トランプ裁判は「処罰なし」で事実上の終幕 米司法に残された課題は

[PR]

 トランプ次期米大統領が元不倫相手への口止め料を不正処理したとされる事件で、ニューヨーク州地裁は10日、有罪評決を受けていたトランプ氏に対し、禁錮や罰金などの刑罰を科さない異例の量刑を言い渡した。これにより、トランプ氏をめぐる刑事裁判は、事実上の「逃げ切り」で幕切れとなった。

 トランプ氏が4件の刑事事件で相次いで起訴されたのは、2023年のこと。だが結局は何の処罰も受けないまま、トランプ氏はまもなく大統領に返り咲く。

 この1年半あまり、裁判は遅々として進まなかった。公判準備では何度も異議を申し立て、時間稼ぎをする――。そんな戦術は結果的に、奏功した。

 4件のうち3件では、公判さえ始まらなかった。時間切れとなり、検察は2件の起訴を昨年11月に取り下げた。

 唯一、口止め料をめぐる事件…

この記事は有料記事です。残り613文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【初トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

この記事を書いた人
高野遼
アメリカ総局
専門・関心分野
国際ニュース
トランプ再来

トランプ再来

米大統領選で共和党のドナルド・トランプ前大統領が返り咲きました。国際社会はどこに向かっていくのか。最新ニュースはこちらから[もっと見る]