るるびっちさんの映画レビュー・感想・評価

るるびっち

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あんのこと(2023年製作の映画)

3.5

ドラマとしては物足りない。ノンフィクションとして描いた方が、現実の重さがのしかかっただろう。

障害が次々と起こり、主人公の杏が苦しめられる。
しかし彼女自身が次々来る障害に対して、ハッキリ反発せず流
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.9

こういうブラックな悪ふざけ大好き!
人肉食ネタはよくあるが、ヴィーガンが食肉になるのが皮肉が効いて面白い。
完全菜食の彼らの肉質は、臭みがなく脂が上質だというww
やれ動物が可哀想やれ自然がどう健康が
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グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

4.0

大作から劇画に。
人物造形も屈折した皇帝からパンクなアホ双子に。
24年の間に倍速視聴のお手軽タイパ客が増えた。同期するように、スナック菓子的な軽さを纏う。
若者に合わせてくるリドスコ御大。ターボババ
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.5

本作の主人公は、大(ダイ)ではなく雪祈(ユキノリ)だ。
ドラマは対立・葛藤と言うが、簡単に言うと「揺さぶり」だろう。
テーマや問題意識を内包した主人公が、物語を通じて大きく揺さぶられる。
揺さぶりが大
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10 クローバーフィールド・レーン(2016年製作の映画)

3.8

続編であることがノイズになっていないか。
『クローバーフィールド』と無関係の、単発映画で制作した方が良かった気がする。

交通事故を起こした女性が気付くと監禁されていた。
世界は滅亡。生存者はシェルタ
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十一人の賊軍(2024年製作の映画)

4.0

あらゆるものが二項対立で描かれている。
新政府軍VS旧幕府軍。
主要人物も、
政は独りで行動する。単独行動で問題を起こし、仲間との絆という価値観と対立する。
兵士郎は正義を重んじている。なのに悪人達の
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ブラックアダム(2022年製作の映画)

3.6

正義を語るクソより、暴れてくれる奴の方が信頼できる。

感情移入の仕組みは、主人公がいい奴だからではない。
理不尽に対して抗う姿に感情移入するのだ。
本作では悪党に抗う子供と母親がいて、行きがかりで彼
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ムルゲ 王朝の怪物(2018年製作の映画)

4.0

「貧しさから救ってくれぬ王、幾ら訴えても民を顧みぬ王、無能なそなたこそ民にとって真のムルゲ(物の怪)だ」
自民党の連中に聞かせたい台詞だ!!

「お前は私が作った虚像だ」
ワクチン・マイナンバーカード
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パラレル 多次元世界(2018年製作の映画)

3.9

脚本家の頭の中で、アイデアという多次元があったようだ。
複数のアイデアを詰め込み、幾つもの話の分岐点があった。
パラレルワールド(並行世界)と同じである。

本編とは別方向に話を続けていたら、どうなっ
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マッチング(2024年製作の映画)

3.0

テーマとキャラとストーリーがマッチングしていない。
だからテーマである『マッチング』は、早々にどうでもよくなっている。
そして物語を通して主人公が何を得て、どう生きるのかということも描かれてはいない。
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愛と死をみつめて(1964年製作の映画)

3.8

普通の難病物と思ったら、ちょっと違う。
骨肉腫により、顔半分が崩れる状態。
余命僅かの話はよくあるが、顔面崩壊はあまり聞かない。
女性にとっては命より顔が崩れることが、大きな葛藤ではないか。
ところが
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.3

志の高いフリをした、志の低い映画。
ジャンポケ斉藤メンバー(稲垣メンバーをリメンバー)が、不同意性交疑惑で揉めている。
松本人志同様、ハニトラか強姦かで世間はスッタモンダ。
真相は当事者しか解らない。
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侍タイムスリッパー(2023年製作の映画)

4.6

主人公に愛おしさを感じた。
いわば推しメンみたいなもの。
こうなると彼の一挙手一投足が楽しいので話は関係ない。
ところが構成の方も素晴らしい。
主人公を見て、唯々一生懸命生きれば良いと励まされる感じだ
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身代わり忠臣蔵(2024年製作の映画)

3.3

前半面白いが、後半失速する。
大石ではなく吉良側を主人公にして、身代わりを立てるというのが、今までにない忠臣蔵で興味深い。
悪役の吉良を主人公にするのが多様性の時代っぽい。忠臣蔵へのこだわりや興味が薄
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記憶の代償(1946年製作の映画)

3.8

フィルム・ノワールだが謎めいた連中も出て、ハードボイルドな雰囲気もある。
一方で主人公は記憶喪失なので、ニューロティック(神経症)でもある。
『マルタの鷹』(1941年)が、ハードボイルド系ノワールの
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恋の凱歌(1933年製作の映画)

3.7

マレーネ・ディートリヒが純真乙女を演じている!!
似合わないと思ったら、ヌードモデル役だった。
更に男に裏切られ、妖艶な悪女になる。
やはり唯の純情娘で終わらない。

典型的メロドラマで、最後に自身の
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タイタニックの最期(1953年製作の映画)

3.7

前期ビリー・ワイルダー作品の常連脚本家である、チャールズ・ブラケットが描いた作品。
前半はバーバラ・スタンウィック演じる上流階級の妻が、階級意識で凝り固まった旧世代の夫の冷淡さに嫌気がさし、子供を連れ
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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

3.8

纏めるのが上手いファンが作った二次創作という感じ。
1作目と2作目の良いトコどりで、他にも各作品を上手く取り込んでいる。特に1作目の密室ホラーと絶望感を再現した、「ルネッサ~ンス!」的作品。
それだけ
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スオミの話をしよう(2024年製作の映画)

2.2

どうして詰まらないかという話をしよう。
①誘拐をダシに使うと失敗する。
②「なぜ?」と「どうなる?」が希薄。
③対立や駆け引きがなく展開がない。
④どんでん返しや意外性がない。
⑤三谷氏の往年のスタイ
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大名倒産(2023年製作の映画)

3.5

佐藤浩市は悪役も賢者もできる。演じる幅が広い。
それで成立している映画。

お人好しの神木隆之介が、大名の隠し子として家督を継ぐ。
実は藩の困窮を押し付けられ詰め腹切らされる。生贄だった!
藩の財政難
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フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

3.7

フェイクに生きる女とリアルに生きる男の対立の話。
NASAに雇われた凄腕宣伝マンの彼女。
悲惨な生い立ちを、上手な嘘の力で切り抜けてきた。
だから彼女にとっては「フェイクこそがリアル」なのだ。
嘘こそ
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インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.0

前回は有害と思われたカナシミが、「悲しみがあってこそ喜びがある」。悲しみを封印すれば人間性が崩壊するなど、目から鱗のコペルニクス的真理をエンタメで伝えた。
親は悲しみを我が子から遠ざけたいが、それでは
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ブーリン家の姉妹(2008年製作の映画)

4.4

キャラクターとストーリーが見事に一致している。
姉のアンは、どこまでも自己本位。
妹のメアリーは、どこまでも家族思いだ。
自己本位と家族思いの行動原理を基準に、ストーリーは作られている。
ストーリーの
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ムカデ人間(2009年製作の映画)

4.0

9割くだらないが、ムカデ被害者の最後の台詞で解らなくなった。
もしやギリシャ悲劇『オイディプス王』に匹敵する名作ではないか。
体こそ改造されていないが、どうやら鑑賞中に脳みそが改造されてしまったかも知
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いつでも夢を(1963年製作の映画)

3.4

高度経済成長期、明日の夢にまっしぐらな時代の話。
浜田光夫が貧乏から抜け出すために働きながら夜間高校に通い、大手に就職しようと奮闘する。
しかし偏見のせいで夢を叶えられない。
それでも明日に向かって頑
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摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

3.8

短距離障害物競走のようなコメディ。
ひとつひとつの捻った設定やギャグが長続きしない。
点がバラバラに配置されている印象。
点と点が繋がって線になり、大きくうねる感じがない。

例えば主人公を探るために
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

4.0

生きる気力を失った女性が、死に直面することで生命力を取り戻す話。
平地では見えなかった様々な光景が、高い塔に登ることで見えるようになる。視点が変わるのだ。
親友や恋人の裏の顔、父親への想い。
絶望の中
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去年の夏 突然に(1959年製作の映画)

1.8

テネシー・ウィリアムズの名作だと思うから有難がるが、これがB級ホラーなら結構ゆるい。
キャサリン・ヘップバーンとエリザベス・テイラー、二大女優のバチバチ対決が見ものだが、二人ともヒステリックでどちらが
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終身犯(1962年製作の映画)

4.5

実話のせいか、主人公をヒーローとしては描いていない。
彼は感情を抑えられず、すぐ切れる男で全く話が通じない。
看守が何度も注意しているのに、逆らって母親との面会が潰される。
まるで質の悪い駄々っ子だ。
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.8

水木しげるより横溝正史の世界が強い。
『犬神家の一族』丸出しの、家父長制と因襲に支配された世界。
家系の呪いと血の継承。閉鎖的な村と排他性。
全て横溝ワールドだ。
改めて彼が和製エンタメに与えた影響の
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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

3.0

山崎ゴジラの時、ゴジラを強い悪役にすることで人間たちに感情移入できたと書いた。
ゴジラシリーズは、悪役キングギドラに正義怪獣ゴジラが戦うという構造にした為、子供たちはゴジラに感情移入して人間は脇役に甘
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隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

2.0

劇場予告を見た時から、一種のメタファーで宇宙人に託して移民差別・異質排除の閉鎖性を描いてるのだろうなぁと思った。
SFと思って観て、実は移民差別の話で驚いて感動! 
なんてことはない。
最初から透けて
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法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.1

過去に囚われて、未来に生きようとしない三人の話。
まさに遊戯であり思考実験に過ぎないので、何一つ真実らしさはなく、ご都合主義の作り話。不幸な生い立ちが罪を生むという因果話。
社会が暗いのではなく、作家
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ノイズ(2022年製作の映画)

3.8

いっそ喜劇に振り切った方が良かったと思う。
新産業で盛り上がる過疎島で、迷惑なノイズ男を誤って殺害。
死体隠しで、三人の仲間が四苦八苦する。
隠す側と警察の戦い。
だが途中で死体が増加し、島民多数によ
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.9

人は見たいものを見る。
本作においても、対立する二つの見方があるようだ。
一つは支配的な男性の無自覚な威圧に対して、女性側の嫌悪を表した作品という見方。
もう一つは、全ては女性の罪悪感から生じていて、
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喝采(1929年製作の映画)

4.3

観客の感情をコントロールするのが上手い!
最近の映画はストーリーは巧妙だが、観客の感情をコントロールする点においては、古典映画の方が巧みではないかと思った。

踊り子の母を持つ娘がヒロイン。
母親がシ
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