社会・産業のデジタル変革
公開日:2024年3月29日
最終更新日:2024年8月21日
独立行政法人情報処理推進機構
デジタル基盤センター
データ交換する際によく問題となるのが、「そのデータの中の情報が持つ意味」をお互いに共通理解できているかどうかです。例えば、ひとこと“水”と言っても、“生活用水”なのか“飲料水”なのかがはっきりしないようだと災害対策現場では混乱してしまいます。
そのため、同じ用語でも違う意味として使われていたり、逆に、違う用語でも同じ意味として使われていたりと、「その時の状況」や「そのひとの持つ背景」により用語の認識に違いが発生することがあります。
このような認識の違いが生じないようにするため、用語の定義が必要となります。
複数の関係者間でのデータ交換においては、標準ルール等により決められた方法で整理することが望ましく、さらに、国や分野の壁を越えた相互運用を考えたとき、国際的な合意のもと定められた標準ルールに沿って整理することが望まれます。
ただし、この用語の定義においては、様々な専門的な用語や概念、技術やルール等が存在することにより、データの整理方法を検討する際、人によりそれらの解釈が異なる事が往々にして発生します。またAI分野においても、正しく整備された学習データをもとに処理をおこなわないと正しい結果が得られません。
そのため、まずは用語を定義する上において、基本となる専門的な用語や技術、ルールについての共通認識を得る必要があり、そのような場面で検討に参加される可能性がある人がこれら資料の対象となります。
本書では、データの意味を判別する仕組みの一つであるデータ辞書について、その必要性や考え方についてできるだけわかりやすく説明することを目指しています。これからデータの利活用を経営に取り入れたい方やデータ整備の企画を推進する方などにも、より一層理解を深めていただけるようまとめています。
本資料は、用語の定義に関する全ての情報を網羅したものではありませんが、IPA内で基本的な共通認識を図るため、勉強会を開催した際の資料です。
セマンティック分野において使われている用語や概念、技術やルールは人によって解釈が異なるため、位置付けの整理に正解はありません。しかし、勉強会に参加したメンバー間で共通認識を図るため、今回の勉強会では、それぞれの位置付けを以下のように設定し勉強を進めています。
4.SKOS (スコース)
7.IEC 61360 Common Data Dictionary(CDD)
8.ISO/IEC 11179-4(Information technology - Metadata registries : MDR) の解説
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2024年3月29日
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