放火の疑いで77歳男を再逮捕 千葉・柏の火災、夫妻刺殺も事情聴く

杉江隼
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 千葉県柏市高柳の住宅敷地内で昨年12月18日、住人の夫妻が刺殺され、近くの住宅8棟が全焼した事件をめぐり、県警は14日、公務執行妨害の疑いで逮捕した職業不詳の酒巻馨容疑者(77)を現住建造物等放火の疑いで再逮捕し、発表した。「知らねえよ」と容疑を否認しているという。

 柏署捜査本部によると、酒巻容疑者は昨年12月18日午後6時~同20分ごろ、同市高柳の自宅隣の木造平屋建て住宅に油をまいて放火した疑いがある。住人の女性(85)はやけどなどで重傷を負い、入院している。酒巻容疑者は数カ所に火を放ったとみられ、自宅を含め8棟が焼けた。女性のほかにも1人がやけどなどを負ったという。

 捜査関係者によると、火災当時に現場付近で酒巻容疑者とみられる人物が放火して車で逃走する姿が目撃されたため、県警は同容疑で逮捕状をとって行方を捜索。逃走先で職務質問しようとした警察官に対する公務執行妨害の疑いで同容疑者を逮捕し、放火についても調べを進めていた。

 この火災と同時間帯に近くの住宅で、住人の渡来敏明さん(59)と妻の礼子さん(59)が刺殺された。捜査関係者によると、同容疑者は夫妻と金銭トラブルを抱え、親しい人物に「(渡来さんが)お金を返さないから殺して、放火して自分も死ぬ」という趣旨の話をしていたほか、同容疑者のものと似た車が事件前、渡来さん宅の前に止まっていたという。県警は同容疑者が夫妻が死亡した経緯についても知っているとみている。

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