究極のメタジフィックス映画なのではないか。
つまり、台本読みを撮ったメタ的、もしくはドキュメンタリー性の強い作品かと思えば、実のところ強固な映画性を内包した作品だということ。
机と椅子があるだけでそ>>続きを読む
色々な家族に色々な父あり。
原節子の存在は小津の画面によってさらに際立つ訳だが、最後の薬指に輝く指輪を捉えるアングルに全てが集約されてるように思える。
サンドバッグを殴る音が心地よい。
多種多様な人種、老若男女が集まる理由はボクシングをすること。
そんなボクシングジムにいる赤ちゃんが異質でかわいい。
バロシェの脱走シーン。
クローズアップの二面性を最大限に生かしきる最高のシークエンス。
バロシェを案じ不安になる兵士たちをカメラが捉えながら、我々の意識は総じてバロシェに向く。
まるで我々もそこにいる>>続きを読む
今まで思い描いてた保守的なアメリカのカントリーサイドのイメージがそのまま画面に登場してびっくり。
星条旗、キリスト教、銃、ハンバーガー、家族愛。
最後の葬式のシークエンス。昨今のワイズマンに特徴的な>>続きを読む
クソガキが出てくる映画の中でもクソガキの芝居がクソ上手い。
クソガキの存在感がジーナ・ローランズ顔負け。
水にわざとかかる旦那がめちゃくちゃダチョウ倶楽部で微笑ましい。
と思いきや最後に雨に打たれる高峯。傘を買って颯爽と歩く彼女の後ろ姿は哀愁なのか女の強さなのか……
近親的な義父との関係性。
最後の歩く2人を撮るロングショットは成瀬らしく抜群に美しい。
高峯の身体の不安定さ。
普段はママと言われ慕われる圭子も所詮は女。カーテンの向こう側では人としての脆さが露呈する。惚れた男の前でだけ見せる高峯の表情にはドキッとさせられる。
それでも頑なに肌を見せな>>続きを読む