奈良県内の小5男女、体力が低下傾向 コロナ禍が影響か 全国調査
小学5年生と中学2年生を対象にした国の体力・運動能力調査の結果が公表され、奈良県内の小5と中2の男子が全国平均をやや上回り、女子がわずかに下回った。特に小5は男女ともに昨年度に比べると低下している傾向にあり、「小1~3年と運動習慣を身につける時期がコロナ禍と重なり、その影響を引きずっている」可能性があるという。
対象は県内の186小学校の児童1万28人と、99中学校の生徒7866人で、8種目の実技を調査した。
種目別に見ると、小5では握力の平均数値は国が調査を始めた2008年度以降、男女ともに最も低かった。一方、50メートル走や立ち幅跳び、ソフトボール投げは男女とも全国平均を上回った。中2は上体起こし、反復横跳びが男女ともに全国平均より高かったが、持久走は過去最低だった。
県教育委員会の新子泰夫・体育健康課長は、「全体として昨年度に比べて低下傾向にある」として、「『わかる楽しさ』や『できる楽しさ』を感じ取ってもらえるように体育の授業を工夫していきたい」と語った。コロナ禍前の水準に戻すことを目標に、取り組んでいくという。
運動や生活習慣に関する調査もあった。運動が好きかどうかを問う設問では、小5と中2の男女すべてで「好き」が全国平均を下回った。1週間の総運動時間は、1時間未満の割合がすべてで全国平均より高く、中2女子のみ7時間以上の割合が全国平均を上回った。
平日1日にテレビやスマートフォンなどを見ている時間「スクリーンタイム」は、5時間以上と答えた割合がすべてで全国平均より高かった。睡眠時間が6時間未満の人もすべてで全国平均に比べて多かった。
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