iPad用Logic Proユーザガイド
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iPad用Logic ProのEVOC 20 Polysynth
EVOC 20 PSはボコーダーとポリフォニックシンセサイザーを組み合わせたもので、リアルタイム演奏も可能になっています。
このシンセサイザーでは、1970-1980年代にクラフトワークなどのグループが使用して有名になった、旧式のボコーダーサウンドを作ることができます。ボコーダー処理は、現在の電子音楽、ヒップホップ、R & Bなどの音楽スタイルでも人気があります。
EVOC 20 PSは入力されるオーディオ信号(一般に話し声や歌声)を「聴いて」、信号の音響特性やレベル変更を内蔵シンセサイザーに重ね合わされるような形で反映します。
MIDIキーボードでノートやコードを押さえると、内蔵シンセサイザーは着信MIDIノートのピッチで「歌います」が、入力オーディオ信号のレベル変更、母音、子音などのアーティキュレーションに沿います。この結果、ボコーダーの主な用途として知られる、古典的な「歌うロボット」や「合成音声」などのサウンドが得られます。
EVOC 20 PSは、シンセサイザーとしても使用できます。また、ソロボーカルパフォーマンスから比較的自然な響きのボーカルハーモニーを作り出すといったより繊細なエフェクト処理にも使用できます。ボーカルのほか、ドラムや音源ループなどのオーディオ素材を処理しても面白い結果が得られます。

EVOC 20 PSの操作画面は大きく5つのパラメータに分かれています。
「Synthesizer」パラメータ: EVOC 20 PSのポリフォニックシンセサイザーを制御します。EVOC 20 PSの合成の概要を参照してください。
「Sidechain Analyser」パラメータ: EVOC 20 PSによる入力信号の分析と利用の方法を指定します。EVOC 20 PSのSidechain Analyserを参照してください。
「Vocoder Filter Bank」パラメータ: フィルタバンクの分析と合成について設定します。EVOC 20 PSのフォルマントフィルタを参照してください。
「Un/Voiced Detection」パラメータ: EVOC 20 PSの有声信号と無声信号の処理方法を制御します。EVOC 20 PSの有声音/無声音検出を参照してください。
出力パラメータ: EVOC 20 PSの出力信号を設定します。EVOC 20 PSの出力パラメータを参照してください。
グローバルパラメータ: グローバルチューニング、ベンドの範囲などのコントロールを設定します。EVOC 20 PSのグローバルパラメータを参照してください。
EVOC 20 PSを設定する
プロジェクトにEVOC 20 PSを追加するには、音源チャンネルストリップの「音源」>「シンセサイザー」、またはプラグイン領域から選択します。プラグインの概要を参照してください。また、サイドチェーンを介して、オーディオ信号を分析オーディオソースとして加える必要があります。
EVOC 20 PSの使い方のヒントも参照してください。
Logic Proで、EVOC 20 PSを音源チャンネルストリップの音源スロットに挿入します。
プラグインツールバーにある「サイドチェーン」ポップアップメニューから入力ソースを選択します。オーディオトラック、ライブ入力、またはバスを指定できます。
これでEVOC 20 PSはMIDIデータを受信し、さらに、サイドチェーン経由で入力、オーディオトラック、またはバスに割り当てられています。
再生を開始し、MIDIキーボードを演奏します。
可能な場合は、サイドチェーン入力として使用しているオーディオトラックをミュートします。
EVOC 20 PSのボリュームレベルと信号を供給するサイドチェーンのソース(ミュートしていない場合)のボリュームレベルを調整します。
さらにいろいろな音を作るには、ノブやスライダなどのコントロールを調整し、ほかのエフェクトプラグインも組み合わせます。
ユーザガイドの表記規則
iPad用Logic Proプラグインの表示画面は大きく分けて2種類あります。
タイル表示。プラグイン領域に主なパラメータのみがいくつか表示されます
詳細表示。この画面からプラグインのすべてのパラメータにアクセスできます
このガイドでは、タイル表示で利用できるパラメータを で示します。