ジジイさんの映画レビュー・感想・評価

ジジイ

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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

4.2

「レンタルビデオが全盛だった2003年のカナダを舞台に、人とうまくやれず行く先々でトラブルを起こす映画好きな高校生を描いた青春コメディ」。面白かった。監督は女性だが主人公を男子に置き換えた自伝的ストー>>続きを読む

セキュリティ・チェック(2024年製作の映画)

3.4

「キングスマン」のタロンエガートン主演作品。ロサンゼルス国際空港の保安検査員が、ある手荷物を機内に持ち込もうとするテロリストと対峙する物語。すごく楽しめたんだけど後半かなり雑になって笑ってしまった。緻>>続きを読む

陪審員2番(2024年製作の映画)

3.8

今年94歳の監督にとって引退作になると言われている法廷サスペンス。殺人罪に問われた男の裁判で陪審員に選ばれた主人公が、偶然その事件に関わっていたことが分かり…という物語。主演ニコラスホルト。ほかトニコ>>続きを読む

ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.2

配信でいいかなと思いつつ不意に思い立って劇場へ。アメリカのイラストレーター、サラヴァロンのグラフィックノベルを原作にスペインのパブロベルヘル監督が製作した。80年代のニューヨーク、孤独な主人公ドッグは>>続きを読む

トールキン 旅のはじまり(2019年製作の映画)

3.5

トールキンが子供時代を過ごした牧歌的なイギリスの村の風景がそのまま、ホビット庄の風景に重なって思わず微笑んでしまう。4歳で父を12歳で母を亡くしたが、教育熱心だった母の教えで幼くして植物学やラテン語を>>続きを読む

キノ・ライカ 小さな町の映画館(2023年製作の映画)

4.0

アキカウリスマキ監督の地元でヘルシンキから車で1時間の街カルッキラに、使われなくなった鋳物工場を改築して映画館を作るというプロジェクトの記録。監督自ら大工仕事をし徐々にそれらしい形になっていく過程は感>>続きを読む

ミュージック(2023年製作の映画)

4.0

苦痛があるからこそ、音楽が必要になる。ブレッソンやアケルマン、ライカートと並び称されるアンゲラシャーネレク監督作品。ベルリン銀熊賞受賞。嵐の夜、ギリシャの山中に置き去りにされた赤ん坊は救出した夫婦に引>>続きを読む

ホワイトバード はじまりのワンダー(2024年製作の映画)

4.0

「ワンダー君は太陽」で主人公をいじめていたジュリアンとその祖母の物語。第二次大戦時フランスの片田舎。ナチスの迫害から、隣人の助けを借りながらかろうじて生き延びたユダヤ人少女であった祖母が、転校して居場>>続きを読む

コール・ミー・ダンサー(2023年製作の映画)

3.8

「インドで大学に通うストリートダンサーの青年がバレエの師と出会ったことを機にバレエダンサーを目指していく様を描く」ドキュメンタリー。面白かった。才能はあるものの遅咲き故の苦労に幾度も見舞われる青年と、>>続きを読む

ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

3.7

1960年代にシカゴに実在した伝説のバイカー集団と彼らを撮影した写真集にインスパイアされた作品。監督は異人種間の結婚を描いた「ラビング」のジェフニコルズ。荒くれ者たちを仕切るリーダーにトムハーディ、側>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

4.0

記録。前作や前々作を復習できないまま観たので、いまいち繋がりが曖昧だったが、それでも面白かったし大いに泣かされた。ロケット最高。音楽も最高。

グラディエーターII 英雄を呼ぶ声(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

オープニングこそワクワクしたが、その後徐々に失速、ラストも何だかな〜と盛り上がらず。今回コロッセオの剣闘シーンが続き、水を張って変化をつけているものの、どうにも飽きてしまった。決定的だったのはデンゼル>>続きを読む

ほつれる(2023年製作の映画)

3.6

情熱大陸を見てこの若い監督に興味を持ち鑑賞。主演門脇麦。夫婦関係が冷え切っていた妻は恋人と会う時間だけが救いの生活を続けていたが…という物語。粘着質な夫の詰め方が妙にリアルでいたたまれなかったが、密着>>続きを読む

カッティ 刃物と水道管(2014年製作の映画)

4.0

2014年公開のインド映画。平面図を見ただけで配管などの立体構造が分かる特殊能力を持つ囚人が脱獄、ある事件をきっかけに自分と瓜二つの社会活動家と入れ替わるが…という物語。面白かった。一介の囚人がいつし>>続きを読む

ゴンドラ(2023年製作の映画)

4.0

ドイツ、ジョージア合作映画。ジョージアで最も長い距離をつなぐゴンドラとして知られる、ジョージア南部の小さな村フロに実在するロープウェイを舞台に撮影された。普段は村民の脚として通学、通勤、買い物に利用さ>>続きを読む

リトル・ワンダーズ(2023年製作の映画)

4.2

「究極の子ども映画を作りたい」という監督の術中にまんまとハマって、最後には訳の分からない涙を流していた。風邪を引いて寝込む母親の願いを叶えるため、パイの材料を探しに出掛けた悪ガキ3人組を待ち受ける大冒>>続きを読む

ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

-

このレビューはネタバレを含みます

ガガに裏切られてたと分かるとこまでは良しとしても、そこからの展開がぐだぐだな気がして終始退屈なまま終わった。ミュージカルのようなあつらえも、決して効果的とは思えない。アメリカでの酷評そのままに、前作の>>続きを読む

ロイヤルホテル(2023年製作の映画)

3.5

記録。ヒリヒリさせるのは上手いけど、前作の方が好み。

シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「エクスマキナ」のアレックスガーランド監督作品。A24製作。終始緊張を強いられる2時間弱が非常に疲れた。それはこの作品が全くの絵空事でもないと思わせる現実が、確かにかの国に存在するというリアリティを背>>続きを読む

憐れみの3章(2024年製作の映画)

4.0

「哀れなるものたち」のヨルゴスランティモス監督の最新作。エマストーン、ジェシープレモンス、ウィレムデフォーら同キャストが3つの異なる役、ストーリーを演じる。不条理で奇想天外な物語はこれまでどおりで、各>>続きを読む

エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

いまさら目新しいことをやろうとするのはなかなか難しいが、重力のアイデアはよかった。ジョークを言う優しい黒人のアンドロイドは、リドリースコットのテレビシリーズ「レイズドバイウルブズ」からの引用だろうか。>>続きを読む

チャイコフスキーの妻(2022年製作の映画)

4.0

名声を手にしつつも未だ経済的には安定しない作曲家と、その性癖を知りつつも「天才チャイコフスキーの妻」というステイタスにひどく取り憑かれた女性の物語。面白かった。史実を追ったいわゆる伝記映画ではなく、現>>続きを読む

エフィ・ブリースト デジタルリマスター版(1974年製作の映画)

3.8

19世紀ドイツの作家テオドールフォンターネの小説の映画化。ファスビンダー監督29歳時の作品。日本初公開。20歳も年上の男爵と十代で結婚した貴族の娘エフィ(ハンナシグラ)の物語。リマスターされたモノクロ>>続きを読む

至福のレストラン/三つ星トロワグロ(2023年製作の映画)

4.0

ワイズマン監督の最新作。240分。劇伴もナレーションもない、いつものスタイル。実に55年もの間ミシュラン三つ星に輝き続けるレストラン「トロワグロ」の美食の真髄に迫る。概ね面白かったし特に前半は目新しさ>>続きを読む

甘き人生(2016年製作の映画)

3.4

邦題はフェリーニに掛けてるのかな。どちらにしても合ってない。原作は実話を元にしたイタリアのベストセラーであるらしい。大作「夜の外側」が素晴らしかったので鑑賞したが思いの外響かず。特に新聞投稿に対する主>>続きを読む

マエストロ:その音楽と愛と(2023年製作の映画)

-

記録。監督は結局バーンスタインの何を描きたかったのだろう。言い方は悪いけどうわべだけなぞっているような気がして(特殊メイクはすごい)、まるで没入できなかった。劇場で観てたらまた違ったかもしれない。

夜の外側 イタリアを震撼させた55日間/夜のロケーション(2022年製作の映画)

5.0

前編後編あわせて340分。1時間の休憩を挟んで一気観に挑戦したが、結果大感動だった。1978年のイタリアで起きたキリスト教民主党党首が極左グループに誘拐された事件を、史実とフィクションを交えながら描く>>続きを読む

マミー(2024年製作の映画)

5.0

本作は和歌山カレー事件が冤罪ではないかという検証を試みたドキュメンタリーである。2009年には林真須美氏に死刑判決が出ており社会的にも自分個人の中でも「決着済み」の事件で、今更何を主張するのだろうとい>>続きを読む

やさしい人(2013年製作の映画)

3.7

ギョームブラックの長編第一作。前半はこの監督らしい語り口だったが後半ガラッと変わり、とても意外だった。原題のトネールはブルゴーニュ地方の地名であるが、「雷鳴」という意味でもあるらしい。パリの生活に行き>>続きを読む

宝島(2018年製作の映画)

4.0

この監督が繰り返しヴァカンスや水遊びを描くのには何か理由があるのだろう。夏の日差しの下、半裸で集まった老若男女はみな開放的で優しく、観ているだけで幸せな気持ちになる。それはさまざまなバックボーンを持つ>>続きを読む

墓泥棒と失われた女神(2023年製作の映画)

4.5

原題の「キメラ」とは幻想、架空の夢という意味。「幸福なラザロ」を観て感銘を受けたジョシュオコナーは監督に直談判して本作への出演を決めたという。考古学愛好家でダウジングの能力を持つイギリス人アーサー(オ>>続きを読む

フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン(2024年製作の映画)

4.2

1969年の人類初の月面着陸はアメリカ政府の捏造で、世界に流れた映像はキューブリックが撮ったフェイク動画だという都市伝説をひとひねりした人間ドラマ。面白かった。打ち上げの責任者をチャニングテイタム、敏>>続きを読む

コット、はじまりの夏(2022年製作の映画)

4.0

大家族で育つコットは寡黙な少女。農夫の父親はギャンブル好きのろくでなしで貧しい暮らしを強いられている。母親のお産が近づいたある日コットはひと夏の間、親戚の夫婦に預けられることになり…という物語。配信が>>続きを読む

ルックバック(2024年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

遥か昔のことですっかり忘れていたが、小学校から中学くらいまでよく漫画を模写したり、オリジナルを描いたりしていたことを不意に思い出して懐かしくなった。不登校の京本を藤野がどんどん外の世界へ連れ出すくだり>>続きを読む

ある一生(2023年製作の映画)

3.4

1900年頃のオーストリアアルプス、孤児の少年エッガーは渓谷に住む義理の叔父の農場で暮らすことになり…という物語。度重なる苦難に見舞われながらも懸命に生き延びる男の一生を丁寧に描く。世界的ベストセラー>>続きを読む