おとさんの映画レビュー・感想・評価

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ライオン・キング:ムファサ(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

映像、物語、演出全てにおいてクオリティが高く、良作だった。

ディズニースタジオクオリティの繊細な映像美や光の使い方、表情の表現はやはり圧巻だった。
映像面だけでなく、ムファサ、タカ、キロスのブレのな
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レ・ミゼラブル(2012年製作の映画)

4.2

かなり前に見た記憶があるけれど、内容もほぼ覚えていないような感じだったので久しぶりに。

やはり一番は、脚本の完成度がひたすらに高く、誰が作っても良作になってしまうようなパワーがあった。
一生を過ごし
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ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.8

たまらないなあ。
良い映画でした。

小学生になり他人・性への興味とまだよく分からない色々な事への対面が存分に描かれていて、とても瑞々しかった。
それだけタクヤとさくらの解像度が高かったのだけど、
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十一人の賊軍(2024年製作の映画)

4.0

映像は素晴らしかったと思うけれど、それ以外に感想が湧かないのが正直なところ。

スクリーンから漂ってくる生臭さ、やるしかないという心情はよく表現されていたと思うけれど、その割にはなんとも消化不良…
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モアナと伝説の海(2016年製作の映画)

4.0

予想外に面白かった。

二人とも真の自分に辿り着くのが言葉で片付けられてしまっているのが多少残念だったけれど、とにかく映像が美しかった。

透明度の高さと、鮮やかで抜け感のある色彩が見ていてとても面白
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正体(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

良作だったとは思う。

又貫刑事が劇中で言っていたように、外見ではなく行動と言動という面では鏑木はどの姿であれ紛れもなく同一人物で、他者に気を遣っている様子が印象的だった。

仏のような慈愛を身に纏っ
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

1.0

このレビューはネタバレを含みます

人生ワーストかもしれない。

いくら子供向けの原作を元にしているとしても、ストーリーがひどい。
ある日突然魔女に目をつけられて、逃げた先に魔女が乗り込んできてねずみにされたから、頑張って魔女を倒してし
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キラークイーン/Beyond School(2024年製作の映画)

4.0

映画的なカタルシスや社会に対する警鐘などを無理に盛り込み中途半端に終わっている作品も多い中、とにかく「面白い」ものを作るという単純明快な作風が良い。

劇中ではハチミツを鬼のように飲み干したりとかなり
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本心(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく変な映画でどう受け取るべきか戸惑った。

AIの発展による劇的な生活の変化と、消費される「こちら側の人間」と利用する「あっちの世界」の人間の埋められない壁によるひどく不安定な社会。
それによるこ
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羊たちの沈黙(1990年製作の映画)

4.0

アンソニーホプキンス演じるレクター博士の存在がやはり凄まじい。

脚本としては突出して面白いというわけではないように思うけれど、俳優陣の緊迫感のある演技が「説得力」を持たせて映像作品として面白いものに
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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.0

緊迫感というワードがとても合う映画だった。

自分が記者陣の一人として参加しているのかと錯覚するほどの臨場感と緊張感で、体が硬直するような感覚を久しぶりに感じた。
ストーリーとしてはあってないようなも
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あんのこと(2023年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

言わずもがな河合優実の演技が良い。
その場にいるかのような体温を感じられるリアリティの極みのような演技が、今作にマッチしていてとても良かった。

他にも、毒親を演じた河井青葉の演技も素晴らしく、あんか
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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

5.0

個人的には解釈一致な続編であり、最高の完結編だった。

ミュージカルシーン多用による
ミュージカル映画化が賛否分かれているようだけど、そこが最高だったと思う。
というのも、単なるミュージカル映画化であ
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僕のヒーローアカデミア THE MOVIE ユアネクスト(2024年製作の映画)

3.5

ヒロアカの良さが何も出ていない、代わりのきくただの劇場版アニメという印象を持った。
一言で言うと、「これヒロアカじゃなくて良くない?」に尽きる。

デクのオールマイトに憧れたバックボーンだったり、これ
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凶悪(2013年製作の映画)

4.0

実話を元にしたということで脚色があまりできずストーリー展開に多少のたるみを感じつつも、演技を見せる映画だったので好みではあった。

主人公藤井が一人でただ道を歩き取材(というより捜査)を行う様を映して
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

4.0

意味深なシーンが多く、少しあざとすぎた気もするけれど、そのおかげもあってか一瞬で映画が終わってしまった。

是枝監督が描きたかったのはサスペンスではなくあくまで社会と、その社会に踊らされた人間たちであ
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海街diary(2015年製作の映画)

4.0

正直なところ、面白みのあるストーリーではないし、映画的な変化もなく、ただ流れ去る時間を少しのイベントを挟みつつ映し続けている。
ただ、この映画はとにかく優しく、そして生活が映っていて、見続けてしまう魅
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そして父になる(2013年製作の映画)

4.2

父と息子、家族の物語として捉えそうになるけれど、蓋を開けてみると見事に野々村良太の為の物語で、家族を題材として扱いながら、ごく個人的な問題にフォーカスし見つめていく様が印象に残った。
取り違え先の斉木
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みんなのヴァカンス(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ギヨームブラック監督の作品を初めて見たのだけど、とても良かった。
過去の作品のあらすじを見たところ、どうやら「バカンス」というものに強い関心を持っているらしい。

監督が何故そこまでバカンスに惹かれて
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キングダム 大将軍の帰還(2024年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

【⚠️重要なネタバレ有り】

過去のキングダム作品の中でも、音響がとてもこだわられていた気がした。
映像はいつもの如く力強く見応えがあり最高だったのだけど、もはや映像がなくても成立しそうなほどの音圧と
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キングダム 運命の炎(2023年製作の映画)

4.2

キングダム3作目は、政の覚悟、信の台頭を描いた作品。

4作目と前半後半で分けているからか、キングダム作品の中ではゆっくりと時間が流れていっていた。
相変わらず回想にしては尺が長いのだけど、今回の政の
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

キングダム2作目は、信の初陣と新たな仲間キョウカイの話。

前作から大きくスケールアップし、平原で大人数で繰り広げられる戦闘が描かれ、まさに戦争というものに初めて触れることになる。
観客の立場として最
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キングダム(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

キングダムの第1作は、何かが始まりそうな予感を感じさせてくれるものだった。

非常に分かりやすく王道なストーリーで、オープニングで王騎という信にとっての目指すもの、目標を高らかに掲げ、親友の死による絶
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関心領域(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

良かった…のだけど、これを105分の映画として映すのは長いのかなとも思った。
賞を総なめにするような、独創的で衝撃的なCMとしては最高に素晴らしいなと思ったりしたのだけど、なんとも間延びしていた感が否
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シェルブールの雨傘(1963年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ララランドを制作する際に監督が参考にしたと聞き鑑賞。

恋人感のすれ違いだったり、距離を置いた末の再会という面で似通った部分を感じた。
比べるのはナンセンスではあるけれど、ララランドのような劇的な感動
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アルマゲドン(1998年製作の映画)

5.0

ハラハラが止まらず、これでもかと起こるアクシデントの連続とそれを臨場感たっぷりに映す映像に目も心も釘付けになった。
序盤の、関係性が明かされぬまま全く関係のないように見えるNASAとハリー達採掘隊のシ
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戦場のピアニスト(2002年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

素晴らしかった。

とにかく、この世の無情さとただ生き延びるという事への執念がこれでもかと映し出されていた。
シュピルマンは序盤・中盤・終盤と、それぞれ同じ人物なのかと疑うほどの変わりように衝撃を受け
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硫黄島からの手紙(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ものすごく教科書的な映画だったと思う。
この「教科書的」にポジティブかネガティブかどちらのニュアンスを持たせているのか自分でもよくわからないけれど、戦争についての教材として、これを見せるのが一番効くな
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ゆれる(2006年製作の映画)

4.2

最近高得点つけすぎな気がするけど、この映画もとても良かった。

主演二人の演技が素晴らしい。
人間色々な面を持っているけれど、二人を見ていて改めてその事に気付かされた。

最初は何も情報が与えられず分
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.5

めちゃくちゃ面白い。

映像的な面白さやストーリーの面白さに突出したものがないながらも、この暑苦しい会議室の中に取り込まれてしまう。

突出したものがないとは言ったけれどストーリーはもちろん面白く、確
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違国日記(2023年製作の映画)

4.2

冒頭で出てくる、「あなたを愛せるかどうかはわからない。けれど、でも私はあなたを決して踏みにじらない」というセリフがこの映画のキーフレーズとなっていて、まさにそういった映画だった。

仲良くしたい・歩み
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空白(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

吉田監督といえばの、苦境に立たされた主人公達と冷徹な社会、そこに確かに存在する周りの人達の光の話。

どの作品も魅力的で良かったけれど、それは確かな強度によるものだと思っていた。
ただこの作品を見てレ
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.2

映像作品として素晴らしかった。
前作のどんちゃん騒ぎとは違い、フュリオサの執念や生きている荒廃した世界を描くことに注力されているように感じ、こちらの方が好きだった。
ストーリーや描くものの違いもあれど
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.0

バッグボーンも特に分からず、登場人物に感情移入させる気もなく、とにかく終始アクションを見せたく、そのために脚本を書いて映画を作っているような作品だった。

心に残るものも考察することもあまりないように
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.2

かなり攻めてて面白かった。
時代劇はあまり見ないけれど、今とは違う文化ながらも各人物の演技は自然だったのではないかと思う。

温厚草彅剛は少し気持ち悪かったけれど、スイッチが入ってからはハマり役だった
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.2

想像より面白くて驚いた。

主役二人の人間性が魅力に溢れていて、ずっと見ていたいと思った。
その魅力の源泉となるのが言葉遣いや立ち振る舞いだったりで、とにかく面白いという事に尽きる。

大野先生と秋本
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