもかもなぎ倒していく。
気>>続きを読む
バスから降りてくるマーゴ。
Nicoの歌声がよく似合う。
ラコステのワンピースにファーコート、
足元にはローファーを。
ビル・マーレイの部屋からグゥイネス・パルトロウ(マーゴ)が出て行く時に流れる>>続きを読む
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ライリーと同じく今月13歳になった娘を持つ親として鑑賞。
娘、思春期ボタン🔛
感情が大渋滞!
彼女の中では今ヨロコビが左遷中
ダリィがここ最近は司令塔を占拠している模様…
明日から期末試験なのだが…>>続きを読む
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やりきれなさの発露のように
アスファルトを転がるウィールの音。
まだスケーターが貧困層を中心にストリートにいた時代。
少年達の関係性やそれぞれの成長の差異、心情までも短い尺の中で上手く描いていたと思>>続きを読む
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"第一印象は当てにならない"
という山添くんの言葉。
半分本当だな、とよく思う。
フツーの人と呼ばれる人々の中にあるそれぞれの事情。
ひとのことをわかった気になるのはだいたいが錯覚だ。
藤沢さんは>>続きを読む
繋いだその手を離さないで
とずっと祈ってた
不条理に奪われた命ひとつひとつにあったであろう物語が同時に立ち昇る
断ち切られる想い
そこに確かにいたんだよ
もう一つの世界線を全身全霊で願う、知って>>続きを読む
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私にとっての完璧なインスタレーション‼︎
建築好き、主に「いいビル」を愛する方に。
ディーター・ラムス好き辺りもついでにどうぞ。
シリーズの中でも少し異質に感じるのは「無機質で完全な作りもの」の中>>続きを読む
Once in a Lifetime, Indeed!
デヴィッド・バーン無双
"I Zimbra"で隣で観ていた夫の涙腺が崩壊していた。
私は"Blind"で失神してた。
デヴィッド・バーンのブ>>続きを読む
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stop making sence
が00年代にもたらしたもの。
Talking Headsの音楽が80年代を通過していない世代にもウケている不思議をどう表現してよいかわからない。
ただ、デヴィッ>>続きを読む
お墓参りには双子の目玉焼き。
「老人」という属性。
ひとの役にたてなければ朝起きる理由すらなくなってしまうのか。
至極当たり前だけど、急にオバさんになる訳でなく、急におばあちゃんになる訳でなく、長>>続きを読む
"人生は歩き回る影"
劇場さながらのライブ感をドラムが誘導するようにリーガンの焦燥とストレスが重なる。
その臨場感はリーガンの人生そのものの栄光や葛藤や嫉妬や後悔、あらゆる感情をライブで私達に投影し>>続きを読む
ニューオーリンズの街中にトム・ウェイツの"jockey full of bourbon"が流れる。
ロベルト・ベニーニ
ジョン・ルーリー
トム・ウェイツ
もうそれだけでこの映画の価値がすべてある。>>続きを読む
身も蓋もない話なのだけど…
いつもハリー・ポッターシリーズを観る度に「ホグワーツの危機管理」について気になって映画に集中出来ない。
え?こんな命の危険が潜む学校に我が子を預けられる?
子供を危ない目>>続きを読む
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或る哀しい男の話
私はとてもシンプルに
"親のトラウマを抱えて育った老人が
妄想を介して自らを振り返る物語''
として受け取った。
(※私の見立てです↓)
車中や食卓でのルーシーの一人語りは、ジェ>>続きを読む
遮断される魂。
彷徨うことなく、奥の奥の方に仕舞われて、よく知らない相手と知らない土地で新しい生活をおくる。粛々と。
黒い服を着て凛と立つ、江角マキコが美し過ぎて作りもののようだ。
その立ち姿は、自>>続きを読む
BURN・Eの悲哀
仕事で追い詰められた時に見る悪夢のよう…
不運の連続がやみつきになる
不憫過ぎて、もう…ぎゅうーーっ(抱擁)
※シビルウォーの反動でアップしました✴︎
WALL・Eのス>>続きを読む
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内戦で死ぬことの意味のなさ。
「内戦」の恐ろしさを一番感じたのは
サンタやツリーで飾られた田舎の牧歌的なお家での一触即発のシーン。
その可愛いお家から攻撃してくるのは
「誰か」もわからず、応戦して>>続きを読む
this is our last dance
何度も何度も記憶を辿ったのだと思う。
何度も何度もビデオを見返したのだと思う。
太陽の下
プールの匂いや空に浮かぶハングライダーや泥の感触や甘いクリー>>続きを読む
Lock, Stock and Barrel
"すべて"という意味を持つ慣用句。
通称"ロックストック"
珍しくそのままの長い邦題だけど、これ以外考えられない。
同時進行で其々のグループの思惑>>続きを読む
ナスターシャ・キンスキーが振り返る。
その美しさだけでも映画史に残る。
ジェーンの独白は男の人が書いたセリフなのがよくわかる。
女はそんなことは言わない。
いや、言うのかもしれない。
感傷的なライ>>続きを読む
尊い
「WALL・E」は実験的で、多分制作側もディズニーの商業映画としては挑戦だったのではないか、と想像している。
鑑賞者を信じてくれたことが嬉しい。
正統なSF作品としても、恋愛映画としてももっと>>続きを読む
在るはずのところにない。
「不在」という喪失。
コミュニティの閉鎖とともにヴァン1台分の尊厳を乗せて、ファーンは旅に出る。
ただいま、と帰ってきて見つかったのは
沢山のやはり「不在」だったのではな>>続きを読む
ヘプタポッドから付与された将来の記憶。
これからもたらされる受け入れ難い悲しみを、静かにしなやかに運命として受けとったルイーズの覚悟。
宇宙からの来訪者で困惑する世界。
攻撃の原理が、相手を理解で>>続きを読む